月刊バスケットボール10月号

【中国インターハイ2025】北陸が6年ぶり4強、北陸学院との接戦を制す

北陸のオフェンスを引っ張った#4山田翔椰

後半流れを掴んだ北陸が北信越対決に勝利


7月30日、「中国インターハイ2025」(7月27日~8月1日/岡山県岡山市)大会4日目、男子準々決勝で北陸(福井)と 北陸学院(石川)、北信越の強豪が対決。北陸は6点ビハインドで迎えた3Qに逆転するとリードを守って76-63で勝利。2019年以来となるベスト4進出を決めた。




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北陸の久井茂稔コーチが「これといったスターはいないけれど、全員が力を発揮できる」と語るチームは、ここまでの3試合で94.3得点とオフェンスが好調。一方、北陸学院・濱屋史篤コーチは「各ポジションにタレントが揃っている」と語る。今大会は3試合で74.0得点と平均得点では劣るものの、平均失点は57.3とディフェンスが堅いのが特徴だ(北陸は68.0失点)。

北陸学院はまず#24ファディペ・バヨ・ジョシュアがポストプレー、プットバックと連続得点。対する北陸は#10ファイ・ベンジャミンがペイントエリアからジャンパーを決めると、#5細根悠雅が3Pシュートを射抜くなど、立ち上がりから好オフェンスを見せる。その後、共にしばらく得点が止まったが、北陸はトップから#4山田翔椰がプルアップで3Pシュートを決めて8-4となった。
北陸は#9堀井大河の得点で先に2桁に得点を乗せる。これでペースを握るかと思われたが、北陸学院は#1小野蓮太、#22長谷川蒼、#16小笠原和真と3Pシュート3連発。15-12と逆転し、1Qを終えた。


北陸学院は1Q、#1小野蓮太らの3Pシュートでリードを掴んだ



2Q序盤は激しい点の取り合いとなった。北陸学院は#85池田優羽斗が3Pシュートを決めると、続いて#12二艘舟雄大が連続得点を重ねた。しかし北陸も負けじと、#6白野仁の3ポイントプレー、#4山田の3Pシュートで応戦した。
クォーター中盤に入ると、北陸学院が流れを掴む。#24ジョシュアがプットバックを決めた後、#1小野がスティールから速攻を成功させるなど連続得点を挙げ、5点のリードを築いた。北陸は#7岩門和樹の3Pシュート、#4山田のプルアップジャンパーで得点。追いつくが、北陸学院は#1小野が直後に3Pシュートを沈めて再びリードを奪うと、#24ジョシュアが豪快なボースハンドダンクを叩き込み、再び5点差を付けた。それでも北陸は#4山田がクォーター2本目となる3Pシュートを成功させると、#10ベンジャミンが豪快なダンク。追いついたが、クォーター終了間際に北陸学院#1小野が得点。33-30として前半を終了した。


北陸#10ファイ・ベンジャミンと北陸学院#24ファディペ・バヨ・ジョシュア、1年生留学生は激しい攻防を繰り広げた



3Qは開始2分得点が動かず。ディフェンスが目立つ時間に。しかし、残り8分から試合が動き出す。北陸は#10ベンジャミンがゴール近くのジャンパーに続いて、ドライブからトマホークダンクで追いつく。さらに残り5分半を切ったところで、#4山田が左ウイングから3Pシュート。37-36と1Q以来のリードを奪うと、#10ベンジャミン、#4山田が追加点を奪って5点差を付けた。
北陸学院は#82藤原弘大の3ポイントプレーなどで、すぐに3点差まで迫った。しかし、北陸はここで#12村上裕真が3Pシュートを連発。さらに#4山田のプルアップ3Pも飛び出した。北陸学院は直後に#82藤原が3Pシュートを入れ返したが、北陸の52-46で3Qを終えた。


北陸学院#16小笠原和真、プレッシャーがかかる局面で3Pシュートを射抜く

4Q立ち上がり、北陸は#10ベンジャミンの連続得点などで57-46と2桁差を付けた。その北陸にトラブルが発生。残り8分を切ったところで、得点源の#4山田が右足を痛めてベンチに下がった。
ここからは、互いに得点を取り合う展開に。北陸学院はここで#16小笠原が3Pシュートを成功。さらにバックコートからプレッシャーをかけてターンオーバーを誘うが、得点につながらず。北陸の61-51で残り5分を切った。

北陸学院はポゼッションを得ると速いテンポでシュートを放つが、リングに嫌われる時間が続く。対する北陸も得点が伸びなかったが、残り3分21秒に#5細根が3Pシュートを沈めて64-51に。ここでタイムアウトを取った北陸学院は、#82藤原が3Pシュートを射抜いて10点差に戻した。さらに#1小野、#82藤原が3Pシュートで7点差と迫ったが、北陸は早い展開から#7岩門らがシュートを決めてリードを保つ。北陸学院は最後まで粘りを見せたが、北陸が76-63で勝利。2019年以来となるベスト4進出を決めた。

北陸は#4山田が5本の3Pシュートを決めてチームトップの19得点。さらに#10ベンジャミンは15得点(17リバウンド)、#7岩門が12得点、#5細根、#12村上が10得点と5人が2桁得点を記録。北陸学院#1小野も5本の3Pシュートを射抜いて18得点。3P4発の#82藤原が15得点、#24ジョシュアが10得点(10リバウンド)をマークした。両者で差が付いたのは2Pシュート成功率で、北陸が46.3%(19/41)と高い確率をマークしたが、北陸学院は29.7%(11/37)と低調だった。またリバウンドは北陸が3本多い44本、ターンオーバーも北陸が3本少ない11だった。









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