女子U19日本代表、4強入りを懸けて今夜21時半カナダと対戦

勝てば2017年大会以来のベスト4進出
チェコで開催中の「FIBA U19女子ワールドカップ2025」も佳境を迎え、女子U19日本代表は本日7月18日日本時間21時半からベスト4を懸けて前回銅メダルのカナダと対戦する。
日本はグループフェーズで開催国のチェコ、アルゼンチンに勝利。スペインには敗れたものの、グループDを2位通過。準々決勝進出決定戦でブラジルに66-52と勝利し、準決勝へと駒を進めた。迎える相手は、グループBを全勝で突破したカナダ。今大会のパワーランキングではアメリカに次ぐ2位に位置づけられ、グループフェーズでは中国を115-52で下すなど、高い実力を見せつけている。
カナダの中心選手は、#9 サイラ・ソーズ。平均16.5得点、6.3リバウンド、平均エフィシェンシー26.0(暫定2位)と攻防にわたってチームを牽引している。3Pシュート成功率は驚異の44.1%(暫定1位)を誇り、平均得点96.5点、ターンオーバー13.3本と、どのスタッツを見ても日本(3Pシュート成功率21.4%、平均67.0得点、TO平均16.8本)を上回っている。

オフェンスを引っ張る#6 後藤音羽(東京医療保健大1年)
一方、日本は#6 後藤音羽(東京医療保健大1年)が得点ランキング暫定3位となる平均19.8点を記録。チームの得点源として存在感を放っている。特に準々決勝進出決定戦のブラジル戦では、27得点、11リバウンドのダブルダブルで勝利に大きく貢献した。
今大会、日本が生命線とする3Pシュートは、ここまで21.4%と確率は伸び悩むが、試投数は大会最多の140本。放ち続ける姿勢を貫き、爆発力が発揮されれば一気に流れを引き寄せる可能性もある。ちなみに試投数2位はカナダ(136本)であり、3Pシュートの精度と打ち合いが勝負のカギを握る。
高さで劣る日本にとってもう一つのポイントはリバウンド。平均174.5cmと小柄な日本は、前回大会よりリバウンド数を伸ばし、平均50.0本は大会5位。特にオフェンスリバウンドは平均20.8本で、カナダと並ぶ2位タイにランクインしている。積極的に飛び込む意識が、得点につながるセカンドチャンスを生んでいる。
リバウンドの要となっているのが、#61 深津唯生(東京医療保健大学1年)で平均5.3リバウンドをマークしてポジション別ランキング8位となっている。“ヒットファースト”を合言葉に身体をぶつけ、泥臭くボールを奪うプレーは、今の日本のスタイルそのものだ。
強豪カナダとの一戦は、U19世代の現在地と日本の未来を占う意味でも重要な一戦となる。勝てば2017年大会以来のベスト4が決まる。
■2025年度バスケットボール女子U19日本代表チーム
FIBA U19 女子バスケットボールワールドカップ2025 日本代表選手 メンバー表
【スタッフ】
チームリーダー 池端 直樹(千葉経済大学附属高校)
ヘッドコーチ 鈴木 良和(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ 平田 紘美(プレステージ・インターナショナル アランマーレ)
アシスタントコーチ 梅津 ひなの(宇都宮ブレックス)
スポーツパフォーマンスコーチ 佐藤 晃一(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレチックトレーナー 志村 愛美(愛美鍼灸治療院)
アスレチックトレーナー 田中 美樹子(田中MIKI鍼灸治療院)
チームドクター 竹林 友美(船橋総合病院)
テクニカルスタッフ 渡邊 敬太(公益財団法人日本バスケットボール協会)
マネージャー 築舘 慶(トヨタ紡織株式会社)
【選手】※12名
#6 後藤 音羽(F / 178cm / 東京医療保健大学1年)
#7 東 小姫(F / 177cm / 白鷗大学2年)
#9 伊藤 知里(F / 170cm / 白鷗大学1年)
#10 鈴木 花音(F / 174cm / 筑波大学2年)
#11 堀内 桜花(G / 167cm / シャンソン化粧品シャンソンVマジック)
#22 清藤 優衣(F / 174cm / 白鷗大学1年)
#27 曽根 妃芽香(G / 159cm / 拓殖大学2年)
#28 松本 莉緒奈(F / 175cm / 関西外国語大学2年)
#30 白石 弥桜(C / 184cm / デンソー アイリス)
#34 メンディー シアラ(C / 182cm / 東京医療保健大学1年)
#57 阿部 心愛(F / 175cm / 早稲田大学1年)
#61 深津 唯生(C / 179cm / 東京医療保健大学1年)
※所属は2025年7月4日現在
■FIBA U19女子ワールドカップ2025
日程:7月12日(土)〜21日(月)
開催地:チェコ・ブルノ
予選グループフェーズ
【グループA】アメリカ(1)、イスラエル(23)、ハンガリー(7)、韓国(21)
【グループB】ナイジェリア(35)、ポーランド(19)、カナダ(3)、中国(18)
【グループC】オーストラリア(5)、フランス(4)、ブラジル、マリ(12)
【グループD】日本(6)、スペイン(2)、チェコ(16)、アルゼンチン(31)
※()内はFIBA Girls ランキング(4月21日現在)
■試合日程・結果(日本時間)
【予選グループ第1戦】日本 65-50 チェコ
【予選グループ第2戦】日本 54-69 スペイン
【予選グループ第3戦】日本 83-44 アルゼンチン
【準々決勝進出決定戦】日本 66-52 ブラジル
【準々決勝】7月18日(金) 21:30 日本 vs カナダ
【準決勝/順位決定戦】7月19日(土)
【順位決定戦】7月20日(日)
【決勝/3位決定戦】7月21日(月)
前回大会成績:6位(過去最高位:4位/2017年)

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)