バスケキッズに夢の時間! メダリスト本橋菜子選手、三好南穂さんが直接指導【ドリームコーチング】

トップを知る2人が子どもたちに金言を授ける!
「ドリームコーチング」は、バスケットボール、水泳、かけっこ、野球、サッカーなど40種類以上のスポーツに精通したコーチのレッスンを提供するアスリートマッチングサービス。元プロ野球選手や五輪出場選手を含む400名以上のトップアスリートが登録。利用者は希望するコーチを選び、マンツーマンの個人指導や、グループレッスンなど、多様な形式のトレーニングを予約できる。現・元代表経験者などその道のスーパースターから直接教われるという絶好の機会なのだ。今回、そのバスケの回のコーチになったのが三好南穂さんと本橋菜子選手(東京羽田)。3月23日、東京都西東京市南町スポーツ・文化交流きらっと体育館で「銀メダリスト(東京2020オリンピック)2人によるバスケレッスン!」が開催された。
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プレーヤーにとって将来の夢は、選手の数だけあると言ってもいい。総じて言えるのは、昨日より今日、今日より明日と少しずつでも成長したいという思いだ。クリニックは小学生の部、中学生の部と2種類を開催。「ドリブルの基礎練習(本橋選手が作成)」、「シュートの基礎練習 (三好さん作成)」とじっくり技術を教わったあとに、「シュート対決」(各選手5本ずつシュートを打って、勝ち残った選手は本橋選手と対決)、「質疑応答/写真撮影」(2人に直撃質問/全員で集合写真撮影)という流れで行われた。
三好さんと本橋選手が共に伝えたかったのは基礎の重要性。三好さんは「日本代表選手はもちろんのこと、私もずっと毎日練習に取り入れていました」と優しい口調で選手たちに声掛け。日本のトップ選手を目指すのであれば、やはり基礎こそが大切だと理解してほしいという思いが感じられた。
一方で、より経験値のある中学生の部では、よりレベルの高い練習メニューに変更。ドリブルメニューでは、片手の甲にボールを乗せて落ちないようコントロールしながら、もう一方の手でドリブルをする練習なども行った。また参加者が一様に口をそろえて「難しかった」と話してくれたのがシュートの基礎練習である。ゴール下でボールを持って片足を挙げて床にボールタッチ後、体幹を使って体のバランスが崩れないように真っすぐ体を起こしてシュートを決める練習。その他、90度反転シュート、180度回転シュート、ロールターンシュートの回転系から、シュートを放つ前のボールのもらい方、シュートを打つ前の状況判断の練習など多岐にわたった。
続くシュート対決では小学生はペイントエリアと3Pラインの間から、中学生は3Pラインの外からそれぞれ5本打って、決まった本数で優勝が争われた。ちなみに一人の選手は、本橋選手に勝利するという結果となり大いに盛り上がった。優勝賞品は、本橋選手の所属チーム、東京羽田ヴィッキーズ提供のオリジナルTシャツ。本橋選手に勝利しての賞品なのだから、忘れられない思い出になったはずだ。
最後は2人への質問タイムを開催し、参加者全員で記念写真を撮影。また、三好さんと本橋選手の直筆のサイン入り色紙をプレゼントする傍ら、自ら持参してくれたオリンピックの銀メダルを披露するサービスもあり、これには子どもたちだけでなく、父兄の皆さんも大喜びだった。三好さんは「どれだけ(メダルが)重いのかを、実際にメダルを触って感じてもらって、これからの子どもたちに夢を持ってもらうのが一番だと思っています」とその意図を解説している。
実際に指導を受けて感じた参加者の声
そこでクリニック後に参加者の皆さんに感想を聞いてみた。
【A選手】現役選手だった方に直接教えてもらうことは、コーチから教えてもらうことよりも、実戦でより使いやすいのではと思って応募しました。何か難しいことをやるのかなと思ったけれど、実際に試合でディフェンスが当たった時のために体の軸の鍛え方などを教えてもらって、そういった練習をこれからも使おうと思いました。特に体の軸を強くするということは、シュートでもドリブルにでも生かすことができると思います。
【B選手】世界大会を経験している選手と一緒に基礎を学ぶことができ、そういった世界レベルの選手でも基礎をしっかり身につけてからバスケットをやっているので、僕もそこを大事にしたいと思います。一番難しかったのは、体の軸を使ってシュートを打つこと。将来、世界で活躍できる選手になりたいので、今後も基礎練習を大切にしていきたいと思いました。今の身近な目標は来年の全国ミニバス大会に出場することです。実際に銀メダルを持たせてもらいましたが、本当に重かったし、丁寧に作られていると感じました。
【C選手】東京2020オリンピック前に家族でWリーグを見に行ってから本橋選手のファンになりました。実際に本橋選手のプレーを見て、やはり基礎的なところがしっかりできているからバスケットがうまいんだなと思いました。今日教えていただいたドリブルメニューは今までやったことのないものが多く、これからは家での自主練習でやっていきたいと思っています。個人的には、3Pシュートやミドルシュートの時に体の軸が動いてしまうのでまだまだ安定感が足りないと思いました。
銀メダリストからのメッセージ
◎三好南穂さんより
積極的に何かを取り入れようという前向きな気持ちで参加してくれたのはすごく嬉しかったです。私も本橋もこういった機会を通して子どもたちと触れ合うことができましたし、子どもたちがバスケをさらに好きになってくれたり、いろいろな世界を見てもらえる機会になったので、私たちとしてもありがたい限りでした。
今日一日の練習で劇的にバスケがうまくなるかと言ったらそれは違います。こういう基礎練習が大切で、今回のメニューもその一つだということを知ってもらうことが第一でした。ですから、皆さんに実際にやってもらったシュートの基礎練習は私自身もずーっとやっていたものです。ゴール下のシュート、片足上げシュート、あれはシューティング前の基礎練習で、山本麻衣選手(トヨタ自動車)をはじめ、日本代表選手もああいったことを大事にしているので、メニューの一つとして紹介しました。
私はバスケットのスキルがあったわけでも、身体能力も高いわけでもなく、本当に普通の選手だったと感じています。しかし、メンタリティは強く持ってやってきましたし、今日の話の中でも言いましたけど、「これだけ練習をしてきたから大丈夫」という自信を持って試合に臨むこともできていました。そして、一つでも自分の強みがあればそれを武器に高いところを目指せるということも伝えたいと思っていました。私の場合は3Pシュートでしたが、そういった誰にも負けない強みを作ってそれを武器に頑張ってほしいと思います。
◎本橋菜子選手より
東京羽田ヴィッキーズのバスケクリニックのサポートでこういったバスケ教室に行くことはあります。そうすると、当日集まってくれる子どもたちのレベルは様々ですが、今まで見てきた中で感じているのは、小学生、中学生のバスケットスキルが上がっているなということです。私が小中学生の頃、こんなにできなかったというのはいつも思っています。
クリニックでは地味な基礎のドリブル練習ばかりでしたが、まずその土台があってこそ技術がついてくるものです。今回のメニューは実際私が練習前や試合前の短い時間帯でもやっているボールハンドリングです。その中の一つでも覚えて帰ってもらうために、普段の練習に取り組めるものがいいと思ってそれをメニューに選択しました。私もほぼ毎日やっている基礎練習で、特にツードリブルなどは必ず実践しているものです。
短い時間でしたが、私もとても楽しかったです。普段はWリーグの試合を見に来てもらうだけですし、今回のように直接触れ合って、自分が今までやってきたことを皆さんに教えてその反応を見られるのは、私にとってもすごくいい機会でした。子どもたちにとっても今後に向けて何かいいきっかけ、いい経験、時間になっていたら嬉しいです。
今回は「ドリームコーチング」の特別版でのバスケクリニックだったが、子どもの付き添いで来ていた父兄の方はクリニック開催をどのように考えているのか――。
「こういったクリニックがたくさんあれば、それだけみんながいろいろな刺激を受けられますし、現役の選手、もしくは現役に近い方に教えてもらうこと自体がこどもたちにとってはワクワクすることです。ですから、このようなクリニックはあればあるほどいいと思います」というご意見を聞くことができた。教えられる側もいつもとは違う新たな刺激をもらえる競技経験者の指導者を欲しているのだと、改めて感じた今回の「バスケレッスン!」だった。
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