最強の矛と盾になったダブルキャプテン──福岡大附大濠 湧川裕斗・見竹怜

さまざまなドラマがあった今大会の模様を「月刊バスケットボール2025年3月号」にて大特集。ここでは誌面に掲載されている特集記事を少しだけご紹介!
今日は福岡大附大濠の湧川裕斗と見竹怜。
プレーで示した湧川
声かけでまとめた見竹
福岡大附大濠の湧川裕斗は、この1年で大きく化けた選手だ。
「キャプテンとして」「プレーヤーとして」という両側面を常に意識しながら課題に向き合い、挑戦を続けてきた結果である。そのきっかけとなったのは、昨年度のウインターカップ決勝戦。
得意の3Pシュートを1本(1/6)に封じられ、総得点は僅か7得点で「何もできなかった」と苦い屈辱を味わった。この経験から湧川は「自分を変えなえれば」と決意し、新チームでは人生初のキャプテンに立候補。当初は「声をかけたり、チームをまとめたりすることが難しかった」と苦戦したが、徐々にコート内外で積極的に発言できるようになった。
そんな湧川の変化は、チームメイトにも影響を与える。同期の見竹怜は「裕斗は本当に頼もしくなりました。練習の前後に意見を述べるのですが、時には言いにくいことも言ってくれて、それがチームを良い方向へ導いてくれました」と言う。
その見竹は、11月の県予選前、急きょチームキャプテンに就任。湧川がゲームキャプテンとなり、2人で役割を分担する「ダブルキャプテン制」が採用されたのだ。片峯聡太コーチはその意図について、「別に湧川が悪いわけではなく、見竹がすごくリーダーシップを取れる選手なので、キャプテンになることでより役割が明確になり、湧川もプレーに集中できるかなと提案しました」と説明する。
結果的には、この組織改編がチームのさらなる追い風になった。湧川は「最初はプレーで引っ張ることも声かけも、全て自分が担おうとしていましたが、怜がキャプテンになってからは、プレーで引っ張ることに集中できました。後輩たちへの声かけやメンタルサポートを怜が担ってくれたおかげ」と感謝を口にする・・・(残り958字)
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【販売価格】1100円(税込)
【判型】A4
【頁数】138頁(表紙含む)

文/中村麻衣子(月刊バスケットボール)