月刊バスケットボール10月号

Bリーグ

2024.09.28

B3の2024-25シーズンが開幕——新潟アルビレックスBB、香川ファイブアローズ、湘南ユナイテッドBCが勝ち名乗り

9月27日の東京八王子ビートレインズvs香川ファイブアローズ戦で果敢なリムアタックを見せる香川の高橋克実(写真/©月刊バスケットボール)

B32024-25シーズンが927日に開幕、3試合が開催された。新たな船出を白星発進で飾ったのはB2から降格してきた新潟アルビレックスBB、オフにロスターをほぼ総入れ替えした香川ファイブアローズ、いきなり神奈川ダービーで横浜エクセレンスを破った湘南ユナイテッドBC3チーム。3つの会場はそれぞれ多くのファンを集め、シーズン到来の賑わいを見せた。


新潟がさいたまブロンコスを破った一戦では、所沢市民体育館にこの日の3試合中最多となる2154人の観衆が集まった。ホームのさいたまは序盤にセンターのライアン・ワトキンソンを中心に得点を重ねたが、新潟は4シーズンぶりにチーム復帰を果たしたベテランガードの五十嵐圭と上江田勇樹という新加入のバックコート陣が3Pショットをさく裂させるなど、第1Q21-15とリードして終えた。最終的にも、21得点ずつを稼いだカイル・ハントとアント・ネルソンらの活躍で88-76とさいたまをねじ伏せた。現在44歳の五十嵐も、27分37秒の出場で16得点に2リバウンド、3アシスト、3スティール。元日本代表らしい存在感を示し勝利に貢献した。

東京八王子ビートレインズがホームのエスフォルタアリーナ八王子(メイン)に香川を迎えた一戦は、2047人の観衆で盛り上がる中、香川が89-69で勝利を手にした。八王子は第1Q終了間際にポイントガードの高橋祐二(「高」ははしごだか)がバックコートからブザービーターとなる3Pショットを沈めるなど22-23と粘りの戦い。しかし第2Q以降は、香川のアレックス・デイビスやブレコット・チャップマンらのリムプロテクションに八王子のインサイドが苦しむ展開。香川は攻めてもデイビスが18得点、チャップマンが15得点、岡田優介が3Pショット2本を含むフィールドゴール5本すべてを成功させて12得点、高橋克実も11得点と4人が2桁得点を記録。力強いディフェンスからバランスの良いオフェンスを展開して八王子を圧倒した。

この日最も入場者数が少なかった藤沢市秩父宮記念体育館は、それでも1176人の観衆が集まり神奈川ダービーの熱戦を見守った。試合は4つのクォーターがいずれも2ポゼッション差以内で、両チームが2つのクォーターずつ相手を上回る接戦の展開に。第3Qを終えてスコアボードは47-47の同点だったが、第4Qに石井智大、丹野合気、高木慎哉(「高」ははしごだか)らの得点で勢いづいた湘南ユナイテッドBC70-64で勝利した。石井はゲームハイの18得点で白星スタートの立役者に。最終クォーターは、4アシストを記録(試合を通じてはゲームハイの9アシスト)した重富周希の活躍も光った。

今シーズンのB3は、各チームが楽しみな補強を経て開幕を迎えており、混戦が予想される。八王子vs香川戦後に八王子の三木力雄HCに今後の戦況について話を聞くと、「突出したチームがありません。香川はB2に昇格していてもおかしくなかったチームですが、それでも今日、勝負できると思いました。戦力が乏しいところがなくて、計算はものすごくしづらいですね」と話していた。香川の籔内幸樹HCも同じような見方で、「昨シーズンは鹿児島レブナイズや福井ブローウィンズなど、強いと思った(一握りの)チームが強かったイメージですが、今シーズンはその数が増えたなという感じ」とのこと。やはり混戦・乱戦模様の見ごたえあるシーズンを予想している様子だった。

B3開幕節は28日(土)に7試合、29日(日)に5試合、30日(月)に1試合が組まれている。今シーズンからはバスケットLIVE!での視聴も可能なので、現地で、お茶の間で楽しんではいかがだろうか。

リーグ公式サイト(スケジュール紹介ページ)

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