月刊バスケットボール12月号

Wリーグ

2024.04.06

リーグ1位・富士通がシャンソン化粧品に先勝、町田瑠唯、宮澤夕貴がけん引! [Wリーグプレーオフ・セミファイナル]

写真/石塚康隆(月刊バスケットボール)

町田は17アシスト、宮澤は30得点


4月6日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナでWプレーオフ・セミファイナルが行われ、富士通 レッドウェーブ(レギュラーシーズン1位)がシャンソン化粧品 シャンソンVマジック(同5位)と対戦。#10町田瑠唯がアシストで貢献し、#52宮澤夕貴が30得点をマークした富士通が73-59で勝利し、2年ぶり6度目のファイナル進出に王手をかけた。

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シャンソンはセミクォーターファイナルでアイシン ウィングス(同8位)を85-79で下すと、クォーターファイナルでは昨季準優勝でリーグ4位のトヨタ自動車 アンテロープスに88-82でアップセットを起こして勝ち上がり。勢いに乗るシャンソンに対して、富士通は見事な試合運びを見せた。





試合開始から両チームはアップテンポなバスケを展開していく。シャンソンはリーグでFG成功率1位となった#4イゾジェ ウチェのインサイドで得点を狙ってくが、富士通#8ジョシュア ンフォンノボン テミトペがうまく対応。するとオフェンスでは#10町田が1Qだけで7アシストとゲームメイクが冴え渡り、#52宮澤、#8テミトペが得点。1Q最後には#9赤木里帆、#7林咲希の連続3Pシュートも飛び出し8点差を付けて2Qを迎えた。
2Qは開始約3分スコアレスという状況に。シャンソンは#17鷹のはし公歌のシュートに続いて#4ウチェが初のフィールドゴール、フリースローで追加点。#45佐藤由璃果と共にリバウンドで強さを見せて点差を詰めようとしたが、富士通は流れを渡さない。#10町田は前半13アシスト、#52宮澤が14得点と引っ張り、45-33として折り返した。
後半に入ると#4ウチェが本来のシュート力を発揮してシャンソンも復調。しかし、富士通も譲らず、一進一退の攻防に。その中で富士通は#52宮澤が着々と得点。後半だけで16得点を奪って73-59で勝利に導いた。



シャンソンの鵜澤潤HCは「自分たちのペースにならなかった。効果的に3Pシュートを決められていいオフェンスができなかった」と振り返った。同様に「簡単にスリーを打たせてしまった」と反省した#1小池遥は「明日、勝たなければいけない。全員で強い気持ちを持ってアグレッシブにプレーしたいと思う。自分たちのディフェンスを徹底してやり通し、そこからブレイクを体現したい。また今日はアウトサイドのシュートが入らなかったので、自信持って打っていきたい」とディフェンスからリズムを作っていくと意気込みを見せた。



快勝とも言える試合となった富士通。だが、BT テーブスHCは「特にオフェンス面はうまくいったけど、ディフェンスは理想的なものではなかった」と発言。指摘したのは4Q以外ではディフェンス・リバウンドを奪えず、攻撃を止められなかったという点だ。リバウンド数では46-42と上回ったものの、オフェンス・リバウンドは17-13とシャンソンが上回っている。#10町田もその点について「相手のオフェンス・リバウンドでリズムを作れなかった。明日は修正していきたい」と語っている。

この試合30得点と活躍した#52宮澤は、オンコート・インタビューで「今年は特に勝ちたい」と発言。その真意について「昨季はケガで出られない試合が多かったけど、今季は万全な状態で出られていて、林(咲希)やテミトペなども加わってチームのバランスがいいので、絶対優勝できるという自信が強くて勝ちたい」と説明した。

富士通が17年ぶりのレギュラーシーズン1位に続いて2年ぶりのファイナル進出なるか。シャンソンとの第2戦は明日14時開始予定である。


[Wリーグプレーオフ・セミファイナル]
富士通(1勝) 73(25-17/20-16/19-15/9-11)59 シャンソン化粧品(1敗)
[トップパフォーマー]
■富士通
#52宮澤夕貴 30得点(3P4/7)10リバウンド
#10町田瑠唯 5得点9リバウンド17アシスト
#7林咲希 12得点
#8ジョシュア ンフォンノボン テミトペ 10得点
#25内尾聡菜 9得点3スティール

■シャンソン化粧品
#4イゾジェ ウチェ 17得点9リバウンド
#1小池遥13得点3スティール
45佐藤由璃果 12得点7リバウンド

文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)、写真/石塚康隆(月刊バスケットボール)

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