月刊バスケットボール10月号

富永啓生、Gリーグ選抜チームにアジア人初の選出「勝利に貢献し、自分自身も更に成長したい」

Gリーグ選抜チームにアジア人初の選出


8月16日、NBAの下部組織Gリーグは「2024 NBA Gリーグ フォールインビテーショナル」に出場する選抜チーム「NBA Gリーグユナイテッド」に富永啓生(ネブラスカ大卒)を選出したことを発表した。同チームとしてはアジア人選手で初となる。エキジビションゲームは9月4日、6日にアメリカ・カリフォルニア州のカイザー・パーマネンテ・アリーナで行われる。

「2024 NBA G LEAGUE FALL INVITATIONAL」は、Gリーグの有望選手で構成されるNBA Gリーグ・ユナイテッドと、セルビアのプレミアプログラムであるメガMISが対戦するエキジビションゲーム。2022年に始まり、招待試合としては今回で3回目の開催となる。一昨年の開催では昨季のNBA新人王ビクター・ウェンバンヤマ(出場当時メトロポリタンズ92所属)がプレーして話題になった。



出場が決まった富永はマネジメント事務所を通じて「この度アジア人初の選手として、NBA Gリーグ・ユナイテッドの一員に選んでいただけたことはとても嬉しいです。NBA Gリーグ及び関係者の皆様に感謝いたします。Gリーグで既に活躍している選手たちと一緒にプレイできることはとても楽しみです。自分の武器である『3ポイント』と『パッション』でチームの勝利に貢献し、自分自身も更に成長したいと思います。応援、よろしくお願いします!」とコメントを発表している。




ネブラスカ大でのレギュラーシーズン3年目、出場29試合すべてでスターターとなり、大学ベストスタッツとなる14.6得点、2.3リバウンド、1.28アシストというアベレージをマーク。推薦枠としてチーム10年ぶりのNCAAトーナメント出場に貢献した。また、NBAファイナル4のタイミングで行われた3ポイントチャンピオンシップで優勝。同じくNABCオールスターゲームにも選出されてプレーしている。

その後、NBAドラフトでの指名はなかったものの、7月にはペイサーズからのエグジビット10の契約オファーを受諾することを発表した。エグジビット10は、NBAで定められている契約の一つで最低年俸・無保証での契約になる。チームはシーズン開始前に「2ウェイ契約(NBAと傘下のGリーグ、双方と結ぶ契約)」に切り替えることが可能で、シーズン開始前(トレーニングキャンプ・プレシーズン)に契約解除された場合でも契約チーム傘下のGリーグチームと契約できる。

そして、この夏には男子日本代表としてパリ五輪にも出場。しかし、2試合出場し、平均2.6分、0.7得点と出場は限られたものになった。事務所を通じ、富永は「チームで目標としていたベスト8 は果たせませんでしたが、世界のトップレベルと戦えたことで日本のバスケットボールや自分自身の位置を改めて確認することができました。個人的にはプレイタイムが短かったのですが、その中で良いも悪いも経験でき、これからのキャリアに活かせるものを沢山得られましたし、東京オリンピックで3人制、パリオリンピックで5人制と2大会連続出場となったことでこれからの自分のキャリアにも役立つ貴重な経験をさせてもらうことができました。これまで支えてくださった全ての皆さんに感謝いたします。ありがとうございました」と応援への感謝を語りつつ、貴重な経験ができたとしている。また「僕は来週からアメリカに戻って『NBA選手になる』という目標を実現できるよう、また日本のバスケットボールがもっと強くなるために引き続き頑張ります。これからも応援よろしくお願いいたします! ありがとうございました!」とすぐに渡米すると発表している。



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