バスケで飛躍を目指すなら“とけない、情熱。”ロックアイス®でスポーツアイシング!

2024-25 シーズンからBリーグのパートナーに名を連ねている「ロックアイス」は、飲み物や料理に使う袋詰めの氷製品として全国に知られているブランドだ。しかし昨今は、新たな用途としてスポーツアイシングへの活用が注目されている。そこで、期待できる効果やBリーグのプロ選手たちがどのように「ロックアイス」を活用しているのかを明らかにすべく 川崎ブレイブサンダースのクラブハウスと練習場を訪れた。
協力/コア・コクボHD、川崎ブレイブサンダース川崎のクラブハウスはアイスバス完備。遠征にもバスタブ持参の“完全武装”
アイシングは従来からスポーツの世界でも広く実施されており、決して新しい知識ではない。バスケットボールでも、熱中症などを防止するための体温コントロール、突発的なケガへの応急処置や故障予防、疲労回復などの用途で広く実践されている。練習や試合で激しい運動をすることで毛細血管が切れて、炎症を起こしたのと同じ状態になった関節や筋肉を、局所的に冷やすことで血流を抑えてリカバリーを促進する効果を期待するのがアイシングの原理。専門的な知識は別として、ユース世代にもアイシングという言葉を知っている選手は増えてきているかもしれない。ただし、実際に日常の活動に取り入れている例はそれほど多くはないというのが現状ではないだろうか。無論プロレベルでは、アイシングは盛んに取り入れられている。今年1月、「ロックアイス」を販売する小久保製氷冷蔵株式会社とBリーグがパートナーシップを発表したのも、氷ならではの“冷やすチカラ”でBリーグが掲げる「バスケで日本を元気に!」をサポートしようという考えが背景。そして実際に、多くのBリーグクラブが「ロックアイス」を活用したアイシングを実践しているのだ。
今回取材させてもらった川崎のクラブハウスには、板状の「ザ・板氷」を山ほど収納したフリーザーがあり、浴場にはアイスバス専用のバスタブも設置されている。選手たちは痛みや疲れを感じる部位に直接アイシングをしたり、冷水と「ザ・板氷」を入れたアイスバスと熱めのお湯に交互につかる交換浴など、日常的にアイシングを行っている。

フリーザーには大量の「ザ・板氷」などが常備されている
ケガや故障でバスケ人生を左右されないために
取材当日は篠山竜青、野﨑零也、米須玲音の3人に、アイシングについてそれぞれの取り組みや考えを聞かせてもらった(下記参照)。おおむね共通している点は、ケガや故障の有無と無関係に、アイシングによって身体的なコンディションの改善が期待できるということ。また、篠山と米須は大きなケガという代償を経てアイシングの重要性を強く認識したことが共通している。篠山はワールドカップ2019に参加している間に左足親指を骨折し、最後の2試合を欠場したが、そこでアイシングを取り入れたリハビリを経て短期間での復帰を実現した。米須は大学1年生のときに特別指定選手として川崎に在籍した期間に右肩脱臼。復帰に向けた取り組みの中でアイシングを活用した。野﨑も、学生時代に軽度のねん挫でアイシングを行ったことが初歩の知識を得るきっかけだったようだ。自らのケガをきっかけにアイシングを取り入れた彼らは、口をそろえるように「次世代にはばたく若い子たちには、ケガやアクシデントに遭う前にアイシングの重要性に気付いてほしい」と訴える。
一方で、アイシングは「ロックアイス」を使ってとても簡単にできる。下記で紹介する3人の言葉に耳を傾け、アイシングを実践してみてはどうだろう。「重要性に気付いた者勝ち(篠山)」「ケガしてプレーできなければライバルに差をつけられる(野﨑)」「人から見えないところの努力が大事(米須)」――実力者たちこんな言葉を聞き逃さず、ぜひともあなたの飛躍の糧としていただきたい。

川崎のクラブハウスに設置されたアイスバス専用のバスタブ
川崎ブレイブサンダース|篠山竜青、野﨑零也、米須玲音
次世代に伝えたいアイシングの重要性
篠山竜青
PG/178cm・75kg/1988年7月20日生まれ

重要性に早く気付いて取り組んだ者が残っていく世界
疲労回復と炎症を抑えることがメインです。ケガがなくても、60試合の長いシーズンを戦っていく中で酷使して、慢性的な痛みや疲労が出てきますからね。僕らは健康のためではなく、関節を削って、筋肉を削って戦うプロのスポーツなので、ケアも一つの仕事と捉えています。痛みが出たりアクシデントが起こる前に予防する意味で、日ごろからやるのが大事だと思っています。すごく悔やまれることですけど、自分は大きなケガを経てその必要性を振り返らなければならない状況になったことで、ケアについて神経質なくらい考えるようになりました。若い頃から取り入れていれば、もっといい選手になれたんじゃないかと考えるほどです。

今の若い子たちには、大きなケガでバスケット人生がどうなるかわからないような状態になる前に、ケアの大切さに気付いてほしいなと常々思っています。
これは気付けたもの勝ち、早い者勝ち。意識的に自分の体と情報にアンテナを張って、長く活躍している選手がどういうケアをしているのかを真似るところから入ってもいいと思います。見様見真似でもいいのでいろんなことをトライして。気付きが早い方が結局は残っていく世界ですから、選手のプレー以外の生活とか準備、ケアとかを見て、感じて自分に取り入れていってほしいなと思います。
野﨑零也
SG/185cm・87kg/1995年9月8日生まれ

自分の体を知り、ケアすることで選手寿命が長くなる
アイシングについては大学生の頃から、ケガをしたら大学の製氷機に入っている氷で冷やすようなことがありました。高校時代はそうした設備もなかったので、知識が備わったのは大学時代かなと思います。ケガをしたときなどのトレーナーとの会話を通じて、積み重ねで徐々に備わってきました。どういうやり方をするとケガが治りやすいか、また自分の体を知っておかなきゃいけないということなどを、トレーナーとの会話で聞いたりして。それを知らないと選手寿命がどんどん短くなります。年齢も重ねていくので、自分の体を自分が一番把握しておかなきゃいけないと思っていますよ。

アイシングは、やれば絶対にケガをしないというわけではないですけど、予防の意味が大きいと思います。ケガの確率を低くするためにも、子どもでもプロでも、スポーツをしているならやった方がいいのかなと思います。
若い世代の子たちにはアイシングについて何も知らない人も多いと思いますけど、知っているかどうかで競技人生がだいぶ変わってくると思います。ケガしたらプレーしたくてもできませんし、そこからライバルとの差がでてくるということもあるでしょうからね。まだ体もできていない小さい子たちも多いでしょうし、竜青さんが言うように僕らもしっかり発信していくことが大事だと思います。
米須玲音
PG/177cm・75kg/2003年1月14日生まれ

ケガの治りを早くするだけでなく、アイシングでコンディションも改善
アイシングについては、大学のときにトレーナーからやり方を教わる講習がありました。やりすぎてもいけないけれど分数が少ないと効果が出ないからといったような説明を受けて、少し知識を得ましたね。肩を痛めた後は、練習後に肩の前後に2つアイスバッグを当てるアイシングと、アイスバスに全身つかるという2種類を毎日やりました。それによって肩だけではなく全身をケアできるというのが、自分の感覚的にはすごくよかったと思っています。練習後は大体肩だけを冷やすんですけど、試合後はまず肩を冷やしてから、大学の施設でアイスバスとサウナがあるのでそれを使って交互に入ってということやりました。そうすることで全身のクールダウンができたのがよかったです。

大きなケガをした後、何もなくてもケアをするようになりました。アイシングに限らずストレッチのやり方など、プレーだけではなくケアに対してすごく意識して、自分の体を大切にしようと考えるようになりました。体が一番なので、ケアを大事にしていいパフォーマンスをするように意識しています。
プロは見られているところも大事ですけど、僕は見られていないところが一番大事だと思っています。今は本当に一日中バスケのことを考えていて、自主練や体のケアを毎日続けています。それがいいパフォーマンスにつながっていると思うんですね。何事も継続してやることが大事なのかなと思っています。
「ロックアイス®」を使うお手軽アイシング
アイシングは、近隣のコンビニやスーパーで手に入れられる袋詰めの「ロックアイス」を使って、簡単に行うことができる。袋から氷を出さずそのままでも実施可能で、非常にお手軽だ。用意するもの
①「ロックアイス」を必要なだけ
※「ちいさな粒のロックアイス®」は粒が細かく、袋から出さずそのまま使用可能
②固定用のバンデージやラップ
手順
①「ロックアイス」を袋ごと、使用したい部位や患部にじかに当てる
②必要に応じてラップなどで固定する
※冷却時間の基本は15~20分(一般に「強い冷感⇒灼熱感⇒疼痛⇒感覚消失」の順に感覚が変化すると言われており、感覚消失に至った時点でアイシングを終えることが推奨されている)

「ロックアイス®」商品ラインナップ
袋詰めの「ロックアイス」には、量と粒の細かさによりいくつかのバリエーションがある。指や手首など比較的小さな関節や筋肉を冷やす場合には、粒の細かなもの選ぶなど、用途に応じて選ぶことが可能だ。また「ザ・板氷」は板状の氷で、アウトドアシーンでの保冷用途としても便利で、もちろん本誌で紹介したアイスバスでの活用にも最適。
「ちいさな粒のロックアイス®」

「ロックアイス®1kg / 2kg」

「ザ・板氷」

https://kokuboice.co.jp/sportssupport/icing/

写真/山岡邦彦 文/柴田健(編集部)