富樫勇樹「Club 93 Podcast」誕生の理由“気楽に話せる場所がほしい”から始まった

「CONS UNAVERAGE MID」発表会より
普段は見せない顔が出る――豪華ゲストとの自然体の時間
富樫勇樹選手(千葉ジェッツ)が、ベンドラメ礼生選手(サンロッカーズ渋谷)と共に5月に立ち上げた「Club 93 Podcast」。試合後の会見では語れない素直な思いや、友人同士だからこそ生まれる自然体のトークが魅力となり、半年で多くのファンを惹きつけている。どんな経緯で番組立ち上げに至ったのか? 何を伝えたいのか? さらにゲストとの裏話までを聞いた。
協力=コンバースジャパン
Q:今年5月にPodcast「Club 93 Podcast」を開設されて、早くも半年が経ちました。そもそも、やろうと思ったきっかけを教えてください。
「基本的にバスケのことって、試合後の会見でしか話す機会がないんですよね。しかも、そこで話す内容というのは、その試合のことだったり、対戦相手のことだったり。代表なら代表期間の話に限られてしまって。他のチームのこととかを、自由に話せる場って意外とないなと感じていたんです。だから、まあ本当に“趣味程度”でもいいから、同級生の友達と話している感覚で、気楽にいろんなことを話せる場所があったらいいな、という気持ちがあって。そんな感じで始めたんです」
Q: 番組立ち上げは今年に入って一気に進んだという感じですか?
「そうですね。やると決めてからは、結構一気に進んだ記憶はありますね」
Q:お二人がロッカールームで何気なく話しているといった自然な空気感が特徴ですが、ベンドラメ選手をパートナーに選んだ理由はあったのでしょうか?
「そこは正直あんまり記憶が定かじゃないんですけど…。でも、そもそも自分たちが関東圏にいて、その時々の話題を話していくとなると、ある程度の頻度で収録できるほうがいいなとは思っていて。そこは“最低限の条件”みたいなところでした。それに、同級生で昔から知っている仲ですし、本当に喋りやすいというか。自然な流れで『一緒にやろっか』って話になった感じですね」
Q: 番組名“Club 93 Podcast”はどのように決めたのでしょうか?
「1回目を始める前に、スタッフの方ともいろんな候補を出し合って、自分たちも適当にバーっと案を並べていって。その中で“93年世代”という自分たちの共通点もあったので、そこから今の名前に落ち着いた感じですね」
Q:「その時々の話題を」ということでしたが、企画などは富樫さんも考えるんですか?
「多分ですけど、お互いほとんどノープランで来ているんですよね(笑) 『最近こんなことあったよね、これ話す?』みたいなのを、収録の2〜3分前にちょっと話してそのまま始めるという感じなんです。もちろん、オフシーズンの大きな移籍とか、何か大きい出来事があれば『じゃあ今日はそれ話そうか』ってなることもありますけど、基本はフリーです。最低限、『こういう話題あったよね』っていうのだけお互い確認して、あとは適当に喋っていく流れです」
Q: リスナーに、どのように番組を聴いてほしいといった要望はありますか?
「もちろん、聞いてくれる人がいるというのはすごくありがたいですし、そこを意識して話している部分もあります。でも、そこをメインにというよりは、自分たちが気になったこと、話したいことを中心に話す。そんなイメージでやってますね」
Q:2人のプライベートな会話を聴いているように感じていましたが、素の姿をという考えもあるんですか?
「そうですね。そんなイメージでやっています」
Q:河村勇輝選手や田渡凌選手、渡邊雄太選手、島田慎二チェアマンなど、豪華ゲストも多いですが、出演依頼した際に、選手の皆さんの反応はいかがでしょうか。
「意外と出たがらない選手もいたりするんですよ。でも、そんな中でも例えば雄太みたいに、普段のメディアでは細かいところまであまり話さないような人もいますね。学生時代の話とかNBA時代のこととか、こういう関係性というか“友達”だからこそ気楽に話せる部分もあると思うんです。それこそ、第1回のゲストで河村が来てくれた時なんかも、普段はメディアの前ではカチカチの受け答えばっかりしている彼が、ちょっと砕けた話をしてくれて。そういうのって、なかなか見られない光景だと思っています」
Q: 渡邊雄太選手の回では、方言で話されている姿が印象的でした。会見や取材対応時には標準語のイメージですので(笑)。
「そうですよね。普通に喋っている時は、方言出るイメージありますね、雄太は」
Q: 島田チェアマンが出演された回は、さすがに富樫さんでも多少の緊張はありましたか?
「やっぱり一番印象に残っているのはチェアマンではありますね。『直接、呼んじゃうんだ』という感じは、たぶん皆さんもあったと思います。でも、僕自身は全然緊張しないですよ。島田さんとは千葉ジェッツで一緒にやってきましたし、僕の中では“チェアマン”というより、いまだに“島田社長”という感じなので、そのイメージのまま接している感覚がありますね。」
Q: あの聴いている感じのままだったんですね(笑) プレー中もそうですし、慌てるなんてことはなく、いつもフラットという感じですが、ロールモデルみたいな存在はいるのでしょうか?
「ロールモデルは……特にいないですね。自分で考えて、自分なりに答えを出してきたものが今につながっている、そんな感じです」
Q:これだけベンドラメ選手と長く一緒に話されてきた中で、新たな発見や意外に感じたことはありますか。
「普段のままですよ。たまにちょっとよく分かんないことを言うのも昔からで(笑)。でも、そういう意味では、ある意味“らしさ”がちゃんと出てるのかなとも思います。本当に、僕と礼生って全くタイプの違う2人だなと思っています」
Q:個人的には、田渡選手の出演回でドラフトについて率直な意見を話されているのは印象的でした。“選手だから言えること”の象徴的な話だなと思っていました。
「僕たち選手としては、好き嫌いを言うくらいのことは別にいいと思うんですよ。それぐらいの権利は持っていると思いますし」
Q: 最後に、番組を通じてどんな人に何を届けたいか、そして今後やってみたい企画や展開があれば教えてください。
「先程も言いましたが、基本は“自分たちが喋りたいことを喋る”。そこはもう、番組のスタイルというか、ベースとしてずっと変わらないと思います。そのうえで、ところどころ、普段あまり砕けた話をしない選手、例えば河村や雄太もそうですけど、そういう選手を呼べたらいいなとも思っていて。時間が合えば、来季とか来年には塁(八村)も、もしかしたら来てくれるんじゃないかなと。Bリーグの選手も含めて、普段のメディアではなかなか見せない顔とか、砕けたトークってあると思うので、そういう部分を少しでも届けられたらいいなと思っています」
Club 93 Podcast
[YouTube] https://www.youtube.com/@club93podcast/videos
[Spotify] https://open.spotify.com/show/71IePjU8qoWko0VRNfzaYt
[Apple Podcasts]https://podcasts.apple.com/jp/podcast/club-93-podcast/id1805133411?l=en-US
[Amazon Music] https://x.gd/7qxTS (短縮URL)
いよいよシグニチャーモデル「CONS UNAVERAGE MID」が12月発売開始へ!
■シグニチャーモデル発売について
「嬉しい気持ちと、ちょっと恥ずかしい気持ちと、両方ありますね。まさか自分が作ってもらえるとは想像もしていなかったので、本当にびっくりしています。たくさんの人に履いてもらえたら嬉しいですし、これを履いて自分もまたいいプレーができたらいいなと思っています」
■改めて感じた良さ
「修正を重ねて作ってもらったので、動きやすさはもう文句なしです。去年から履いている流れでも違和感がなくて、ストップや切り返しも自然にできる。考える必要がないくらい体に馴染んでいて、すごく助けられています。(違和感がないことの良さについて)それが一番ですよね。重いとか滑るとか、そういうのを気にせず、当たり前のように動けるのがベストだと思います」
■ウインターカップに挑む高校生に向けて
「毎年ウインターカップは見に行きますし、父親のチーム(開志国際高/新潟県)も今年出場するので思い入れもあります。(CONS UNAVERAGE MIDを着用する選手に向けて)学生にとってシューズって簡単に手が出るものじゃないと思うので、もし選んでもらえたら本当に嬉しいです。大会で履いている選手を見つけたら…たぶん名前、調べますね。『お、この子いいな』って(笑)」

CONS UNAVERAGE MID
■コンズ アンアベレージ MID
価格:税込み22,000円
カラー:ブラック/レッド/シルバー
サイズ:25.0~29.0cm、30.0cm、31.0cm
発売:12月26日(金)※先行予約開始日は12月1日(月)10:00~
特設ページ:https://converse.co.jp/pages/basketball-togashi-signature

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)






