続投の男子日本代表ホーバスHCが会見「ロサンゼルスでは日本が爆発するイメージがあります」
選手とも話をして決断したと説明
11月5日、バスケットボール男子日本代表のヘッドコーチ続投が発表されていたトム・ホーバス氏が都内で記者会見を行った。今夏のパリ・オリンピックを終え、「(オリンピックまでの)3年間準備をして臨んだ後だったので自分のリフレッシュが必要だった」とアメリカに帰り、家族と共に過ごしていたという。
一方、日本バスケットボール協会(JBA)の三屋裕子会長は「個人的にはパリ・オリンピックの前から、次もトムにお願いしたいと思っていました。スポーツはチームを育て、人を育てるものですが、トムには3年間の時間しかありませんでした。また、(東京2020大会で銀メダルに導いた)女子と違い合宿期間も短く、そうした中でチームビルディングをしていくというのは時間が足りなかったと思っていました。また、もう少し時間があれば、もっといいチームにしていくだろうと感じていました。トムはオリンピックが終わってからと言っていたので…、正式なオファーはパリ・オリンピック後ではありましたが、私自身はそれ以前からお願いしたいと思っていました。ですから、オファーしてから約1か月半くらい、ずっとドキドキしていました。(ホーバスHCがリフレッシュしている間)今は話をしたくない、バスケットのことは考えたくないと言われていたので。いざとなればアメリカに行って直接話をする気持ちでいました。強化委員会はいくつかのプランを準備していたと思いますが、私の中ではセカンドプランはありませんでした」と全面的な信頼感を明かす。
ホーバスHCは「JBAからオファーを受け、選手たちとも話をしました。選手たちのモチベーションは高く、こうした選手たちのエネルギーあればいけるかなと思いました」と話し、目標はロサンゼルス・オリンピックでのベスト8としつつ、「(パリ・オリンピックの)ブラジルは爆発力あるチームで、相手が爆発しました。国際レベルではそうしたゲームがあります。ロサンゼルスでは日本が爆発するイメージがあります」と自信をのぞかせた。
ホーバスHCは2021年に開催されたオリンピック東京2020大会で女子日本代表を銀メダル獲得に導くと、同年9月に男子日本代表のHCに就任。FIBAワールドカップ2023の1次リーグでは、フィンランドに対して日本代表史上初となる対ヨーロッパチーム戦勝利を果たすと順位決定シリーズでも連勝。アジア最高位となってオリンピック出場権を獲得した。そのパリ2024大会ではフランスをあわや撃破という試合を演じたものの1次リーグ3連敗で終了した。
帰国後の会見で、ヘッドコーチ継続について、「やりたい気持ちはすごくある。この選手たちがすごく好きです。でもそんなに簡単な答えではないです。終わったばかりで大きな判断をしたくない」と心境を言葉にしていたが、10月25日、日本バスケットボール協会から契約を継続が発表されていた。2期目最初の采配は11月に開催されるFIBAアジアカップ2025予選WINDOW2となる予定である。
文・写真/飯田康二