月刊バスケットボール10月号

男子日本代表、今夜25時8強入りを懸けてレバノン戦に挑む [FIBAアジアカップ2025]

3Pとインサイドのバランスがカギ


FIBAアジアカップ2025(サウジアラビア・ジッダ)はグループステージを終え、男子日本代表(FIBAランク21位)は2勝1敗のグループB2位でノックアウトステージへ進出。8月12日25時から、準々決勝進出決定戦でグループA3位のレバノン(同29位)。勝てば2大会連続のベスト8入りが決まる。

日本はグループステージ初戦でシリアに逆転勝ちを収めたものの、第2戦ではイランに競り負け。第3戦となったグアム戦では#30富永啓生が20得点(3P4本)、#19西田優大が16得点(3P3本)、#2富樫勇樹が12得点(3P4本)を記録し、登録全選手が得点を挙げて102-63で勝利。

50本中20本(40.0%)という3Pシュート攻勢だったが、トム・ホーバスHCは記者会見で「3Pシュートを多く打ちすぎました。成功率40%は素晴らしいです。しかし、オフェンスのバランスは我々が理想とする形とは少し違っていました」と指摘。#2富樫も「もう少しバランスを取って、リムにアタックしたり、フリースローをもらうことも必要だと思います」と同調しており、アウトサイドに偏らないオフェンスの構築がレバノン戦のポイントとなる。

レバノンは、前回大会準優勝を果たしているチーム。しかし、同大会でMVP、得点王となったエースのワエル・アラクジが健康面の問題でFIBAから出場承認を得られずに欠場。堅いディフェンスを軸にし、#1オマール・ジャマレディン(川崎)、#11デドリック・ローソン、#23ユセフ・ハヤットらが試合ごとに入れ替わりで得点源となり、クラッチシューターの#7カリム・ゼイノウンもいる。

FIBAはこの試合のプレビュー記事を公開。注目マッチアップの注目点として#30富永啓生と#7ゼイノウンの対決を挙げており、どれだけ富永の3Pシュートを止められるかと紹介し、#11ローソンがXファクターであり、#24ジョシュ・ホーキンソン(現在リバウンドとダブルダブル数で暫定1位、エフィシェンシーで同2位)がどれだけスローダウンさせられるかも見どころだとしている。

日本は今大会、フリースロー成功率で1位の82.7%をマークしている。レバノンは暫定1位のスティール数(8.7本)を記録する一方で、暫定6位の平均19.0ファウル(日本は17.7本)を残している。高いディフェンス強度を攻略し、フリースローをいかに効率よく決めるかも見どころとなりそうだ。

ホーバスHCは記者会見で次戦に向けて、「ここから先の相手はより強くなります。どうすれば我々がもっと良くなれるか、そして、勝利を掴めるかを考えて臨みたいと思います」と語っている。日本がレバノンをどう攻略するのか、注目したい。


前回大会準優勝のレバノン、エース不在でも手強い相手だ





■FIBAアジアカップ2025 男子日本代表登録メンバー(所属、年齢は7月27日現在)

【スタッフ】
ヘッドコーチ: トム・ホーバス(JBA)
アシスタントコーチ: 勝久 ジェフリー(川崎ブレイブサンダース)、佐々 宜央(琉球ゴールデンキングス)、冨山 晋司(JBA)
スポーツパフォーマンスコーチ: 佐藤 晃一(JBA)、緒方 博紀(JBA)
アスレチックトレーナー: 一柳 武男(JBA)、古澤 美香(JBA)
チームドクター: 武田 秀樹(NTT東日本関東病院)
テクニカルスタッフ: 磯野 眞(長崎ヴェルカ)
チームマネージャー: 西村 拓也(JBA)
アシスタントチームマネージャー: 大木 瀬音(JBA)
サポートスタッフ: 保田 延彦(JBA)

【選手】
#2 富樫 勇樹(PG/167cm /31歳/千葉ジェッツ)
#4 ジェイコブス 晶(SF/203cm/21歳/フォーダム大)
#7 テーブス 海(PG/188cm/26歳/アルバルク東京)
#13 金近 廉(SF/196cm/22歳/千葉ジェッツ)
#14 狩野 富成(C/206cm/23歳/サンロッカーズ渋谷)
#18 馬場 雄大(SF/196cm/29歳/ –=co-キャプテン)
#19 西田 優大(SG/190cm/26歳/シーホース三河)
#23 ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(PG/181cm/22歳/サンロッカーズ渋谷)
#24 ジョシュ・ホーキンソン(C/PF/208cm/30歳/サンロッカーズ渋谷=co-キャプテン)
#30 富永 啓生(SG/188cm/24歳/レバンガ北海道)
#91 吉井 裕鷹(SF/196cm/27歳/三遠ネオフェニックス)
#99 川真田 紘也(C/204cm/27歳/長崎ヴェルカ)
【リザーブ選手】#20 山﨑 一渉(SF/200cm/22歳/ノーザン・コロラド大)
※ポジション(P)=PG-ポイントガード、SG-シューティングガード、SF-スモールフォワード、PF-パワーフォワード、C-センター

【FIBAアジアカップ2025】
開催期間 : 8月5日 (火) ~ 8月17日 (日)
開催地 : サウジアラビア・ジッダ
日本戦スケジュール : (※TIPOFF時間はいずれも予定)
・8月6日 (水) 99-68 シリア
【放送・配信】日本テレビ、DAZN、TVer

・8月8日 (金) 70-78 イラン
【放送・配信】テレビ朝日、DAZN、ABEMA

・8月10日 (日) 102-63 グアム
【放送・配信】テレビ朝日、DAZN、ABEMA

・8月12日(火)vs.レバノン 25:00 TIPOFF
【放送・配信】テレビ朝日、DAZN、ABEMA


大会公式サイト (日本語) : https://www.fiba.basketball/ja/events/fiba-asiacup-2025





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