元日本代表・前澤澪が富士通で現役復帰|佐藤華純も新加入でWリーグ三連覇へ始動

前澤澪(写真左)と佐藤華純(写真右)
前澤澪、母としてコートに帰還
Wリーグ2連覇中の富士通レッドウェーブが、新たなフェーズへと踏み出した。6月1日、クラブは2025年度の新加入選手として、前澤澪(旧姓・篠崎)と佐藤華純の2名を発表。5月には日下光アシスタントコーチのヘッドコーチ就任も公表されており、連覇を果たしたチームは「変革と継承」のシーズンを迎えることとなる。
今回の加入で大きな注目を集めるのは、前澤澪の現役復帰である。2014-15シーズンのWリーグでルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、2015年アジア選手権では日本代表として金メダルを獲得。2021-22シーズン限りで引退した後、結婚・出産を経て、3シーズンぶりのコート復帰となった。
かつて在籍した富士通への復帰に際し、「立場や役割は変わると思いますが、チームが勝つためにできることは何でもします」と決意を語る前澤。現役復帰に加え「母として」戦う姿は、多くのファンにとっても新たな希望となるだろう。

日の丸を背負った経験もある前澤
もう一人の新加入は、米シカゴ大出身の佐藤華純。日本人の母とアメリカ人の父を持ち、アメリカで育ちながらも幼少期から日本語を学び、毎夏を日本で過ごしてきたという。本人も「日本語と日本文化は私の人生の基盤」と語っており、ルーツの地でプロキャリアをスタートさせることとなる。
Wリーグ、皇后杯ともに連覇中のチームで「三連覇の力になりたい」と意気込む新戦力。国際的な視点を持つ新加入選手が、チームにどのような刺激を与えるのか注目だ。
前述のとおり、富士通はBT・テーブスHCが退任。アシスタントコーチとして8年にわたりチームに携わってきた日下光氏が、2025-26シーズンより新たに指揮を執ることが発表されている。新指揮官は「BTコーチが築いたバスケを軸に、さらに伸びしろのある部分を成長させていく」と意気込みを語り、「リーグ三連覇と皇后杯連覇」を目標に掲げる。選手、スタッフ、そしてファンと一丸となって臨む新たなシーズンが、静かに幕を開けた。
<富士通リリースより>
■ 新加入選手
前澤 澪 (旧姓 篠崎)(マエザワ ミオ)
背番号 11
コートネーム シィ
出身校 松蔭大学
身長 167cm
ポジション SG
〈前澤澪からのコメント〉
みなさん、こんにちは!
この度、レッドウェーブで現役復帰させていただくことになりました前澤澪(シィ)です。
3シーズンのブランクがある私にチャンスをくださり、受け入れてくださったチーム、会社にはとても感謝しています。
以前在籍していた時とは自分の立場や役割は大きく変わってくるとは思いますが、チームが勝つために私にできることはなんでもします。
また、母になっても競技ができる環境を与えてくださることに感謝の気持ちを忘れず、選手としても、母としても精一杯頑張りたいと思います。
レッドウェーブに関わるみなさん、どうぞよろしくお願いします!
佐藤 華純(サトウ カスミ)
背番号 23
コートネーム ソフ
出身校 シカゴ大学
身長 171cm
ポジション SG
〈佐藤華純からのコメント〉
この度、富士通レッドウェーブに入団することができ大変嬉しく思っています。
わたしは、日本人の母とアメリカ人の父のもとに生まれ、これまでアメリカの学校でバスケットボールをしてきました。また、幼稚園から毎週日本語補習校で日本語を学び、毎夏を日本で過ごすなど、日本語と日本文化は私の人生の基盤となっています。
大好きな日本で、トップレベルのチームに加入し、愛するバスケができることに心から感激しています。
これからチームの一員として、皇后杯二連覇、そしてWリーグ三連覇を達成できるよう全力で頑張りますので、応援をよろしくお願いします!
