月刊バスケットボール6月号

NBA

2024.04.21

渡邊雄太、最高に楽しい6年とNBAキャリアを言及、「今度は日本でどんどん盛り上がっていけたらと思っている」

NBAでの6年間を「最高に楽しい6年間だったのはまちがいありません」と語る


4月21日、メンフィス・グリズリーズの渡邊雄太は東京都内で2023-24シーズン終了の記者会見を行った。昨日、自身のSNSにてアメリカでのキャリアに区切りを付けると語っていた渡邊は、「最高に楽しい6年間だったのはまちがいありません、今後も、まだ僕のキャリアはまだまだ続きます」とNBA生活を語ると「今度は日本でどんどん盛り上がっていけたらいいなと思っているので、応援してもらえたらなと思います」と力強く語った。

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「アメリカに初めて降り立った日、大学が決まった日など振り返るとたくさんのいい思い出があるし、節々でいい思い出をさせてもらったかなと思います」と語った渡邊は、日本に帰ってプレーすることを決めた理由について、「試合に出たい気持ちが強くなってきてしまって、バスケが好きだからやっているので、NBAでなくてもいいのかな」と思ったと説明。「(これからも)これまでと同様にベンチで過ごすのもどうかなと思い、一番やりたいコートに立ってプレーをしたいというのが一番の思いだった。代表活動でもいろいろ経験させてもらいましたが、色々皆さんに見せられればと思いますし、楽しんでバスケをやらせてもらえればなと思います」と日本で頑張っていくとした。



日本でプレーするクラブについては「細かい部分に関してはエージェントと話を詰めながらやっていく。僕が思っていくのは、本気で欲してくれるチーム」「僕のことを本気で思ってくれる熱量があるチームで全力を注ぎたい」とコメント。さらに「30歳になり、これからが全盛期になってくる年齢を、今まで応援してくれた日本の方たちの前でプレーしたいし、今後も長い間バスケを続けていきたい」とBリーグで長くプレーしていきたいと語った。

尽誠学園高からセント・トマスモア・プレップを経てジョージ・ワシントン大に進み、2018年にドラフト外からグリズリーズ入りを果たし、日本人として2人目のNBAプレーヤーとなった渡邊。その後、グリズリーズでツーウェイ契約プレーヤーとして2シーズンを過ごすと、2020-21シーズンからラプターズで2年間所属。続いて2022-23シーズンはネッツで契約を得ると、ベンチからプレイタイムを獲得し、3Pシュート成功率44.4%という好スタッツを残した。そのオフには男子日本代表としてFIBAワールドカップ2023に出場。48年ぶりとなる自力出場に貢献した。
今季は、そのW杯前の7月に契約を結んだサンズでシーズンをさせたが、2月8日のデッドラインに合わせて古巣グリズリーズにトレードが決定。15試合の出場にとどまっていた。結局、NBAでは6シーズンで合計213試合に出場して、4.2得点、2.3リバウンドのアベレージを記録。武器である3Pシュートは413本中153本成功(37.0%)というスタッツだった。



昨日、ファンに向けて行ったオンラインでは、「20代の内はアメリカでやり続けると決めていた。それはクリアできたと思うので30代は楽しく自分がやりたいバスケをやりたい。夢に向かって最後まで突っ走ることができたので、1mmも後悔はなく清々しい気持ちだ」と発言。さらにメンタルの問題で欠場が続き、来季に日本でプレーすることを決めたことを明かしていた。





文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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