月刊バスケットボール2月号

東山が中部大第一との接戦に勝利、中村が3Pシュート6本と爆発[ウインターカップ]

4Q、流れをものにした東山


12月24日、「SoftBank ウインターカップ2025令和7年度 第78回全国高等学校選手権大会」男子1回戦で、東山(京都①)対中部大第一(愛知)という優勝候補対決が実現。3Qに逆転を許した東山だったが、#8中村颯斗の連続3Pシュートから逆転。86-68で勝利し、2回戦進出を決めた


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両者はインターハイの3回戦で対戦。その時は、東山が83-63で勝利している。
開始から激しい攻防を見せる中、東山は#14佐藤久遠がドライブから先取点。さらに夏の対戦で21得点している#8中村颯斗が3Pシュートを成功。一方、中部大第一は#8ムアンバ・ジョナサンがポストプレーからチーム初得点。さらに#14山本夏生がスピードを生かしてレイアップを決める。その後、東山はリバウンドで優位に立つ中、#10鈴木勇功がセカンドチャンスで決めると、直後に3ポイントプレーと連続得点。残り6分半で10-4とした。追いかける中部大第一はセカンドチャンスから#5清水祥敬が決めると、#8ジョナサンがこつこつ得点。いい流れで差を詰めると、クォーター終了間際に#9島田康大朗がバスケットカウントを決めて東山の18-16で1Qを終えた。

2Q開始2分はディフェンスが目立つ展開に。東山#5佐藤凪のフリースロー1点のみだったが、東山#8中村のレイアップから得点を取り合う展開に。中部大第一は#10音山繋太がレイアップを決めると、#6西村謙槙がチーム1本目の3Pシュートを成功。2点差に迫ったが、東山はすぐに#7新井伸之助の3ポイントプレー、#8中村のシュートで加点。すぐに中部大第一は#5清水が速い展開から決め、残り5分で東山の28-23となった。
その後、中部大第一は#8ジョナサンが確率よく得点。ディフェンスでは、ボールマンに強烈なプレッシャーをかけて得点を防ぐと、残り2分、#9島田のシュートで1点差まで迫った。苦しいオフェンスが続いた東山は#8中村がフローターを決めたが、残り30秒、中部大第一は#6西村のフリースローで34-34と同点に。その後、東山は#5佐藤(凪)が3Pシュートを、中部大第一は#9島田がフリースローを決め、東山の37-36でハーフタイムを迎えた。

前半、中部大第一はFG成功率43.2%(16/37)と東山(15/46で32.6%)を上回ったが、リバウンドは東山が29-19と優勢だったほか、ターンオーバーも3-7と相手より少なかった。また東山は#8中村が14得点、中部大第一は#8ジョナサンが16得点し、チームを引っ張った。






インターハイの対戦では前半35-35だったが、後半、流れを引き寄せた東山が勝利した。
3Q、先に流れを掴んだのは中部大第一。#8ジョナサンのフリースローで同点にすると、#9島田のバンクショットで39-37と初めてリードを奪い、その後も#6西村が3Pシュート、#14山本の速攻で加点するなど、残り7分半で44-40とした。

東山は中々いい形が作れないものの、#10鈴木が合わせのプレーで得点すると、#5佐藤(凪)がフリースローで加点し、簡単にリードを広げさせない。3点リードで残り3分を迎えたところ、中部大第一は#10音山が右ウイングから3Pシュートを成功。52-46とした。しかし、東山はその後、#5佐藤(凪)のフリースローに続いて、#8中村が3本目の3Pシュートを成功。1ポゼッション差とすると、#6カンダ・マビカ・サロモンのプットバックで1点差と迫った。それでも中部大第一は#7馬越光希、#8ジョナサンの得点で57-54として3Qを終えた。なお東山#14佐藤(久)は残り30秒でファウルアウトとなった。




勝負の4Q、東山はファーストプレーで#5佐藤(凪)がプルアップ3Pシュートを成功。同点にすると、続くプレーで#4藪元太郎がバスケットカウント。わずか45秒で59-57と逆転した。さらに#5佐藤(凪)がドライブでえぐると、オープンとなった#4藪にパスを出して得点。東山の61-57となったところで、中部大第一・常田健コーチはタイムアウトを取った。このタイムアウト明け、リードする東山は連続ターンオーバー。加えて#6サロモンがアンスポーツマンライクファウルをコールされてしまった。中部大第一はすかさず得点し、1点差とした。

嫌な流れの東山だったが、直後に#8中村が連続して3Pシュートを成功。残り7分で67-60とリードを広げた。さらに#8中村はダブルクラッチを入れてレイアップを成功させて9点差に。中部大第一は#6西村がレイアップで連続失点を止めたが、#8中村がまたも3Pシュートを成功(6本目)。1分半で11点を奪う活躍で、東山が72-62と2桁差を作った。
ここで最後のタイムアウトを取った中部大第一だが、東山のディフェンスに苦しんで得点につながらない。勢いに乗る東山は、#4藪、#6サロモン、#5佐藤(凪)らが次々加点。残り3分で82-62とした。



約4分間得点がなかった中部大第一は残り2分強、#10音山のシュートで久しぶりに得点。さらに#7馬越、#8ジョナサンも続いたものの、東山が86-68で勝利した。

東山は#8中村が6本の3Pシュートを沈めて両チームトップの28得点。さらに#5佐藤(凪)は20得点12アシストとダブルダブルをマークしたほか、途中出場の#4藪が12得点、#10鈴木が11得点と4人が2桁得点を記録した。一方、中部大第一は#8ジョナサンが18得点でチームをけん引。#6西村も13得点、#9島田が10得点をマークしている。

東山 86(18-16,19-20,17-21,32-11)68 中部大第一











写真/大川原敬明、文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: SoftBank ウインターカップ2025

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