JBAが「U15カテゴリー中期方針2025」の策定・推進、基本方針を発表

「U15 クラブブロック大会」の新設にも言及
3月5日、日本バスケットボール協会(JBA)は、「U15カテゴリー中期方針2025」の策定・推進を発表。U15クラブブロック大会 (都道府県大会を含む) の新設を含む、5つの基本方針を打ち出した。
JBAでは2018年度から登録制度を改定。U15カテゴリーでは、中学校 (部活) に加えてクラブ、Bユースがオープンに登録できる枠組みにし、U15世代がオープンに参加できる「全国U15バスケットボール選手権大会 (Jr.ウインターカップ)」 を新設。中学3年生がより長く活動できるよう1月に開催してきた。
JBAは部活動の環境が大きく変化していると説明。2022年12月には スポーツ庁/文化庁より「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」が発令され、2023年度より部活動の地域クラブ活動への移行が開始。さらに昨年6月には、(公財)日本中学校体育連盟(中体連)より「2027年度(令和9年度)以降の全国中学校体育大会の規模縮小」を発表されていると状況を解説した。また、近年、U15クラブの急増によって部活との移籍トラブルや登録とは異なるチームでの出場などの問題が発生していると言及している。
それらの状況を踏まえて策定・推進するとしたのが「U15カテゴリー中期方針2025」である。目的は“子どもたちのよりよい成長を促し、楽しくバスケットボールが行えるよう、U15世代に適切な競技環境を整備する”こととし、下記の基本方針を発表した。
■ U15カテゴリー中期方針2025(基本方針5つ)と主な説明(編集部で抜粋)
①「U15 クラブブロック大会(都道府県大会含む)の新設」・2027年度までが実施目標。全国大会は9ブロック、都道府県の実施状況を踏まえて協議・検討。
・時期、エリア/4月~8月、9ブロック、47都道府県
・参加条件/当該都道府県が定める当該年度期日までにU15クラブチームに登録された競技者
②「U15 チーム活動基本指針の導入・義務化」
・2025年度中を目標。子どもたちにとって安心安全な競技環境を構築していくため、各種トラブルを回避し、健全なチーム運営・活動に資することを目的として「U15チーム活動基本指針」を策定。チームに対して、大会参加時に同意書(仮称)の提出義務化などを検討
③「U15 カテゴリーにおける登録・移籍の考え方と全国U15 バスケットボール選手権大会(予選会含む)への大会出場要件の改定」
・育成年代であるU15世代競技者にとって指導・活動環境が度々変わることは好ましくないため、最初に登録したチームで3年間プレー(活動)することが基本
・チームおよび競技者は、年度当初(原則5月末か当該都道府県が定める期日まで)にJBAに登録し、選手は登録したチームで大会に出場すること
・U15カテゴリーにおける移籍回数等の制限はなくし、今後は各大会の出場要件(参加資格)に登録・移籍に関する要件を設定。勝利至上を助長するものではなく、選手が自身にあった競技環境で活動するためのU15カテゴリー移籍運用細則を一部改訂する。
・全国U15選手権大会(予選会含む)の出場要件として、年度当初の登録チームで出場することとする。中学3年生(部活動)の選手に限り、当該年度の8月31日までに移籍手続きを完了した場合には出場を認める
④「中学校体育連盟加盟チーム・競技者の競技団体登録の義務化の推進」
・原則として大会出場にあたっては、競技団体登録を必須とする。
・JBAが主催する「全国中学校体育大会 全国中学校バスケットボール大会」の大会出場要件(参加資格)に競技団体(JBA)の登録義務化する(都道府県大会は各協会、各中体連と協議して推進。ブロック/全国大会においては、JBAと日本中体連で協議し推進)
⑤「若年層外国籍選手のU15 カテゴリー競技会への出場要件の導入」
・義務教育課程にあり、育成年代であるU15世代(中学生)に適切な競技環境を整備するため、2026年度より段階的に「若年層外国籍選手のU15カテゴリー競技会への出場要件」を導入。なお、JBA基本規程第99条(外国籍選手)に基づき、見なし日本人選手はこれまでどおり、大会出場を認める。
<対象競技会>
・全国U15バスケットボール選手権大会(予選会含む)
・JBAが主催するU15カテゴリー競技会
※上記以外の競技会は、主催者判断
<若年層外国籍選手のU15カテゴリー競技会への出場要件>
(1) 親権者の仕事の都合等により、日本に滞在をしている者(親権者および当該選手において、就労ビザおよび家族ビザが発給されている者)
(2) 難民等により日本に滞在をせざるを得ない者
<適用時期>
・2026年度の新入生より、出場要件を満たさない若年層外国籍選手の大会出場は認めない。移行期間として2025年度までに入学した競技者は2026年度以降、2027年度まで進級した学年で出場可能とする。
・2028年度以降は、大会に出場するすべての若年層外国籍選手に大会出場要件を適用する。

(表は発表資料より)
