月刊バスケットボール10月号

女子日本代表出場12選手が決定!FIBA女子アジアカップ2025で女王奪還へ

若手とベテランが融合する“新生ジャパン”


日本バスケットボール協会は7月7日、7月13日より中国・深圳で開催される「FIBA女子アジアカップ2025」に出場する日本代表メンバー12名を発表した。田中こころ(19歳/ENEOS)、栗林未和(26歳/東京羽田)、今野紀花(25歳/デンソー)が初選出となり、さらに薮未奈海(20歳/デンソー)もFIBA公式大会初出場となる。

チームは7月8日より国内最終合宿に入り、10日に現地・深圳へ向けて出発。2大会ぶりのアジア制覇、そして来年開催されるFIBA女子ワールドカップ2026への出場権獲得を目指し、最後の仕上げに入る。

女子日本代表は2023年大会の決勝で中国に敗れ、5連覇からの6連覇を逃した。その雪辱を期す今大会。チームを率いるコーリー・ゲインズHCは、この夏に向け「速いペース、3Pの多投、カオスの中での遂行力、そして“ヒットファースト”でのリバウンド」というジャパンバスケットボールを掲げ、「このスタイルをやり抜けば、負けないチームになれる」と強調している。

6月からの強化期間では、三井不動産カップ(愛知大会、東京大会)や中国遠征を通じて、若手の成長を促し、ベテランの融合を図ってきた。先週開催された三井不動産カップ(東京大会)では、薮が連日2ケタ得点を挙げてMVPを獲得するなど台頭を見せた一方で、渡嘉敷来夢や髙田真希といった大黒柱もコンディションを上げてきている。

中でも注目を浴びるのは唯一のティーンエイジャー、田中こころだ。ここまでスターターをこなしながら、最年少とは思えぬコート上の落ち着きと視野の広さで、司令塔としての役割を着実に果たし、「自分がペースメーカーとしてアグレッシブに仕掛けることで、周囲のリズムも整うと感じます」とコメント。また「相手が大きくても、少し距離を取れば3Pは打てる。練習してきたことを信じてやるだけ」と語るように、プルアップからの3Pシュートなどスキルの高さで評価を高めた。

予選グループフェーズで戦うオーストラリア、最大のライバルとなる中国が持つ高さに対して、日本はディフェンスと3Pシュート、トランジションの完成度で勝負する構えだ。今大会はワールドカップ予選も兼ねており、優勝すればFIBA女子ワールドカップ2026の出場権を即時獲得。6位以内に入れば予選への出場権も得られる。

“新生ジャパン”が今、再びアジアの頂点を見据えて走り出す。





■2025 年度バスケットボール女子日本代表チーム
FIBA 女子アジアカップ 2025 日本代表選手 メンバー表

【スタッフ】
チームリーダー 小栗 弘(公益財団法人日本バスケットボール協会)
ヘッドコーチ コーリー・ゲインズ(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ 宮田 知己(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アナライジングコーチ 伊藤 恭子(デンソー アイリス)
通訳 下條 海(公益財団法人日本バスケットボール協会)
スポーツパフォーマンスコーチ 臼井 智洋(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー 荻野 まゆみ(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレティックトレーナー 小川 未央 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
チームマネージャー 古海 五月(公益財団法人日本バスケットボール協会)
チームマネージャー 小松 佳緒里(ENEOSサンフラワーズ)
テクニカルスタッフ 有賀 早希(富士通 レッドウェーブ)
ドクター 小松 孝行(順天堂大学医学部スポーツ医学研究室)

【選手】
髙田 真希(PF / 185cm /35歳 / デンソー アイリス)
渡嘉敷 来夢(C / 193cm / 34歳 / アイシン ウィングス)
宮澤 夕貴(PF / 183cm / 32歳 / 富士通 レッドウェーブ)
川井 麻衣(PG / 171cm / 29歳 / デンソー アイリス)
栗林 未和(C / 188cm / 26歳 / 東京羽田ヴィッキーズ)
馬瓜 ステファニー(SF / 182cm / 26歳 / CASADEMONT ZARAGOZA)
オコエ 桃仁花(PF / 183cm / 26歳 / ENEOSサンフラワーズ)
今野 紀花(SG / 179cm / 25歳 / デンソー アイリス)
星 杏璃(SG / 171cm / 25歳 / ENEOSサンフラワーズ)
東藤 なな子(SG/PG / 175cm / 24歳 / トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
薮 未奈海(SF/SG / 178cm / 20歳 /デンソー アイリス)
田中 こころ(PG / 172cm / 19歳 / ENEOSサンフラワーズ)
※年齢・所属は7月7日時点

■FIBAアジアカップ2025
日程:2025年7月13日〜20日
開催地:中国・深圳(深圳スポーツセンター)
出場国(予選グループフェーズ)
【グループA】中国(4)、ニュージーランド(26)、韓国(14)、インドネシア(57)
【グループB】日本(9)、オーストラリア(2)、フィリピン(44)、レバノン(54)
※()内数字はFIBAランキング(2025年7月7日時点)
試合日程(日本時間)
7月13日(日) 14:30 日本 vs レバノン
7月14日(月) 20:30 日本 vs フィリピン
7月15日(火) 17:30 日本 vs オーストラリア
7月18日(金) 準決勝進出決定戦/7-8位決定戦
7月19日(土) 準決勝/5位決定戦
7月20日(日) 決勝/3位決定戦






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