月刊バスケットボール1月号

Bリーグ

2024.11.28

B.LEAGUE U18最強は!? 11.29、年に1度のビッグタイトルが開幕

過去最大規模で行われるB.LEAGUE U18最強決定戦


史上最多38チームが一堂に会し、頂点を決める。シーズン最大のタイトルである「インフロニア B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2024」が、11月29日(金)~12月2日(月)に群馬・高崎アリーナで開催される。

B.LEAGUE U18 チームの文化の構築と醸成、ならびに B.LEAGUE のミッションである世界に通用する選手やチームの輩出に向け、個人の能力に応じた育成強化の環境の礎を形成する機会を与えるという意味で開かれる今大会。優勝、準優勝の2チームには、「インフロニア B.LEAGUE U18 INTERNATIONAL CUP 2025」への出場権が与えられる。



大会オフィシャルサイト
https://www.bleague.jp/u18-championship/2024/

果たして、今年はどのチームが勝ち上がるか? 有力と見るべきは「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2024」に出場する以下12チームである。

【イースト】
レバンガ北海道 U18
仙台89ERS U18
宇都宮ブレックス U18
千葉ジェッツ U18
サンロッカーズ渋谷 U18
横浜エクセレンス U18

【ウエスト】
富山グラウジーズ U18
ファイティングイーグルス名古屋 U18
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18
滋賀レイクス U18
熊本ヴォルターズ U18
琉球ゴールデンキングス U18

どのチームも、6月〜8月に行われた北・東・中・西・南の5地区(1地区7~8チーム)に分かれての総当たり戦、「B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2024」を勝ち抜いての出場で実力は折り紙付きだ。その中で特に注目を集めるのは、過去3シーズン、優勝を争ってきた北海道 U18と名古屋D U18である。

B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP、B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUEで3連覇と最強の座に立ち続けてきた北海道 U18は、四つ角左上の第1シードに入った。内藤耀悠(北海道にU22枠で加入)ら主力メンバーが卒業となり、戦力ダウンも危惧されたものの、「B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2024北地区」では6戦全勝。さらに「U18日清食品 北海道ブロックリーグ2024」で2位(3勝1敗)、「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2024」でも連勝スタートと変わらぬ強さを見せている。U15出身選手も数多く在籍していることもあって、チームの完成度は高い。当然、優勝の有力候補と見るべきだろう。


#4阿部竜大(北海道 U18)の存在は、チームにとって大きい

チームの中心は、#4阿部竜大(高校3年生/PG/174cm)だ。スピードが自慢のスコアリングPGで、1年生から出場していることもあって高い経験値を持つ。昨季、ユース育成特別枠でB1デビューも飾り、今季も帯同することが発表されている阿部について、齋藤拓也HCは、B1の経験を糧にフィジカルが向上したと評価しており、今大会でも活躍が期待される。また齋藤HCが「本当に能力が高く、すごく楽しみ」と昨季から語っていた#10 西村優真(181cm)、#11安藤煌太朗(182cm)、#6木村颯太(174cm)という高校2年生トリオは安定感あるプレーを見せており、阿部を助けることになるだろう。大会4連覇は成し遂げられるのか。



その北海道 U18にリベンジを誓うのが、名古屋D U18。今大会では右上のシードに収まった。「B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP」では過去3年準優勝、「B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE」では過去2年準優勝と北海道 U18に苦杯を喫してきた。今シーズンは「B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2024西地区」で7戦全勝。「U18日清食品 東海ブロックリーグ2024」では1位(7勝1敗)、さらに「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2024」初戦では同地区のFE名古屋 U18に73-53と快勝と好調だ。


初優勝を狙う名古屋D U18は#7今西優斗(写真左)、#2若野瑛太(写真右)が要となる

注目は、プルアップジャンパーを武器とする司令塔の#7今西優斗(高校3年生/PG/180cm)とコンスタントにダブルダブルを期待できる#2若野瑛太(高校2年生/SF・PF/186cm)。共にユース育成特別枠でB1出場を経験しており、今季も10月12日の川崎戦で同時出場を果たした。昨年度から戦力となっている#14川邉蒼侑(高校2年生/SG・SF/172cm)や#9春田結斗(高校2年生/PG・SG/164cm)、#6小川莞大(高校2年生/ PG・SG/177cm)の成長も感じられ、「40分間、強度を落とさない」という大西順HCが目指す質の高いバスケを展開できるはずだ。

残る2つの四つ角には、前回大会で3位となった琉球 U18、同4位となった仙台 U18が入った。そのほか「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2024」で連勝スタートを切ったSR渋谷 U18、千葉J U18も楽しみなチームとなる。



B1、B2の舞台を踏んだスター候補ズラリ


前述の選手を含めて注目したい選手は数多くいる。ユース育成特別枠でトップチームへの帯同を経験した選手は、特にチェックしたい。まず千葉J U18の#00関谷間(高校3年生/SG/184cm)は、何度となくトップチームでの出場経験があり、第18回「スラムダンク奨学金」の奨学生に選出されるなど個人として非常に高い能力を持つ。そして琉球 U18の#77佐取龍之介(高校3年生/SF/188cm)、仙台 U18でB1最年少出場記録 (16歳3ヶ月17日)を持つ#96阿部真冴橙(高校2年生/SG/181cm)も興味深い。また昨季、中学3年生でB3に出場を果たした鹿児島レブナイズ U18(現B2)の#22加賀谷ジェームス洸太朗(高校1年生/SG・SF/184cm)も気になる選手である。


左から#00関谷間(千葉J)、#77佐取龍之介(琉球 U18)、#96阿部真冴橙(仙台 U18)、特に注目したい選手だ

上記選手に加えて今夏、バスケットボール・ウィズアウト・ボーダーズ・アジアにも選出された宇都宮ブレックスU18の#3田中大貴(高校2年生/SF/192cm)、B.LEAGUE U18選抜チームとして中国・上海での大会に出場した#5倉光晴(秋田ノーザンハピネッツ U18/高校3年生/SF・PF/188cm)、#30小倉貴志(千葉J U18/高校3年生/SG/175cm)、#13井伊拓海(サンロッカーズ渋谷U18/高校3年生/PF/196cm)、#11大越海藍(横浜ビー・コルセアーズ U18/高校2年生/PF/ 190cm)もB.LEAGUE U18を代表する選手たちだけに、チェックしておきたい。


#3田中大貴(宇都宮 U18※写真右)、#5倉光晴(秋田※写真右)も将来が楽しみな選手である

前述のとおり、2021年から始まった同大会では北海道 U18が3連覇、名古屋Dがいずれも準優勝という結果に終わっている。その2強がまたも勝ち上がるのか、それとも彼らを脅かす新興勢力が台頭するのか。11月29日、戦いの幕が切って落とされる。





大会オフィシャルサイト
https://www.bleague.jp/u18-championship/2024/

【大会概要】
「インフロニア B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2024」
主催:公益財団法人日本バスケットボール協会、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ
主管:公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ
特別協賛:インフロニア・ホールディングス株式会社
協賛:株式会社モルテン、大塚製薬株式会社
日程:2024年11月29日(金)~12月2日(月)
会場:高崎アリーナ(所在地:群馬県高崎市下和田町4-1-18)
出場資格:B.LEAGUE U18 チーム規程を充足しているチーム
大会形式:トーナメント戦によるノックアウト方式
表彰:チーム表彰/優勝・2位・3位、個人表彰/MVP・BEST5・MIP ※優勝、準優勝チームには「インフロニア B.LEAGUE U18 INTERNATIONAL CUP 2025」 の出場権を付与

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボール)

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