アジア大学バスケットボールリーグ始動|日体大と白鷗大が初年度参戦

日体大キャプテンの早田 流星
日本からは日体大、白鷗大が参戦
アジアの大学バスケットボール界において、かつてない大規模な国際リーグが始動する。5月22日、アジア大学バスケットボールリーグ(AUBL)が今夏、中国・杭州で初開催され、日本からは日本体育大と白鷗大が参戦することが発表された。
AUBLは、日本、中華圏、韓国をはじめとしたアジアのトップ大学バスケットボールチームを集結させた、新たな国際リーグである。8月18〜24日にかけて行われる初年度大会は、12校によるシングルトーナメント方式で開催され、7日間で24試合が組まれる。将来的には、地域をまたぐホーム&アウェイ方式のリーグへと進化する予定で、2026年以降の本格運用を見据えた歴史的第一歩となる。
今月、スプリングトーナメントを制したばかりの日体大は選手層・実績ともに国内屈指の存在。藤田将弘監督は「日本の大学を代表してAUBLに参加できることを心からうれしく思います。アジア各国とのスポーツ交流とバスケットボールの発展に大きく貢献したい」と意気込みを語っている。一方、トーナメント準優勝の白鷗大は、粘り強い守備とハードなプレースタイルが特徴。チームにはU22代表の佐藤涼成ら、若手注目株も揃っている。
「アジア版マーチ・マッドネス」を目指す
AUBLの設立には、アジア大学スポーツ連盟(AUSF)の公認と、香港のスポーツ会社Realeagueの参画がある。また、リーグ設立にあたり、アリババ・グループ会長でありNBAブルックリン・ネッツのオーナーでもあるジョー・ツァイ氏のファミリーオフィス「ブルー・プール・キャピタル」からシード投資を受けており、そのスケール感は並々ならぬものがある。ツァイ氏は「アジア社会では、一流大学はブランドとして高い人気を誇り、学校間の競争心はスポーツにも波及している。AUBLはその土壌を活かし、大学スポーツの価値を地域社会にも波及させる可能性を秘めている」と語る。またCEOのジェイ・リー氏は、「アジアには10億人近いバスケットボールファンが存在し、大学バスケはその中でも最も未開拓な領域。歴史に残るリーグを築いていきたい」と語っている。
8月の杭州大会には、清華大、北京大、延世大、建国大、国立政治大(チャイニーズタイペイ)など、各国を代表する強豪校が出場予定。日本勢の奮闘と共に、AUBLがアジアのバスケットボールシーンにどのような革新をもたらすのか、注目が集まる。

AUBL2025年シーズン参加大学:
・日本体育大学(日本)
・白鴎大学(日本)
・清華大学(中国)
・北京大学(中国)
・延世大学(韓国)
・建国大学(韓国)
・太原理工大学(中国)
・国立政治大学(チャイニーズタイペイ)
・香港大学(香港・中国)
・上海交通大学(中国)
・東国大学(韓国)
・浙江大学(中国)
