月刊バスケットボール10月号

【中国インターハイ2025】桜花学園が大接戦を制して8強、粘る大阪薫英女学院を退ける

桜花学園が4Q流れを掴んで勝利


7月29日、「中国インターハイ2025」(7月27日~8月1日/岡山県岡山市)大会3日目、女子3回戦でウインターカップ4強の大阪薫英女学院(大阪①)と同8強で東海女王の桜花学園(愛知)が対戦。大阪薫英女学院が1Qからわずかにリードを握る中で迎えた4Q、桜花学園は#7イシボ・ディバインがゴール下で存在感を発揮。逆転し、リードを奪うと74-69で勝利し、ベスト8進出を決めた。



スタートからアップテンポな戦いが展開されたが、まずリードを奪ったのは大阪薫英女学院。#6的場梨緒のレイアップで先制すると、相手ターンオーバーから#7松本璃音、#5三輪美良々が得点。7-2とした。
対する桜花学園はキャプテン#4濱田ななのがドライブから得点した以降は、ミスが目立つ展開に。リバウンド争いでも劣勢となる中、追加点が奪えなかったが、177cm#15水林夢翔が高さを生かして得点。それでも徐々に落ち着きを取り戻すとインバウンズプレーから#8勝部璃子がジャンパーを、#6竹内みやがトップからレイアップを決め、3ポイントプレーにし、残り5分で9-9と追いついた。
その後は取って取られてという見ごたえある展開に。大阪薫英女学院はインサイドをうまく攻めて、#5三輪、#4幡出麗実、#6的場が得点したが、桜花学園も#15水林、#7ディバイン、#4濱田がシュートを決め返す。15-15で迎えた残り30秒、桜花学園は#4濱田がドライブからレイアップを沈め、2点リードで1Qを終えた。


大阪薫英女学院がわずかにリードを握る展開に(写真は#5三輪美良々)

2Q、ピックを使ってズレを作って2点を狙う両者。だが互いに強いプレッシャーもあって、1ポゼッション差以内での攻防が続いた中、大阪薫英女学院#10杉山ももがうまくファウルをもらって連続得点。残り7分で22-18とした。それでも今度は桜花学園の#15水林がゴール下で上手さを発揮。すぐに1点差に迫ると、#10小玉愛莉が両チームを通じて初の3Pシュートを成功させた。その後も一進一退の攻防を繰り広げた両者だったが、残り20秒、大阪薫英女学院は#5三輪が右ウイングからチーム1本目の3Pシュートを成功。直後に桜花学園#5山田桜来がレイアップを沈めたが、大阪薫英女学院の37-33でハーフタイムを迎えた。



3Q、桜花学園は開始3分半得点なし。#6竹内のレイアップでクォーター最初の得点。それでも大阪薫英女学院は#13吉田沙希や#6的場の得点で44-37とリードした。引き離されたくない桜花学園は#8勝部、#7ディバインのシュートに続いて、#5山田がコーナー3Pを決めるなどで差を詰め、大阪薫英女学院の50-48で3Qを終えた。

勝負の4Q、桜花学園が早々に追いつき、点の取り合いに。残り8分半、インバウンズプレーから#8勝部が決めて54-52としたが、大阪薫英女学院は#5三輪のインサイドで取り返す。桜花学園#10小玉愛莉が3Pシュートを沈めると、またも大阪薫英女学院#5三輪がすぐに得点。負けられないという意地と意地がぶつかる。


ここぞという局面で桜花学園#7イシボ・ディバインが活躍

勝負どころでステップアップした桜花学園#6竹内みや



残り6分を切ったところ、桜花学園は#7ディバインがゴール近くから連続得点。リバウンドでも存在感を発揮すると、#6竹内が右ウイングから3Pシュートを射抜くなどで66-55とリードを作った。大阪薫英女学院は、#5三輪のフリースローで連続失点を止めたが、勢い付く桜花学園は#6竹内のレイアップ、#7ディバインのプットバックなどで2桁リードを保つ。時間が削られていく中、大阪薫英女学院はシュートを放っていくが、なかなか決まらない。
残り1分40秒、12点差となったところで大阪薫英女学院の安藤香織コーチはタイムアウトを取って選手たちを鼓舞。直後に#4幡出が3Pシュートを成功。さらに#11大槻佳子、#4幡出と3Pシュートを沈めて残り18秒で5点差まで迫ったが、追い上げもここまで。粘りを見せた大阪薫英女学院だったが、チャンスをものにした桜花学園が74-69で勝利し、ベスト8進出を決めた。

桜花学園は#7ディバインがチームトップの18得点をマークしたうえ、23リバウンドのダブルダブル。#6竹内が15得点、#4濱田が13得点と3人が2桁得点を記録した。一方、大阪薫英女学院は#5三輪が23得点(8リバウンド)、#6的場が15得点と2人がダブルフィギュア。大阪薫英女学院はTO8本と相手(12本)よりミスが少なかったが、リバウンドでは25-40と劣勢だった。


大阪薫英女学院は#4幡出麗実、#11大槻佳子(写真)の連続3Pシュートで5点差に迫った





写真/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

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