月刊バスケットボール8月号

【オンデマンド配信】勝つべくして勝つための土台となる「データ哲学」/恩塚亨コーチ

アンダーカテゴリーからトップまで、幅広い世代のコーチングを経験してきた恩塚亨コーチ。ジャパンライム株式会社では、6月と7月の2回にわたり、JLCオンデマンド限定コンテンツとして恩塚コーチの指導哲学を配信する。


第1弾として、6月に配信されるのが「データ哲学」。もともとアナリストとして活躍していた恩塚コーチは、「たまたまではなく『勝つべくして勝つ』ために、論理を積み重ねる」ことを大切にしている。そうした必然的な勝利、再現性のある勝利の土台となるのが、データの活用だ。

現代ではさまざまなデータを算出できるが、忘れてはいけない大前提は、データとは「選手の行動を“活かす”」ためのツールであるということ。勝敗を左右するのはデータが全てではなく、運も含めてさまざまな要因が絡み合う。ただ、少なくともコーチが客観的なデータによって“論理的確信”を持っておくことが、「勝つべくして勝つ」ためには重要だと恩塚コーチは言う。

例えば、チームが抱える課題を漠然と捉えているだけでは、コーチから選手への指示も「スピード!」「走れ!」といった“大きな言葉”になってしまう。もちろんスピードや走ることは大事だが、それでは再現性がなく、非効率と言えるだろう。そこで課題をデータで細かく分析し、「スピードを出すためにどうすれば良いのか」「スピードが失われるときとはどんなケースか」といった課題の具体的な要因を明らかにするのだ。データを引き合いに出して因果関係をつないでいくことで、コーチも“論理的確信”を持って指示できるようになり、選手たちも理解して行動しやすくなる。そうした「選手の行動に活かせるデータ」こそ、勝つために必要な客観的データである。
 
では、勝つために必要な客観的データとは具体的にどのようなデータか。配信の中で恩塚コーチは、(1)「バスケットボールの特性から見た勝利に影響が大きいデータ」、(2)「自分たちの強みを最大化して、相手の弱みにぶつける戦略に基づいたデータ」という2つの視点で、データを取捨選択する。



例えば、バスケットボールの特性に注目してデータを見ていくと、そもそものルールとして、バスケットボールとは相手よりも多く得点した方が勝利するスポーツ。その得点とは、具体的に<得点効率(攻撃1回の得点率)×攻撃回数>と表せる。つまりは攻撃の質×量、「得点効率の高いシュート」を「数多く打つこと」ができたチームが、勝利の可能性を高めるということだ。反対にディフェンスの立場でいえば、相手の「得点効率の高いシュート」を減らし、「数多く打たせない」ことが大事になる。こうして攻撃の質と量に着目すると、攻防にわたりデータで具体的な目標に落とし込むことができる。

配信の中ではここからさらに、「得点効率の高いシュート」を「数多く打つこと」をそれぞれ掘り下げ、バスケットボールのKPIKey Performance Indicators)、すなわち基準値を設定して、この基準値より高いか低いかをチェックする術が紹介されている。恩塚コーチは試合中にもハーフタイムなどで、「効果的なシュートを打てている割合」「フリースローを打てている割合」「シュートを打てずにオフェンスが終わる割合」「リバウンドの獲得割合」の4点から基準値をチェックし、そこから後半の戦略・戦術につなげているそうだ。

さらに配信の中では(2)「自分たちの強みを最大化して、相手の弱みにぶつける戦略に基づいたデータ」という視点から、自分たちの強みの設定の仕方やそれにまつわるチェックすべき具体的スタッツなども解説されている。そのほかデータの選定、見極める方法、データの本質に迫るためにはどうすれば良いか、また、データを行動決定に活かすためのノウハウなど、データにまつわる考え方や具体的方法が盛りだくさんだ。

データ分析のフローを確立できれば、おのずと試合中や試合を振り返るときに見るべきポイントや注目すべきデータが定まってくる。課題に対してデータをどう活用し、選手たちの行動にどう活かすかは、レベルを問わずどんなチームにおいても応用が効きそうだ。データを活用して“勝つべくして勝つ”戦い方をするために、ぜひオンデマンド配信をチェックしてみよう。

詳しい商品説明は、下記ジャパンライム株式会社の公式HPにて。

■作品名:恩塚 亨「データ哲学」
■商品番号:X330-S
■制作:ジャパンライム株式会社
■JLCオンデマンド バスケットボールコース
http://www.japanlaim.com/url/gbX330
■DVD通販サイト:
http://www.japanlaim.com/url/gbJLtop

文/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

タグ: 女子日本代表 恩塚亨

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