月刊バスケットボール2月号

デンソーが快勝で決勝へ、ENEOSはリーグ首位トヨタに劇的勝利[皇后杯準決勝]

1月5日からスタートした皇后杯ファイナルラウンド。1月9日には準決勝が国立代々木競技場第2体育館で開催された。


デンソーが後半の3P攻勢で富士通を下し決勝へ


第1試合はデンソー アイリス対富士通 レッドウェーブの一戦。昨シーズンのWリーグファイナルを戦った強豪が激突した。序盤は富士通がリードしてスタートしたが、徐々にデンソーが盛り返し、39-35と一歩リードして後半を迎えた。



前半のデンソーは3Pシュートの成功がわずか1本。しかし、3Qには5本を決めて主導権を握った。ディフェンスも冴えを見せ、富士通の絶対的司令塔・町田瑠唯を起点とするオフェンスを封じて点差を開いた。そのまま崩れることなく81-60で快勝。ファイナル進出を決めた。

デンソーのヴラディミール・ヴクサノヴィッチHCは「3Qは良いリズムからシュートを打てていました。良いディフェンスから良いリズムが生まれ、それが確率に繋がりました」と自チームの好循環を語った。キャプテンの赤穂ひまわりは「今日よりもさらに良いゲームができるように明日しっかり準備して、出だしから40分間しっかり戦いたいと思います」と決勝への抱負を語った。






馬瓜の決勝3PでENEOSが劇的逆転勝利


第2試合ではトヨタ自動車 アンテロープスとENEOSサンフラワーズが対戦。トヨタ自動車は今シーズンのWリーグで1位を快走中。一方のENEOSは5位とやや苦戦中。しかも対トヨタ自動車とは4戦全敗と苦手にしている。皇后杯をきっかけに、チーム浮上の足掛かりにしたいところだ。



試合は先行するトヨタ自動車をENEOSが追う展開。2QにENEOSがチェンジングディフェンスから流れをつかみ、35-32と逆転して後半に突入。3Qは先行するENEOSをトヨタ自動車が追いながら、44-43の1点差で最終クォーターへ。一進一退のまま迎えた終盤。残り3分を切り、55-52とリードしていたのはトヨタ自動車。ここから、ENEOSが馬瓜エブリン、続いてプレッチェル アシュテンが加点して56-55と逆転。さらに残り29秒のスローインから、インサイドに切れ込んだ宮崎早織がディフェンスを引き付け、アウトサイドの馬瓜にアシスト。この3Pシュートがネットを揺らしダメ押し。終盤の勝負どころで、ENEOSのベテランが集中力を見せ60-55で勝利を飾った。

「若いチームにとって、こうした接戦や敗戦の経験は絶対に積み重ねなければならないものです。今日負けたからといって、今まで積み上げてきたことすべてを否定したくはありません。勝負の厳しさを全員で再確認し、また一から取り組んでいきたいです」と敗れたトヨタ自動車の大神雄子HCは悔しさをにじませ、「最後は相手のベテランの意地にやられた印象です」と振り返った。



勝利を引き寄せるシュートを決めた馬瓜エブリンは「宮崎選手が絶対に良い判断をして、自分にパスをくれると信じていました。決めるしかないという強い気持ちでシュートを打ちました」と話した。そんなエブリンに対し、宮崎は「シュートを決め切ってくれる頼もしい存在」と語り、プレー面にとどまらずチームに勇気を与える大きな役割を果たしてくれていると明かした。また、今シーズン限りの引退を表明している宮崎は「個人的には最後の皇后杯になるかもしれませんが、そこは意識しすぎず、目の前の勝利に集中して、みんなで笑顔で終わりたいです」と決勝への思いを口にした。

決勝は1月11日。デンソーが2年ぶり2回目の優勝を飾るか、ENEOSが3年ぶり28回目となる優勝で女王に返り咲くか。勝利への執念が勝るのはどちらのチームになるだろうか。



[皇后杯 準決勝結果]
第1試合 デンソー アイリス 81 - 60 富士通 レッドウェーブ
第2試合 トヨタ自動車 アンテロープス 55 - 60 ENEOSサンフラワーズ

[決勝]1月11日 (日) @国立代々木競技場第1体育館
16:00~ デンソー アイリス対トヨタ自動車 アンテロープス





文/飯田康二(月刊バスケットボール)、写真/石塚康隆、吉田宗彦

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