【インカレ2025】1部撃破の自信を胸に江戸川大が好発進、悲願のインカレベスト16へ「今年こそ」

大黒柱グッドネスが躍動、攻守がかみ合い3年連続GS突破へ好発進
インカレバスケ(第77回全日本大学バスケットボール選手権大会)は12月6日、女子がスタート。前週、第92回皇后杯全日本選手権大会のセカンドラウンド[関東ブロック]を勝ち抜いてファイナルラウンド進出を決めた江戸川大(関東12位)は、聖カタリナ大(四国1位)に118-70で快勝。3年連続のグループステージ突破に向けて好スタートを切った。

#23 オズルンバ・グッドネス・アヨミデは47得点、20リバウンドを記録し貢献
37-29と1Qから点の取り合いとなった試合、江戸川大は#23 オズルンバ・グッドネス・アヨミデが立ち上がりからインサイドで存在感を発揮(最終的に47得点、20リバウンドを記録)。ローテーションを駆使してディフェンス強度を保つと、時間が経過する毎にオフェンスのリズムも良くなり、118-70で勝利した。

2020年から女子部を指揮する石川優希監督
指揮を執る石川優希監督は、大会初戦を振り返って「公式戦が続いていたのでスムーズに入れるかと思いましたが、インカレ独特の雰囲気もあり、前半は硬さが見られました。後半は自分たちらしさが出て点差を広げることができたと思いますが、上位進出を目指す上では修正が必要です」とこの先を見据えた。
冒頭でも紹介したとおり、江戸川大は前週、皇后杯セカンドラウンド[関東ブロック]で勝ち抜き、ファイナルラウンド進出を決めている。ブロック初戦で同じ関東2部Aブロックの松蔭大に勝利していた江戸川大は、続く試合では1部所属の拓殖大を82-78で撃破。さらに同1部の筑波大に対して番狂わせを起こした共栄大を87-73で下してファイナルラウンド進出を決めた。
前週の結果について、石川優希監督は「未だに実感が湧きません」と切り出すと、「特に拓殖大さんとは春先から練習ゲームをずっとやらせていただいていて、毎度30点、40点差で負けていたんです。今回もどこまで戦えるかなと思っていた中で、選手たちがよく頑張ってくれました。公式戦でフルメンバーの1部の大学に勝ったのは初めてだと思います。リーグ戦では留学生が脳震盪のために最後2試合を欠場したこともあって3位となり入れ替え戦に進めなかったのですが、チームのゴールの一つにしていた皇后杯で(ファイナルラウンド進出を)達成できてよかったです」と手応えを口にした。また、キャプテンの#4福嶋恋は「拓殖大の早い展開に最初はついていけませんでしたが、ディフェンスとリバウンドから粘り強く戦えました。普段プレータイムが少ない選手の3Pシュートなど、これまであまりなかった点の取り方ができたことも大きいですが、やはりグッドネスの存在が大きかったです」と振り返っている。

チームをけん引する4年生の一人、キャプテンの#4福嶋恋
男子部のアシスタントだった石川氏が、女子部の監督に就任したのは2020年のこと。2023年に部として2度目のインカレ出場を果たすとグループステージ突破。さらに昨年、グッドネスを軸に新人インカレに初出場し、インカレでは2年連続となるグループステージ突破を果たした。だからこそ、石川監督は「就任以前は全国大会から遠ざかっていたチームですから、学生たちは未知の領域に踏み込んでいます。(皇后杯で)正月に試合をすることの価値を選手はまだ実感できていないかもしれませんが、経験がなかった子たちが新しいステージを経験し、『また出たい』と感じることが、チームがより良くなるためのステップだと考えています」とさらなる成長へ期待を寄せた。
1月の皇后杯ファイナルラウンドという新たな楽しみが増えたものの、まずは1年間最大の目標としてきたインカレでの目標達成が先決だ。

3Pシュートだけでなくペイントアタックも光った#57五月女優羽
4年生主体で挑む「勝負の年」、集大成として見せる“まだ見ぬ景色”
3年連続4度目のインカレ出場を果たし、過去2年はグループステージ突破を果たしている江戸川大。しかし、鬼門となっているのがトーナメントの初戦勝利である。一昨年は立教大に71-110で敗戦し、昨年は山梨学院大(最終的に4位)に接戦に持ち込んだものの、67-73と僅差で敗れた。
だからこそ「グループステージ抜けてもう1つ勝ってベスト16入りを果たすことが一つのゴールとなります。今回ならばグループステージを突破し、(トーナメント初戦で)武庫川女大(関西4位)さんに勝つこと。その先に進めば東京医療保健大さんという組み合わせですから、『インカレという素晴らしい舞台で日本で一番と言われるようなチームにチャレンジしたいよね。だからこそベスト16に勝ち上がろう』と選手たちには言っています」と石川監督は明確なビジョンを示した。
軸となる#23グッドネス(3年生)をはじめ、チームを引っ張るのは上級生。特に4年生が数多いチームにとって勝負の年である。この舞台で喜びと悔しさを味わってきた。それだけに今年こそという覚悟を持って今大会に臨んでいる。
#4福嶋は「毎年ベスト16を目標にしてやってきたんですけど、昨年もその前の年もその手前で負けてしまいました。今年こそはチャンスがあると思っているので、ベスト16を達成すべく頑張っています」と言葉に力を込めた。
今シーズンのチームスローガンは「REFINE」。多くの4年生がチームを牽引する今季、集大成を見せる時である。まずはインカレで悲願のベスト16へ。磨き抜かれたチームワークで新たな歴史を切り拓く。

今シーズンのチームスローガンは「REFINE」

文・写真/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)
タグ: インカレ






