月刊バスケットボール2月号

福岡大附大濠が連覇達成!3年生・榎木は3P6発でけん引 [ウインターカップ]

福岡大附大濠が連覇達成!3年生・榎木は3P6発でけん引(写真は準決勝より)

大濠が好守から流れを掴んだ前半


12月29日、「SoftBank ウインターカップ2025 令和7年度第78回全国高等学校選手権大会」男子決勝で福岡大附大濠(福岡②)と東山(京都①)が対戦。好ディフェンスを見せた福岡大附大濠が2Q終了時で18点差、3Q終了時で20点差とリードを保つと、4Qでもリードを守りきり97-71で勝利。福岡大附大濠が2年連続5度目の優勝を果たした。連覇は初となる。


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U18日清食品トップリーグの対戦では、東山が88-72で勝利。しかし、この試合の福岡大附大濠のロスターは、「チームを一度外から見つめ直してほしい」(片峯聡太コーチ)の意向から、1、2年生の下級生で構成してのものだった。
東山はファーストオフェンスで#8中村 颯斗が左ショートコーナーからジャンパーを決めると、直後のオフェンスで福岡大附大濠は#14本田蕗以がトップからプルアップジャンパーを成功。会場から歓声が上がる。

東山は、#9ウェトゥ・ブワシャ・エノックを中心にリバウンドで優位に立つが得点につながらず。すると福岡大附大濠は速い展開からキャプテンの#4勝又絆が連続得点。残り6分で9-5とした。東山は#10鈴木勇功、#9エノックの得点で差を詰めた。このあと福岡大附大濠は1年生にして主力の#23白谷柱誠ジャックがトップからプルアップ3Pシュートを射抜いたが、残り4分半で2ファウルとなってベンチに下がった。

東山は#9エノックがリバウンドで奮闘するが、得点を伸ばしたのは福岡大附大濠。#7村上敬之丞のフリースロー、#8サントス・マノエル・ハジメがゴール下で決めて残り3分半で19-10となった。ここでタイムアウトを取った東山は、#8中村、#5佐藤凪がプルアップジャンパーを放つが決まらず。さらにターンオーバーも生まれると、福岡大附大濠は再び#7村上、#8サントスが加点すると、#11櫻井もゴール下で技ありシュートを決めた。残り40秒、東山は#5佐藤凪が3Pシュートでこの試合初得点。それでも福岡大附大濠が25-13とリードして1Qを終えた。東山は1Q5ターンオーバーとプレッシャーを受けてミスが出た。

2Q、東山はゾーンディフェンスを展開。しかし、福岡大附大濠は#14本田がドライブから得点。さらに#11櫻井照大がスティールから速攻を決めてリードを広げた。東山は#8中村の3Pシュートで連続失点を止めると、#5佐藤(凪)がフリースローで加点。点差を詰めたが、福岡大附大濠は#13榎木璃旺のコーナー3Pシュート、#7村上のフリースローと加点すると残り6分50秒、#14本田がスティールからボースハンドダンク。これで37-17とした。



ここで2つ目のタイムアウトを取った東山は#5佐藤(凪)が3Pシュート、2Pシュートと連続得点。今度は福岡大附大濠がタイムアウトを取った。すると#8サントスのフリースロー、#23白谷の速攻、#13榎木のフィールドゴールと着実に得点。残り5分を切ったところで20点差に戻した。少しでも点差を縮めたい東山はこの試合好調の#9エノックがインサイドで決めると、#5佐藤(凪)、#10鈴木が3Pシュートで加点。15点差まで一旦縮めたが、福岡大附大濠は#8サントス、#6吉岡陽が3Pシュートを決め返す。それでも東山は#14佐藤久遠の3Pシュート、レイアップで得点。55-37と福岡大附大濠が18点のリードを作ってハーフタイムを迎えた。

福岡大附大濠は前半、3Pシュート成功率こそ37.5%(6/16)だったが、2Pシュート成功率は61.9%(13/21)と高い数字を記録。東山は2Pシュートが36.4%(8/22)、3Pシュートが35.3%(6/17)という成功率だった。




集中力は切れず、リードを保った大濠


3Q、流れを作りたい東山だが、福岡大附大濠は#14本田、#23白谷の得点に続いて、#13榎木が連続3Pシュートを決め、開始3分で65-41とした。なかなか本来のオフェンスが展開できなかった東山だが、クォーター中盤にかけて#8中村が3本のフリースローと3Pシュートで加点。すると、#14佐藤(久)も3Pシュートを成功し、残り5分で15点差とした。

それでも、福岡大附大濠は#14本田がドライブから得点につなげると、#8サントスが2本目の3Pシュートを成功。リードを広げにかかるが、東山も#5佐藤(凪)のフリースロー、#6カンダ・マビカ・サロモンのインサイドで着実に得点。流れを引き寄せようとしたが、福岡大附大濠が76-56とリードを保って3Qを終えた。

最後の10分間となる4Qがスタート。東山は#5佐藤(凪)のアシストで#6サロモンが得点すると、#10鈴木の3Pシュート、#14佐藤(久)のターンアラウンドショット、3Pシュートで加点。しかし、福岡大附大濠は#13榎木が3本連続で3Pシュートを成功(ここまで6/8)。追い上げを許さない。残り6分18秒、19点ビハインドというタイミングで東山の大澤徹也コーチがタイムアウト。間を作ったが、福岡大附大濠は#8サントス、#23白谷の3Pシュートなどでリードを保つ。

残り3分で25点のビハインドを背負った東山は最後まで戦う姿勢を貫いたが、反撃の隙を作らなかった福岡大附大濠が勝利。2年連続5度目の優勝を果たした。

福岡大附大濠は、#13榎木が3Pシュート6本を射抜いて両チームトップの22得点。#14本田16得点、#8サントスが15得点、#23白谷が14得点(15リバウンド)、#7村上が11得点をマーク。東山は#5佐藤(凪)が17得点、#14佐藤(久)が16得点、#8中村が11得点、#9エノックが10得点でチームを引っ張った。




福岡大附大濠 97(25-13,30-24,21-19,21-15)71 東山









写真/大川原敬明、文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: SoftBank ウインターカップ2025

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