月刊バスケットボール10月号

僅か4分半で16得点!東山 #8 中村颯斗「自分の成長がチームの成長につながる」


8月末から「U18日清食品トップリーグ」が開催中。ここでは編集部が全試合を追い掛け、公式サイトで掲載している「Pick Up レポート」より記事を転載します。そのほかの記事は、「U18日清食品トップリーグ」公式サイトの「Pick Up レポート一覧」よりご確認ください。

東山#8中村が爆発力を発揮。夏の反省を受けさらなる成長を期す


9月13日(土)に行われた「U18日清食品トップリーグ2025」の第3試合は、東山(京都府)と仙台大学附属明成(宮城県)の対戦。全国高等学校総合体育大会(インターハイ)準々決勝で激戦を繰り広げた両校の再戦とあって、大きな注目を集めました。

インターハイで71-75と惜敗した東山にとっては、リベンジを懸けた一戦。序盤から互いに譲らぬ展開が続き、東山が#5佐藤凪選手(3年/176cm)のバスケットカウントなどで得点を重ねる一方、仙台大学附属明成も#4小田嶌秋斗選手(3年/165cm)らの3ポイントシュートで応戦します。東山が僅かに2点リードして第1クォーターを終えると、第2クォーターも東山が逃げ、仙台大学附属明成が追いかけるという展開が続きました。

試合が大きく動いたのは第2クォーター終盤。東山はディフェンスを引き締め、オフェンスでは#14佐藤久遠選手(1年/180cm)の3ポイントシュートや#8中村颯斗選手(2年/178cm)の1on1で流れをつかみます。さらに佐藤久遠選手と#9ウェトゥ ブワシャ エノック選手(2年/203cm)の連続バスケットカウントで一気にリードを拡大。38-24と、14点差にして前半を折り返しました。





後半に入っても、東山は#5佐藤凪選手らが要所で得点して15点前後のリードをキープ。さらに、この第3クォーターで爆発したのが中村選手です。相手の3ポイントシュートが決まるたびに自ら決め返し、速攻やドライブでも得点を重ねて僅か4分半の間に一人で16得点。この中村選手の活躍に後押しされ、東山は66-38と大差を付けて第3クォーター終えました。最終クォーターは仙台大学附属明成の#16金城羽珀選手(1年/175cm)や小田嶌選手に3ポイントを連発され追い上げられましたが、逆転は許さず。最終的に84-77で逃げ切り、東山が夏の雪辱を果たしました。

大事な場面で得点力を発揮した中村選手。インターハイでの悔しい敗戦を振り返り、「あのときは(佐藤)凪君一人に背負わせてしまいました。自分がもっとリーダーシップを取って、得点でもチームを引っ張るべきだった。大澤(徹也)先生からも、自分の成長がチームの成長につながると言われているので、まずは役割である得点面を徹底的に伸ばしたい」と語ります。爆発力のある3ポイントシュートに加え、「外のシュートが入らないときにどうするか。ドライブなど2点の得点を増やしたいですし、ディフェンスももっと強化したいです」と、課題を明確にしながら今大会に臨んでいます。



昨年は「U18日清食品トップリーグ2024」にインターハイ王者として挑み、追われる立場の難しさを経験した東山ですが、今年は「インターハイでベスト8に終わったので、チャレンジャーの気持ちです。気負わず、1試合1試合に全力で挑みたい」と中村選手。これで東山は2連勝。残り5試合も、全力で戦う覚悟です。


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U18日清食品トップリーグ公式サイト「Pick Up レポート一覧」
https://u18league.japanbasketball.jp/special/

写真/石塚康隆 文/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

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