月刊バスケットボール10月号

【中国インターハイ2025】北陸学院が激戦を制し16強、藤枝明誠は1点差まで迫るも逆転ならず

勝負どころで着実に得点した北陸学院#77神保旺介

北陸学院が逆転を許さず逃げ切り


7月28日、「中国インターハイ2025」(7月27日~8月1日/岡山県岡山市)大会2日目、男子第3試合で北陸学院(石川) と昨年8強の藤枝明誠(静岡)が対戦。藤枝明誠は15点ビハインドで迎えた後半、1点差まで迫る反撃を見せたが、北陸学院は逆転を許さず。71-65で勝利した。

北陸学院は#1小野蓮太のプルアップ3Pシュートで先制すると藤枝明誠は#44アメー・エマニュエル・チネメルンのフリースローで初得点。開始から激しいディフェンスの応酬となり、なかなか得点が動かなかったが、北陸学院は#16小笠原和真の3Pシュート、#22長谷川蒼のミドルジャンパーと立て続けに成功。8-3と一歩リードする。
インサイドを厚く守る北陸学院は、#24ファディペ・バヨ・ジョシュアがリバウンドで存在感を発揮。速い展開から#77神保旺介、#22長谷川がジャンパーを決めるなどペースを握る。それでも藤枝明誠はクォーター後半、#19野津洸創がフリースローでこつこつと得点し、#44チネメルン、#35柴田陽もシュートを沈め、北陸学院の19-14で1Qを終えた。


2Q最後にはハーフコートショットも決めた北陸学院#16小笠原和真

2Q、北陸学院はゾーン・ディフェンスを展開。ミスを引き出してオフェンスに転じると#77神保、#22長谷川の3Pシュートなどでスコアを伸ばし、残り5分半で28-16と2桁差を作った。流れを変えたい藤枝明誠は#39篠原遼太が奮起。巧みなステップからジャンパーを決めると、直後に3Pシュートを射抜く。さらに#13渡邊聖、#44チネメルンが追加点を奪うなど、オフェンスにリズムが生まれてくる。
一時は一桁差となったが、北陸学院は#85池田優羽斗の3Pシュート、#24ジョシュアのプットバックダンクなどで得点。さらにクォーター終了間際には#16小笠原がハーフコートショット、フックシュートと連続して決め、42-27でハーフタイムを迎えた。



3Qは開始から両チームの得点が動く展開に。藤枝明誠は#51福本彩人、#39篠原の得点に続いて#13渡邊が3Pシュートを射抜くなど、開始3分半で7点差とした。藤枝明誠のディフェンスが堅くなる中で、北陸学院は#85池田が3Pシュートを沈めたが、藤枝明誠は#13渡邊の3Pシュートや#47高松悠季のフリースローなどで追加点。残り4分、#44チネメルンがゴール下で決めた時点で3点差まで迫った。
北陸学院はタイムアウトで間を作ったが、藤枝明誠の勢いは変わらず。#13渡邊のシュートで1点差となる。しかし、北陸学院は逆転を許さない。#77神保の3Pシュートで4点差にすると、#72エメジュル比呂斗が連続して得点。59-51とリードを守って3Qを終えた。


藤枝明誠#13渡邊聖の3Pシュートなどで3Q点差を縮めた

4Q初得点を奪ったのは北陸学院。#77神保が速攻から得点すると#24ジョシュアがダンクを決める。しかし、藤枝明誠も#35柴田のシュート、#19野津の3Pシュートを決め返すなど見ごたえある展開となった。
残り5分で北陸学院が65-60とリード。両チームがさらに激しいディフェンスを見せ、一進一退の攻防が続いた。北陸学院は残り3分40秒に#82藤原弘大がトップから3Pシュートを射抜いて7点差にしたが、藤枝明誠もすぐに5点差に戻す。直後に今日シュートが当たっている#16小笠原がフローターで追加点。北陸学院が再び7点差にしたが、藤枝明誠は#13渡邊がトップから3Pシュートを成功。4点差にしてラスト1分を迎えた。

残り30秒、北陸学院はショットクロックバイオレーションをコールされ、ポゼッションは相手チームへ。ここで藤枝明誠は2年生エース、#13渡邊にボールを託すと左ウイングから3Pシュートを放ったがリングに弾かれて万事休す。北陸学院が71-65で接戦を制した。

北陸学院は#77神保がチームトップの18得点。#22長谷川が13得点、#16小笠原が12得点を記録。藤枝明誠は#39篠原、#44チネメルンが15得点、#13渡邊が14得点、#19野津が12得点でチームを引っ張った。リバウンドでは47-36と上回った藤枝明誠だが、2Pシュート成功率は40.8%(20/49)と相手(21/37で56.8%)より低調だった。


藤枝明誠を引っ張った#19野津洸創






写真/堀内涼(月刊バスケットボール)

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