月刊バスケットボール11月号

NBA

2025.10.18

河村勇輝まさかの契約解除、番記者が「メディカルコンディション」が理由と綴る

開幕4日前、まさかの契約解除


現地10月17日、シカゴ・ブルズはSNSを通じて「Transaction: We have waived Yuki Kawamura. Thank you and best of luck, Yuki.」と河村勇輝の契約解除を発表した。米メディア「シカゴスポーツネットワーク」のK.C.ジョンソン氏はSNSを通じて「ブルズの広報は『メディカルコンディション(健康上の理由)によるもの』としている」と綴っている。河村はプレシーズンで2試合に出場し、平均10.8分出場、3.0得点、4.0リバウンド、4.0アシストを記録したが、右下腿部を痛めていた。7月19日にツーウェイ契約を結んでからわずか3か月、開幕4日前というまさかのタイミングだった。

NBA挑戦1年目となった昨季、メンフィス・グリズリーズとのエグジビット10契約を経て2ウェイ契約を勝ち取り、NBAデビューも果たした河村。今夏、完全フリーエージェントとして挑んだNBAサマーリーグで、ブルズのジャージーをまとってのプレーだった。当時からガード陣が充実していたブルズだけに、ロスター入りの道は簡単ではないと見られていた。それでも河村は「いろんな選択肢を持ってやりたい」と語り、敢えて勝負の場を選んだ。そのサマーリーグでYUKIコールが巻き起こるほどの活躍を見せたことは記憶に新しい。そしてサマーリーグ終了直後に、ツーウェイ契約を締結。2年目のNBA挑戦が正式にスタートした。



しかし、NBAの世界は非情だ。ブルズはシーズン開幕を前にロスター調整を進める中で、10月17日、河村をウェイブ(契約解除)する決断を下した。米メディア「Motorcycle Sports」は“ショッキングなニュース”として契約解除を伝え、「5フィート8インチ(約173cm)の彼は、ファンに愛された存在だった」と報じている。

河村の解除直後、ブルズはフォワードのトレンティン・フラワーズとツーウェイ契約を交わしており、『Motorcycle Sports』が伝えた「ロスター再編とサラリーキャップの調整のための契約解除」という側面もあったようだ。






文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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