モルテン『B+シューティングマシン』導入で 深まるショットメイクへの自信

SoftBank ウインターカップ2024 特別企画
スリーポイント・グランプリ「from Downtown」presented by molten B+
“3Pシュートの王者養成マシン”寄贈校訪問
モルテン B+ によるSoftBank ウインターカップ2024の特別企画として行われたスリーポイント・グランプリ「from Downtown」で、「大会中の全得点に占める3Pシュートでの得点割合が最も多いチーム」として同社製のシューティングマシン寄贈を受けた富岡東(徳島)と秋田工(秋田)に、そのインパクトを確かめに出向いた。「3P王養成マシン」導入のインパクトは大きく、両校ともショットメイクに対する自信を深めているようだ。
祝! ウインターカップ2025出場決定。県予選決勝で3P10本成功!!
打ち込みの強力な味方自主性も後押し/富岡東
西田コーチは3Pシュートに関して、「小柄なチームなのでできれば10本は決めたい。それ以前に30~40本は打ちたい」という明確な方向性をチームに示している。ウインターカップでモルテン B+シューティングマシンの寄贈を受けるほどの3Pシュートを狙ったのも、その方向性を選手たちがコート上で体現した結果だ。「アップテンポな展開を仕掛けるので、ディフェンスでは高い位置でスティールしてブレイクから得点するパターンも比率として多くなりますが、そこで3Pシュートが入ったら80点~90点台まで伸ばせます。アテンプトをできるだけ多くする一方で、ディフェンスとリバウンドを頑張っていきたいですね」
公立の富岡東は、週2回体育館が使えない日があるため、全体練習に時間的な制約がある。マシンが導入されてからは体育館の改修工事もあり、個々のワークアウトに裂ける時間がさらに取りづらくなった。そうした環境でも1人100本は打てるように。そんなチームの共通認識の下、シューティングマシンは非常に便利なツールとして活躍中だ。「シューティングは、最低2人いないとなかなか実戦的になりにくいですが、シューティングマシンがあれば1人でも試合と同じような状況を作れる。これは大きいですね」
シュート動作のコツをつかむという大事なプロセスでもシューティングマシンは頼りになる。「シュート練習は『これ!』というのが自分の中で見つかったら、あとは打ち込むだけなんですよね。シューティングマシンがあれば、1人でその作業をずっとできます。打ち込みの作業でシューティングマシンがあれば、ここぞという時に入れるとか、へばった時に入れられる力につながってくると思っています」

小柄なチームだけに、「ここぞという場面で3Pシュートをしっかり打ち切れるように指導しています。シューティングマシンという一つ道具があることが、選手たちの意欲や意識を高める助けになるので、ありがたいですね」と西田コーチは話す。インターハイ初戦では47本打って14本成功させて勝利。成果は見え始めている。
その考えから西田コーチは、選手たちがシューティングマシンを使いたいときに自由に使えるようにしている。「選手たちの意識の高さしだいで、時間がないという言い訳も必要なくなるはず。使おうと思ったらなんぼでも使える時間や場面は見つかります。そうなれば必然的に使用頻度もさらに上がるでしょう」。選手たちの自主性を後押ししてくれるのも、シューティングマシンの大きな力だ。「選手たちは朝練などで自主的に活用しています。使えるときは、本当によく時間を見つけて使っています」と西田コーチは笑顔で教えてくれた。

■西田良裕コーチ(富岡東)
SoftBank ウインターカップ2024での3Pシュートによる得点の割合は54.2%。小柄なチームの特徴を最大限に生かすべく、西田コーチはアグレッシブなディフェンスからの速攻と、相手ディフェンスを崩して放つ3Pシュートをオフェンスの軸と捉えて注力している。インターハイでも、勝利した1回戦では47本中14本を決めて全得点98の42.9%を3Pシュートで稼いでいた。
祝! ウインターカップ2025出場決定。県予選決勝で3P14本成功!!
選手のシューター魂を呼び覚ます/秋田工
今年の秋田工はインサイド陣のフィジカルの強さが一つの特徴。それでも、全国レベルでは留学生相手にペイントで得点を重ねるのは容易ではないため、「ブレイクからの3Pシュート、あるいはハーフコートのセットオフェンスでローポスト、ハイポストにつないでインサイド・アウトからの3Pシュートを思いっきり良く打つこと、そして良いリズムで打った後のオフェンスリバウンドをマイボールにするか」に力を注いでいると小松コーチは言う。
成功率の目標値は高く、「実戦で5割ぐらい入れられるように」と選手たちに話している。モルテン B+ のシューティングマシンを大いに役立てたいチーム状況だ。
選手側の意欲も強い。シューティングマシン活用の成果を感じられる選手を尋ねた際に、小松コーチが名前を挙げた太田蓮依(3年、フォワード)は、「どんな場面でも決め切る力が欲しい」という思いから毎週4回以上、チーム練習後に5か所から100本ずつ打つことをルーティン化し、「各スポットから60本以上決める」という目標を自らに課した。「どんな試合でも5本は決めたいです」と話す伊藤柊生(2年、スモールフォワード)も、小松コーチが成果を感じる選手だが、こちらは太田と同じ取り組みで目標成功率90%というプロ級の境地を追いかけている。

小松コーチが「決して大きくないチームなので、全員が3Pシュートを打てるようになってほしいです」と話す秋田工は、両者だけでなくチーム全体として選手魂に火が付いた状態。「シューティングマシンを通して実戦でも積極的にチャレンジする気持ちを育てられていると思います。全員ではないですけど、主力の3P成功率が実戦で50%を超える試合が出てくるようになったので、やはり成果につながっていると思います」
40人ほどの部員が体育館に2つしかないリングを使って練習するため、終始稼働させるのは難しいが、このとおりシューティングマシンの有用性は強く感じられているようだ。「すごく便利。例えば1人で練習したいときとか、朝早く来たとき、チーム練習後などに選手たちが簡単に使えますからね」と小松コーチ。「ボールを飛ばすテンポとか角度とかをいろいろ調整できるので、それぞれが必要に応じた形でシュート練習をしています。やっぱり、打ったボールが自動的に自分のところに返ってくるのは、リバウンドを取る時間も減るので、すごく集中してできるのでしょうね」
シューティングマシン導入とともに、選手たちが楽しみながら自主的な取り組みを始めるようになった秋田工。将来世界を驚かせるようなシューターを生み出すのは、秋田なのかもしれない。

■小松和幸コーチ(秋田工)
SoftBank ウインターカップ2024では、ウイング陣のドライブ&キックからの3 Pシュートが次々と炸裂し、その得点割合が67.5%に上った秋田工。「守って走ってファーストチャンスをものにする」考え方と3Pシュートを積極的に狙うことは今年も同じだが、その過程でビッグマンに一度ボールを預けるスタイルを志向し、現在そこに磨きをかけている。
取材・文/柴田健(月刊バスケットボールWEB)






