プロの育成哲学と教育の力を融合
広域通信制高校のクラーク記念国際高が、千葉ジェッツと連携し、新たな挑戦に乗り出す。2026年4月、同校の千葉キャンパスに新たなスポーツコース「千葉キャンパス男子バスケットボール専攻」を開講することを発表した。プロチームのノウハウと、教育機関としての育成力を融合させ、次世代のアスリート育成を目指す。2025年7月7日に調印式が執り行われた。
新設される「千葉キャンパス男子バスケットボール専攻」は、「競技力」「人間力」「地域連携・進学支援」の3つを育成の柱に据え、部の強化と発展を目指す。目的は、単にバスケットボールの技術やスキルを磨くだけではない。スポーツそのものを深く探究する中で「人間力」を養い、社会に貢献できる人材を育てることにある。
この連携は、これまでも地域と密着した教育を推進してきたクラーク国際と、地域貢献活動に熱心な千葉ジェッツの理念が合致したことで実現した。千葉ジェッツが持つプレーヤーの主体的な学びを促す育成哲学「ジェッツメソッド」と、クラーク国際が有する教育の力を融合させ、競技面だけでなく人間性にも優れた「人として強いアスリート」の育成を目指すという。
バスケに打ち込み、未来を拓く学習環境
本専攻のカリキュラムは、通信制高校の柔軟なシステムを最大限に生かしたものとなる。午前中は習熟度別の個別最適学習で、基礎から大学受験レベルまでの教科学習にしっかりと取り組み、確かな学力を定着させる。
そして午後は、千葉ジェッツから派遣されるヘッドコーチの指導のもと、専用コートでバスケットボールの技術と戦術を徹底的に学ぶ。週に17時間以上をバスケットボールに費やせる環境でありながら、一般科目も着実に履修できるため、将来の進路の選択肢が大きく広がるのが最大の特長だ。

2025年7月7日にIPU・環太平洋大学 東京キャンパスで開かれた調印式には、千葉ジェッツから田村征也代表取締役社長と池内勇太取締役、クラーク記念国際高からは増田理事長と吉田洋一校長が出席した。
冒頭、田村社長と増田理事長は、今回の連携に至った経緯とその意義を説明。バスケットボールというスポーツが持つ可能性や、企業と教育機関が連携することで生まれる新しい学びの形について、熱意のこもったメッセージを語った。
プロチームと教育機関による画期的な連携は、高校バスケットボール界に新たな風を吹き込む可能性を持っている。千葉ジェッツの専門的な指導力とクラーク記念国際高の教育ノウハウが融合することで生まれる相乗効果は計り知れない。この新たな学び舎から、将来の日本バスケットボール界を担う優れた選手や指導者が誕生することを期待したい。