男子日本代表惜敗、同点で迎えた4Qイランに競り負ける[FIBAアジアカップ2025]

4Qの勝負どころで失点し惜敗
8月8日、FIBAアジアカップ2025(サウジアラビア・ジッダ)で男子日本代表(FIBAランク21位/1勝)はグループB第2戦で、難敵イラン(同28位/1勝)と対戦。ハーフタイムで34-34、3Qを終えて58-58と一歩も引かない展開で4Qに突入。それでも鍔迫り合いは続いたが、勝負どころでイランに得点を許し、70-78で敗戦した。
日本は6日、グループB初戦でシリア(同71位)と対戦。前半はミスが目立ち、9点ビハインドで迎えたが、3Q、No.91吉井裕鷹が攻防で起爆剤となって逆転。4Q、リードでさらにリードを伸ばして99-68で初戦を勝利。本日の試合に向けて、トム・ホーバスHCは「今のチームにとって重要なのは、自分たちのプレーに集中すること。(初戦で)我々が犯したミスをいくつか修正しないといけません。そういう意味でイラン戦は大きな挑戦になるでしょう」とコメントしている。
スタメンは変わらずNo.7テーブス海、No.18馬場雄大、No.30富永啓生、No.91吉井裕鷹、No.24ジョシュ・ホーキンソン。日本のファーストポイントはNo.24ホーキンソン。オフェンス・リバウンド2本で繋いで右ウイングから決めると、直後にNo.18馬場が速攻を決める。ピックを使いパスを回して攻めるイランは、No.3シナ・ヴァヘディのレイアップ、3Pシュートで得点。さらに日本のターンオーバーから得点し、残り6分半で5-11に。ここでホーバスHCはNo.2富樫勇樹を投入した。
追加点が奪えない日本だが、No.19西田優大らが好ディフェンスを見せて簡単にシュートを打たせず。No.24ホーキンソン、No.99川真田紘也のフリースローで追加点を奪うと、残り2分を切ったところでNo.30富永啓生がトランジションから3Pシュートを成功。2点差にすると残り37秒、No.30富永のフリースロー2本で13-13とタイに。しかし、イランNo.3ヴァヘディに3Pシュートを決められ、13-16で1Qを終えた。
2Q、ファーストプレーでNo.30富永がステップバック3Pシュートを沈めて同点に。さらに、No.99川真田のピックからNo.7テーブスがドライブを決めて逆転した。すぐに3Pシュートを決められたが、No.30富永が3本目の3Pシュートを決めて再びリードを奪った。ここからは競り合う展開となったが、日本はNo.24ホーキンソン、No.4ジェイコブス、No.30富永が3Pシュートで得点。残り3分半で31-24とした。No.30富永はさらにもう1本、3Pシュートを沈めたが、イランはNo.3ヴァヘディ、No.6モハンマド・アミニを中心に連続得点。2点差にされると、残り1分22秒、速攻を止めようとしたNo.4ジェイコブスのプレーがアンスポーツマンライク・ファウルをコールされてしまった。ここを凌いだ日本だったが、終了間際にイランNo.3ヴァヘディにレイアップを決められ、34-34でハーフタイムを迎えた。No.30富永は3Pシュート5/8で17得点をマーク。チームとしても38.1%(8/21)と3Pシュートを高確率で決めたが、イランは2Pシュートを57.14%(15/33)で決めた。またリバウンドは相手より2本多い20本だったが、ターンオーバーは7本と相手より2本上回った。

前半5本の3Pシュートを沈めた富永
3Q立ち上がり、イランが連続得点。5点差を追いかける日本は、No.7テーブスのプルアップジャンパー、No.24ホーキンソンのフリースローで1ポゼッション差とした。ここから一進一退の攻防が続いたが、日本はNo.24ホーキンソンのフリースロー4本で逆転すると、残り4分、No.18馬場の3Pシュートが飛び出して50-46とした。それでもイランの反撃を受けて追いつかれたが、No.4ジェイコブスのレイアップ、フリースロー、No.24ホーキンソンのフリースローで追加点を奪ったが、No.6アミニにラストプレーでレイアップを決められて58-58で3Qを終えた。
4Q、先に決めたのはイラン。さらにターンオーバーから失点し、開始1分で58-62となった。日本は、No.7テーブスのポケットパスからNo.24ホーキンソンがフローターで得点。さらに入ったばかりのNo.2富樫がロング2Pシュートを沈める。これで1点差にすると、残り6分40秒、No.18馬場の3Pシュートで逆転。イランもすぐに追いついたが、No.18馬場がスティールすると自ら速攻。レイアップでバスケットカウントを決めるとフリースローも決めて68-65とした。しかし、イランはNo.6アミニが得点。残り4分半で1点差となった。
ここでホーバスHCは4ファウルのNo.30富永をコートに送り出すと、直後にレイアップを決めた。しかし、このあと70-70に追いつかれると残り2分40秒にNo.3ヴァヘディ、残り1分18秒にNo.5モビン・シェイキと連続して3Pシュートを決められて70-76となった。逆転に向けてタイムアウトを取った日本だが、直後のオフェンスではズレが作れず。さらにターンオーバーからNo.6アミニに決められて残り33秒で8点差となった。日本はこのあとNo.4ジェイコブスが3Pシュートを放ったがリングに弾かれて万事休す。70-78で敗れた。
日本はNo.30富永が22得点、No.24ホーキンソンが20得点、17リバウンドと引っ張ったが、合計17本(後半10本)のターンオーバーから17点を献上してしまった。

ホーキンソンは20得点、17リバウンドのダブルダブルをマーク
■FIBAアジアカップ2025 男子日本代表登録メンバー(所属、年齢は7月27日現在)
【スタッフ】
ヘッドコーチ: トム・ホーバス(JBA)
アシスタントコーチ: 勝久 ジェフリー(川崎ブレイブサンダース)、佐々 宜央(琉球ゴールデンキングス)、冨山 晋司(JBA)
スポーツパフォーマンスコーチ: 佐藤 晃一(JBA)、緒方 博紀(JBA)
アスレチックトレーナー: 一柳 武男(JBA)、古澤 美香(JBA)
チームドクター: 武田 秀樹(NTT東日本関東病院)
テクニカルスタッフ: 磯野 眞(長崎ヴェルカ)
チームマネージャー: 西村 拓也(JBA)
アシスタントチームマネージャー: 大木 瀬音(JBA)
サポートスタッフ: 保田 延彦(JBA)
【選手】
#2 富樫 勇樹(PG/167cm /31歳/千葉ジェッツ)
#4 ジェイコブス 晶(SF/203cm/21歳/フォーダム大)
#7 テーブス 海(PG/188cm/26歳/アルバルク東京)
#13 金近 廉(SF/196cm/22歳/千葉ジェッツ)
#14 狩野 富成(C/206cm/23歳/サンロッカーズ渋谷)
#18 馬場 雄大(SF/196cm/29歳/ –=co-キャプテン)
#19 西田 優大(SG/190cm/26歳/シーホース三河)
#23 ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(PG/181cm/22歳/サンロッカーズ渋谷)
#24 ジョシュ・ホーキンソン(C/PF/208cm/30歳/サンロッカーズ渋谷=co-キャプテン)
#30 富永 啓生(SG/188cm/24歳/レバンガ北海道)
#91 吉井 裕鷹(SF/196cm/27歳/三遠ネオフェニックス)
#99 川真田 紘也(C/204cm/27歳/長崎ヴェルカ)
【リザーブ選手】#20 山﨑 一渉(SF/200cm/22歳/ノーザン・コロラド大)
※ポジション(P)=PG-ポイントガード、SG-シューティングガード、SF-スモールフォワード、PF-パワーフォワード、C-センター
【FIBAアジアカップ2025】
開催期間 : 8月5日 (火) ~ 8月17日 (日)
開催地 : サウジアラビア・ジッダ
日本戦スケジュール : (※TIPOFF時間はいずれも予定)
・8月6日 (水) 99-68 シリア
【放送・配信】日本テレビ、DAZN、TVer
・8月8日 (金) 70-78 イラン
【放送・配信】テレビ朝日、DAZN、ABEMA
・8月10日 (日) vs. グアム 20:10 TIPOFF
【放送・配信】テレビ朝日、DAZN、ABEMA
大会公式サイト (日本語) : https://www.fiba.basketball/ja/events/fiba-asiacup-2025
