女子日本代表準決勝進出、3Qリードを作ってニュージーランドに競り勝つ [FIBA女子アジアカップ2025]

開催国中国との準決勝に駒を進める
7月18日、女子日本代表(FIBAランク9位)は「FIBA女子アジアカップ2025」(中国・深圳)の準決勝進出決定戦でニュージーランド(同26位)と対戦。前半を2点ビハインドで終えた日本は3Qに攻防で流れを掴んで22-8とし、リードを作ると反撃を封じて77-62で勝利。明日、前回決勝で敗れた開催国・中国(同4位)と準決勝で対戦することが決まった。
グループBに入った日本は初戦・レバノン戦(72-68)、第2戦・フィリピン戦(85-82)と連勝を飾ったが、第3戦のオーストラリア戦では前半を51-42とリードして折り返しながら、後半(16-37)に失速して67-79で今大会初黒星を喫した。ニュージーランドは、初戦で韓国に76-78と惜敗したものの、インドネシアに勝利しグループ3位で準決勝進出決定戦に進出。平均12.7得点の#2エミリア・シアラー、#8レベッカ・キャスリーン・ピジーを含む190cm台の選手が3名と、インサイドの高さもある相手だ。
日本のスタメンは前3試合と同じ#26田中こころ、#2今野紀花、#3馬瓜ステファニー、#8髙田真希、#10渡嘉敷来夢。ノックアウトステージとあって試合開始からディフェンスが目立つ展開に。日本は#26田中のプルアップ3Pシュートで初得点を奪って3‐3としたが、その後はどちらもスコアが伸びない。それでも、日本は#26田中のミドルシュート、#2今野、#10渡嘉敷のシュートで追加点を奪うと、残り4分に#3馬瓜が右ウイングから3Pシュートを成功。12-8としたが、攻めあぐねる時間が続く。その間に追いつかれると、オフェンス・リバウンドから#52宮澤夕貴のロング2P、#75東藤なな子のキャッチ&3Pシュートと先に得点。19-17とわずかにリードして1Qを終えた。
サイズを生かしてインサイドにアタックするニュージーランドに対して、積極的にアウトサイドのシュートを放っていく日本。すると2Q序盤に日本は#75東藤、#26田中が連続して3Pシュートを成功。27-19としたが、ファウルも重なって再び2ポゼッション差まで縮められてしまう。ハーフコート・オフェンスが続き、得点が伸びない日本に対してニュージーランドは、インサイドアタックに続いて3Pシュートも決まり、残り2分半に34-35と逆転を許した。その後は得点の取り合いに。日本は#99オコエ桃仁花の3Pシュートに続いて、#52宮澤がポストプレーから得点したが、39-41でハーフタイムを迎えた。前半、日本は#26田中がチームトップの11得点。チームとして3Pシュート成功率は40%(6/15)と高い数字をマークしたが、リバウンドでは14-20と苦戦。セカンド・チャンスで9点を献上した(日本は2点)。

3Q開始直後に、日本は#10渡嘉敷、#3馬瓜のフリースローで41-41と追いつく。このあと再び点の取り合いになる中、#26田中、#52宮澤のレイアップ、#4川井麻衣の3Pシュート、#8髙田のフックシュートでスコアを伸ばし僅差リードを保つ。残り4分半、#2今野が3Pシュートに続いて、スティールから速攻と連続得点。8点差にすると、残り3分半に#4川井と#8髙田のハイロー攻撃が決まって57-47と2桁差にした。再びインサイドアタックをしてきたニュージーランドの攻撃をしのぎ、このクォーターは22-8。61-49として3Qを終えた。
4Q、日本は#75東藤の3Pシュートを成功。続いて#2今野のレイアップ、#52宮澤の連続得点と得点を重ねて18点差までリードを広げた。するとニュージーランドは#44マッケナ・デイルの3Pシュートなどで得点。残り3分半で10点差まで縮められてしまった。それでも、日本は慌てず。#52宮澤がインサイドでディフェンスを引き付けてからキックアウトすると#26田中がプルアップジャンパーを成功。さらに、その#26田中のアシストで#8髙田がゴール下で決め、残り2分半で75-61とした。ペナルティーシチュエーションとなっていた日本は、フリースローでの得点を許したものの、77-62で逃げ切り。明日の準決勝へ駒を進めた。
日本は、#26田中がチームトップの17得点。#2今野が13得点、#52宮澤が11得点、11リバウンドのダブルダブルと3人が2桁得点をマーク。チームとしては3Pシュート成功率こそ33.3%(10/30)だったが、2Pシュートは58.33%(21/36)と高い成功率を残した。

【グループA】
1位:中国(3勝)
2位:韓国(2勝1敗)
3位:ニュージーランド(1勝2敗)
4位:インドネシア(3敗)
【グループB】
1位:オーストラリア(3勝)
2位:日本(2勝1敗)
3位:フィリピン(1勝2敗)
4位:レバノン(3敗)
■FIBAアジアカップ2025
日程:2025年7月13日〜20日
開催地:中国・深圳(深圳スポーツセンター)
出場国(予選グループフェーズ)
【グループA】中国(4)、ニュージーランド(26)、韓国(14)、インドネシア(57)
【グループB】日本(9)、オーストラリア(2)、フィリピン(44)、レバノン(54)
※()内数字はFIBAランキング(2025年7月7日時点)
試合日程(日本時間)
7月13日(日) 14:30 日本 72-68 レバノン
7月14日(月) 20:30 日本 85-82 フィリピン
7月15日(火) 17:30 日本 67-79 オーストラリア
7月18日(金)17:30 準決勝進出決定戦 日本 77-62 ニュージーランド
7月19日(土) 準決勝 日本 vs 中国
7月20日(日) 決勝・3位決定戦
放送・配信:BSフジ・フジテレビ・CSフジテレビNEXT・TWO・FOD・DAZN
■2025 年度バスケットボール女子日本代表チーム
FIBA 女子アジアカップ 2025 日本代表選手 メンバー表
【スタッフ】
チームリーダー 小栗 弘(公益財団法人日本バスケットボール協会)
ヘッドコーチ コーリー・ゲインズ(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ 宮田 知己(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アナライジングコーチ 伊藤 恭子(デンソー アイリス)
通訳 下條 海(公益財団法人日本バスケットボール協会)
スポーツパフォーマンスコーチ 臼井 智洋(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー 荻野 まゆみ(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー 小川 未央 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
チームマネージャー 古海 五月(公益財団法人日本バスケットボール協会)
チームマネージャー 小松 佳緒里(ENEOSサンフラワーズ)
テクニカルスタッフ 有賀 早希(富士通 レッドウェーブ)
ドクター 小松 孝行(順天堂大学医学部スポーツ医学研究室)
【選手】
髙田 真希(PF / 185cm /35歳 / デンソー アイリス)
渡嘉敷 来夢(C / 193cm / 34歳 / アイシン ウィングス)
宮澤 夕貴(PF / 183cm / 32歳 / 富士通 レッドウェーブ)
川井 麻衣(PG / 171cm / 29歳 / デンソー アイリス)
栗林 未和(C / 188cm / 26歳 / 東京羽田ヴィッキーズ)
馬瓜 ステファニー(SF / 182cm / 26歳 / CASADEMONT ZARAGOZA)
オコエ 桃仁花(PF / 183cm / 26歳 / ENEOSサンフラワーズ)
今野 紀花(SG / 179cm / 25歳 / デンソー アイリス)
星 杏璃(SG / 171cm / 25歳 / ENEOSサンフラワーズ)
東藤 なな子(SG/PG / 175cm / 24歳 / トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
薮 未奈海(SF/SG / 178cm / 20歳 /デンソー アイリス)
田中 こころ(PG / 172cm / 19歳 / ENEOSサンフラワーズ)
※年齢・所属は7月7日時点
