月刊バスケットボール10月号

【中国インターハイ2025】聖和学園がベスト16進出!4Q終盤、嶋森羽奏の得点で浜松開誠館に競り勝つ

後半は手に汗握るシーソーゲームに


7月28日、「中国インターハイ2025」(7月27日~8月1日/岡山県岡山市)大会2日目、女子第1試合で昨年8強の聖和学園(宮城)と浜松開誠館(静岡)が対戦。浜松開誠館がリードを保って迎えた後半、聖和学園が追いつくと大接戦に。4Q開始4分間無得点だった聖和学園だが、終盤で強さを見せて59-56で接戦を制し、3回戦進出を決めた。

開始から互いに高いオフェンス力を見せる展開に。聖和学園は#10嶋森羽奏、#6生田目さくらの得点に続いて#5牟田朝陽が3Pシュートを成功。着実にスコアを伸ばしたが、浜松開誠館も譲らない。#4前川桃花、#11齋藤ブレガマリアム、#6垣内優希奈が速い展開から得点すると、#7牧田知紘も3Pシュートを決めて開始5分で浜松開誠館の13-11となった。クォーター中盤以降、聖和学園のシュート成功率が落ちたのに対して、浜松開誠館はトランジションから#12吉田光咲、#4前川、#7牧田が着々と得点。22-13として1Qを終えた。


レンジの広い浜松開誠館#4前川桃花。ディープ3Pを何本も決めてみせた


浜松開誠館#6垣内優希奈のドライブは相手の脅威になった



巻き返したい聖和学園は2Q、#11佐藤楓菜が得点源に。ディフェンスに苦しんでペイント近くでいい形を作れない中で、3Pシュートなどで追加点を奪う。しかし、浜松開誠館は#4前川がディープ3Pシュートを立て続けに射抜くなどでリードを保つ。
アウトサイド中心の仕掛けとなっていた聖和学園だが、クォーター中盤からは#7村形智珂のポストアップを生かすと#10嶋森の3Pシュートも飛び出し点差を縮めようとする。それでも浜松開誠館は#4前川の3Pシュートが変わらず好調。#6垣内優希奈がドライブから得点につなげるなど、バランスの良い攻撃を見せてリードをキープしていたが、終盤にターンオーバーが出て失点。37-33と2ポゼッション差リードでハーフタイムを迎えた。

3Qは序盤からディフェンスが目立つ展開に。前半はリバウンド争いで苦しんだ聖和学園だが、ボックスアウトの意識が高くなる。するとキャプテン#4齋藤凌花の3Pシュートで迫ると、#5牟田のフリースローで40-39と逆転。さらに浅い位置でパスを回し、ドライブレーンを作ると#4齋藤、#10嶋森がそこに飛び込んでいって得点。残り3分で46-39とした。流れが悪かった浜松開誠館はタイムアウト後、ディフェンス強度を高めると#6垣内がオフェンスでけん引。差を詰めると終了間際に#15山内彩花里がフリースローを決め、聖和学園の46-45で3Qを終えた。

勝負の4Q、まず浜松開誠館#6垣内がディープ3Pを射抜いて逆転。互いのディフェンス強度がアップする中、開始4分での得点はこれだけに。その均衡を破ったのは浜松開誠館。#7牧田がファウルをもらってフリースローを決めて3点差にした。4Qで得点がなかった聖和学園だったが残り4分半、#13髙田陽菜のシュートでクォーター初得点。#13髙田はさらに2本のシュートを沈めて逆転。残り2分半で52-49とした。浜松開誠館は再びボールマンにトラップディフェンスを仕掛けるが、ターンオーバーは奪えず。聖和学園#10嶋森に3ポイントプレーを決められてしまった。浜松開誠館はすぐに#6垣内が3Pシュートを沈めて3点差と迫ったが、聖和学園はまたも#10嶋森が得点。残り1分半で57-52と2ポゼッション差とした。

逆転勝利に向けてタイムアウトを取った浜松開誠館は、#7牧田がスピードを生かしてレイアップを成功。再び3点差にすると#4前川のフリースローで追加点を奪い、残り41.4秒で2点差と迫った。聖和学園は直後の攻撃で痛恨のターンオーバーを犯すが、浜松開誠館はチャンスを生かせず。ここで聖和学園は#10嶋森が値千金のスティール。速攻を決めて4点差とした。しかし、浜松開誠館はあきらめない。相手ターンオーバーから#6垣内がレイアップを決めて2点差に。続くディフェンスでターンオーバーを引き出すと、残り5秒で#4前川にボールが託された。トップでドリブルストップすると、ステップバックして3Pシュート。逆転を狙った1本となったが、わずかに届かず。聖和学園が59-57で接戦を制し、3回戦進出を決めた。


聖和学園のキャプテン#4齋藤凌花







写真/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

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