月刊バスケットボール2月号

東山が5年ぶりの決勝進出!エース佐藤凪が勝利に導く[ウインターカップ]

東山は#5佐藤凪がチームトップとなる25得点10アシスト(写真は準々決勝より)

東山が好スタートも詰められ1点リードで前半を終了


12月28日、「SoftBank ウインターカップ2025 令和7年度第78回全国高等学校選手権大会」男子準決勝で福岡第一(福岡①)と東山(京都①)が対戦。4Q残り7分を切ったところで同点に追いつかれた東山だったが、得点の取り合いとなる中、エース#5佐藤凪がチームをけん引。72-58で勝利し、5年ぶり3度目の決勝進出を決めた。明日の決勝(13:00〜)では福岡大附大濠(福岡②)と対戦する。


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U18日清食品トップリーグで対戦しており、東山が福岡第一に91-66で勝利している。
東山は#9ウェトゥ・ブワシャ・エノックのフィールドゴールで先制すると、#10鈴木勇功、#5佐藤(凪)が続いて6-0というスタートに。対する福岡第一は#42長岡大杜が良いスタートを切った。チーム初得点を奪うと、続いて3Pシュート、2Pシュートと連続得点。7-9まで差を詰めたが、再び東山が流れを掴み、残り2分までに10点差を付けた。
タイムアウトを取って間を作った福岡第一だが、流れを作れず。#42長岡がフリースローで得点したが、東山が20-9とリードして1Qを終えた。



2Qに入ると、福岡第一らしさが出てくる。#35宮本耀のフィールドゴールでクォーター初得点を奪うと、#33宮本聡のアシストで#29トンプソン・ヨセフハサンが3Pシュートを成功。さらに#35宮本(耀)のアシストで#39藤田悠暉が速い展開から得点。開始4分弱で6点差まで縮めた。

それでも、得点力が武器の東山は#4藪元太郎のシュートで連続失点を止めると、#10鈴木、#5佐藤(凪)が加点。残り3分強で32-22としたが、リズムが良くなった福岡第一はすぐに巻き返し。#13山口銀之丞のレイアップ、#42長岡の3Pシュートなどで残り1分、3点差とした。すぐに突き放されたものの、好調#42長岡は残り33秒に続いてブザービーターとなる3Pシュートと連続して成功。東山の36-35と僅差リードでハーフタイムを迎えた。

東山は2Pシュート成功率43.3%(13/30)、3Pシュート成功率28.6%(2/7)をマーク。福岡第一は2Pシュート成功率29.2%(7/24)、3Pシュート成功率33.3%(5/15)だった。リバウンドは共に23本。東山は#5佐藤(凪)が11得点、福岡第一は#42長岡が3Pシュート4本成功で18得点し、チームを引っ張った。





後半、福岡第一が追いつくと一進一退の攻防に


3Q、東山は#9エノック、#8中村颯斗、#5佐藤(凪)、#14佐藤久遠が、福岡第一は#33宮本(聡)、#35宮本(耀)、#39藤田がそれぞれ得点。残り5分で東山の47-41となった。それでも東山が先に先にと得点する展開の中、福岡第一の確率が下がったのに対して、東山は合わせのプレーで#5佐藤(凪)が得点するなどで僅差リードを作り、52-46で3Qを終えた。

勝負の4Q、福岡第一は#42長岡の3Pシュートでクォーター初得点。東山はすぐに#14佐藤(久)が3ポイントプレーを成功させたが、直後にまたも福岡第一#42長岡が3Pシュート。さらにトランジションから#33宮本(聡)がレイアップを決めて開始2分半で1点差まで詰め寄った。



残り7分、東山は#10鈴木がフリースロー2本を決めたが、福岡第一はトランジションからの攻撃で#35宮本(耀)が3Pシュートを成功。残り6分45秒で57-57とタイにした。このあと東山のディフェンス強度がアップし、福岡第一のタフショットが増えて得点につながらない。このチャンスに東山は#5佐藤(凪)が得点源に。残り3分を切ったところで、65-57とリードを広げた。ここで最後のタイムアウトを取った福岡第一の選手たちは、井手口孝コーチから「ボールを持たれるな!」と指示を受けた。



タイムアウト明け、福岡第一#42長岡がドライブを仕掛けてファウルをもらうと、フリースローで1点追加。直後にダブルチームを仕掛けた福岡第一だったが、東山はうまく切り抜けると#5佐藤(凪)がフリースローで加点。残り2分半で66-58となった。変わらずペイントエリアにアタックできない福岡第一は、#35宮本(耀)がディープ3Pシュートを放ったが決まらず。東山は直後に、#5佐藤(凪)から弟へとパスが出て#14佐藤(久)が追加点。このあと#5佐藤(凪)のフリースロー2本も決まって残り1分41秒で、70-58となった。

残り46.8秒、14点ビハインドとなっていた福岡第一は#8ランドリガン平良、#13山口、#18崎濱秀寿、#19首藤道斗、#71馬場丈と3年生をコートに送り出すと、そのあと東山も#4藪、#11湯川真央とこちらも3年生をコートに出すとそのままタイムアップとなり、東山が72-58で勝利し、決勝進出を決めた。

東山は#5佐藤(凪)がチームトップとなる25得点(10アシスト)。#10鈴木が13得点、#9エノックが11得点を記録。福岡第一は#42長岡が3Pシュート6本を決めて26得点、#35宮本(耀)が10得点でチームを引っ張った。

○東山 72(20-9,16-26,16-11,20-12)58 福岡第一●











写真/大川原敬明、文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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