男子日本代表が会見、ホーバスHC、敵地での中国戦に「勝ちたい。とにかく勝ちたいです」

アウェーでの2戦に向けてホーバスHC“当然勝ちを狙う”
2月12日、男子日本代表は「FIBAアジアカップ2025 予選 Window3」に向けてメディアデーを実施。すでにアジアカップ2025本戦への出場権を手にしているが、トム・ホーバスHCは勝利を目指してアウェーの地に乗り込むと語った。
中国との対戦は、昨年2月にホームで行われたFIBAアジアカップ2025予選Window1以来1年ぶり。接戦となった試合は、日本が僅差リードを保って76-73で勝利。FIBAは、日本が主要大会で中国に勝利したのはベルリン五輪以来88年ぶりと報道した(なお、2017年の東アジア選手権でも日本は中国に勝利している)。
中国代表はその後、ヘッドコーチを交代。郭士强新体制となり、昨年11月にグアム代表、モンゴル代表を下して3勝1敗でグループC2位となっている。FIBAによると、郭HCは「日本、グアム共にリスペクトすべき相手。同じだけ注意を払い、勝つために努力しなければならない」と語ったと伝えている。地元・深圳でリベンジを狙う試合、日本は完全アウェーの中で勝利を目指すことになる。
代表初招集となった津屋一球(三遠)、佐土原遼(FE名古屋)をはじめ、今回はフレッシュなメンバーも多い男子日本代表。選手選考について、ホーバスHCは「フィジカルが強い選手を呼びました。中国は身長があるし、簡単にフィジカルで負けると難しいかなと思う。若くて経験ない選手も多いけど、簡単に負けたくない。それに結構みんなが(フィジカルが)結構強いよ」と中国戦をにらんでの選出となったことを明かした。
その戦いについて「今、色々と考えている。新しい選手いっぱい呼んでいて、誰がフィットするかというパズルみたいだね。フィジカルが強い選手がいても、スタイルは変わらないです。速いバスケット、そして3Pシュート。違うのはフィジカルの分だけ」と語ったホーバスHC。すでに本戦出場権を得ているとあって、この言葉を聞くとトライアウトの意味合いが強いようにも感じてしまうが、「プレイタイムのシェアは考えていないです。試合に勝つことだけ」と勝利を目指して戦うのみだと宣言。
「勝ちたい。とにかく勝ちたいです」と切り出すと、東京2020五輪が決まっていた女子日本代表が若手を入れたロスターで女子アジアカップに挑み、フルメンバーのオーストラリア代表に勝利して自信を付けたことを引き合いに出し、「このメンバーで勝てたら、みんなすごい自信が付くと思うし、勝てるチャンスがある。とにかく勝ちたいです」と強調した。
また、ホーバスHCはキャプテンが吉井裕鷹(三遠)に決まったことを報告。「この中で一番経験あります。練習中とか結構コミュニケーションがいいから、今回は吉井がいいかなと思います。彼は頭がいいですよ。バスケIQが高いかし、先輩にも後輩にも色々言っています。だからいい(選択だ)と思います」と紹介した。その吉井は、自分のスタイルを見てホーバスHCがキャプテンに選んでくれたのだから、これまでと変えることなくチーム力を上げるためにも練習の雰囲気をよくするなど心がけたいと抱負を語った。

■2024年度バスケットボール男子日本代表チーム
「FIBAアジアカップ2025 予選 Window3」直前合宿招集メンバー (※2/12更新)【スタッフ】
ヘッドコーチ トム・ホーバス (公益財団法人日本バスケットボール協会)
アソシエイトヘッドコーチ コーリー・ゲインズ (公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ 勝久 ジェフリー (川崎ブレイブサンダース)
アシスタントコーチ 佐々 宜央 (琉球ゴールデンキングス)
スポーツパフォーマンスコーチ 佐藤 晃一 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
スポーツパフォーマンスコーチ 緒方 博紀 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
アスレチックトレーナー 一柳 武男 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントアスレチックトレーナー 古澤 美香 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
チームドクター 武田 秀樹 (NTT東日本関東病院)
テクニカルスタッフ 冨山 晋司 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントテクニカルスタッフ 磯野 眞 (長崎ヴェルカ)
チームマネージャー 西村 拓也 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントチームマネージャー 大木 瀬音 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
【選手】※18名
アレックス・カーク (C / 211cm / 33歳 / 琉球ゴールデンキングス)
佐々木 隆成 (PG / 180cm / 28歳 / 三遠ネオフェニックス)
細川 一輝 (SG / 187cm / 27歳 / 群馬クレインサンダーズ)
大浦 颯太 (PG / 182cm / 27歳 / 三遠ネオフェニックス)
吉井 裕鷹 (SF / 196cm / 26歳 / 三遠ネオフェニックス)
津屋 一球 (SG / 191cm / 26歳 / 三遠ネオフェニックス)
川真田 紘也 (C / 204cm / 26歳 / 長崎ヴェルカ)
赤穂 雷太 (SF / 196cm / 26歳 / 秋田ノーザンハピネッツ)
テーブス 海 (PG / 188cm / 26歳 / アルバルク東京)
渡邉 飛勇 (PF / 207cm / 26歳 / 信州ブレイブウォリアーズ)
井上 宗一郎 (PF / 201cm / 25歳 / 越谷アルファーズ)
佐土原 遼 (SF / 192cm / 25歳 / ファイティングイーグルス名古屋)
中村 拓人 (PG / 184cm / 23歳 / 広島ドラゴンフライズ)
脇 真大 (SG / 193cm / 22歳 / 琉球ゴールデンキングス)
ハーパー・ジャン・ローレンス・ジュニア (PG / 181cm / 22歳 / 東海大学、サンロッカーズ渋谷)★
金近 廉 (SF / 196cm / 21歳 / 千葉ジェッツ)
星川 開聖 (SF / 194cm / 20歳 / 宇都宮ブレックス)★
渡邉 伶音 (PF / 206cm / 18歳 / 福岡大学附属大濠高等学校、アルティーリ千葉)
※平均 (Average):193.8cm、24.8歳
※所属は2025年2月12日現在
※ポジション (P)=PG-ポイントガード、SG-シューティングガード、SF-スモールフォワード、PF-パワーフォワード、C-センター
★育成強化選手としてNTCでの直前合宿に参加
■FIBAアジアカップ2025 予選 Window3試合概要
※カッコ内はFIBAランキング (2024年11月26日現在)
日付/2月20日 (木)
試合時間 (日本時間)/20:30〜
対戦カード』日本 (21位) vs 中国 (30位)
放送・配信/BS日テレ《20:30~生中継》、DAZN/TVer《生配信》
日付/2月23日 (日)
試合時間 (日本時間)/14:00〜
対戦カード』日本 (21位) vs モンゴル (109位)
放送・配信/テレビ朝日系列《13:55~生中継》、DAZN/ABEMA/TVer《生配信》
特設サイト:https://fibabasketballasiacup2025-qualifiers.japanbasketball.jp/
FIBA公式 (日本語):https://www.fiba.basketball/ja/events/fiba-asiacup-2025-qualifiers

文・写真/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)