月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2024.04.26

相楽伊織のバスケ大好記⑦「ディフェンスが固かった三河。今週末の川崎×SR渋谷はファジーカス選手、ホーキンソン選手の直接対決が楽しみ」

ディフェンスが固い三河、特に長野選手がスゴかった


こんにちは。相楽伊織です。
今回は4月14日のSR渋谷×三河(67‐81)を現地観戦してきたので、その感想と、今週末に行われる川崎×SR渋谷で楽しみにしていることを書きたいと思います。

まず三河については、久しぶりに現地で見たこともあり『ディフェンスがすごく固いチームなんだ!』と驚きました。特にスゴいと思ったのが長野誠史選手で、オフェンスに対する反応がめちゃくちゃ速い! パスコースにもしっかり手を出していて、この日はスティール4本! ディフェンスでSR渋谷をかき乱すだけでなく、オフェンスでも3Pシュート2本を含む11得点と、攻守でチームの軸になっていると感じました。


特にスゴいと思ったのが長野誠史選手(三河)です



そして、私的に見応えがあって面白かったのが、ジェフ・ギブス選手とダバンテ・ガードナー選手のマッチアップです。2人がゴール下でめちゃめちゃぶつかり合っていて、私は2階席から見ていたのですが、そこまで迫力というか圧が伝わってきました。私は、熱い心を持って体を張って献身的にプレーする選手が好きなんです!

試合は、序盤、SR渋谷の3Pシュートがよく入り、ジョシュ・ホーキンソン選手の『さすが!』というプレーもあり、SR渋谷がリードしていました。でも、ホーキンソン選手がスティールしたものの、そのボールがギブス選手→ベンドラメ礼生選手と渡るときに滑ってシュートまでいけなかったり、ベンドラメ選手が運んでいたボールがルーズになったのをザック・オーガスト選手にダンクされそうになり、それをファウルで止めなければならなかったりなど、もったいないミスもあり流れに乗れていない感じでした。


ホーキンソン選手の『さすが!』というプレーも見られました



会見で話を聞くと新たな発見や気づきがあります

そうしたミスがあったものの何とか立て直していたSR渋谷ですが、私が『ここで流れが三河に傾いたな』と思ったのは、4Qでギブス選手が5ファウルでアウトとなり、ガードナー選手がそのファウルで得たフリースロー2本をきっちりと決めたところです(三河が65‐62とリード)。

でも試合後の会見では、三河のライアン・リッチマンHCが、ターニングポイントとして3Q序盤の西田優大選手の3Pシュートを挙げていました。その時点ではSR渋谷が43‐35とリードを保っていましたし、その後にベンドラメ選手がゲームメイクをしていたので私としてはまだまだSR渋谷が有利と思っていたのですが、『なるほど、3Q序盤から流れは三河に来ていたんだ』と思いました。


三河のライアン・リッチマンHC

会見でHCや選手といった当事者から話を聞くと新たな発見があるもので、敗れたSR渋谷のルカ・パヴィチェヴィッチHCが「3Pシュートはよかったけれど、もっとインサイドで攻められればよかった。フリースローがもらえないと難しい試合になる」とコメントされていました。確かに、この試合でSR渋谷が得たフリースローは僅か4本(決まったのは2本)。それに対し三河は17本(決まったのは15本)。フリースローが試合のカギを握るというのは私にとって新鮮で、新たな気づきとなりました。



ワクワクドキドキの新旧帰化選手の直性対決


今後の試合で注目しているのは、今週末に行われる川崎×SR渋谷の対戦です。現在、川崎は中地区4位で、SR渋谷が3位。他チームの勝敗にもよりますが、両チームともにまだチャンピオンシップ出場権獲得のチャンスがあります。

また、川崎にはニック・ファジーカス選手、SR渋谷にはホーキンソン選手と、日本代表経験がある帰化選手が在籍しています。特にファジーカス選手は今季で引退することを考えると、その雄姿を見ることができるのもあと僅か。今季が最後になるのは本当に寂しいです。


ファジーカス選手の雄姿を見ることができるのもあと僅かです

ファジーカス選手は、Bリーグ発足前の2012年から東芝ブレイブサンダースで活躍されていて、Bリーグには欠かせない選手。そしてFIBAバスケットボールワールドカップ2019アジア地区予選では日本を救ってくれました。4連敗スタートとなった男子日本代表ですが、5試合目にファジーカス選手が登場してからは怒涛の8連勝。ワールドカップ出場を決めたことで東京2020オリンピックの開催国出場枠も確保できたことを考えると、ファジーカス選手の貢献度は計り知れません。

そのファジーカス選手を継ぐように、現在、日本代表として欠かせない選手となっているのがホーキンソン選手です。今週末の川崎×SR渋谷では、新旧の帰化選手が直接対決でどのようなプレーを見せてくれるのか。ワクワクドキドキです。



Profile
相楽伊織 Iori Sagara
1997年11月26日、血液型0型 出身地:埼玉県出身、身長:164cm
2013年乃木坂46の2期生として加入。 愛称は「いおり」「いおちん」。特技はバスケ、ジャグリング。学校の都合で1年遅れて同期生に合流。2018年7月に卒業し、現在はファッショ ンモデルや女優として活動。 2020年にBリーグ「サンロッカーズ渋谷」チームナビゲーターに就任。バスケットボールの魅力をSNSでも発信している。
[Instagram] https://www.instagram.com/_iorisagara264_/
[X] https://twitter.com/1126iorisagara

文/相楽伊織

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