月刊バスケットボール6月号

NBA

2024.04.03

2度の頂点も経験したラジョン・ロンドが正式に引退を表明「もうやり切った」

「もうやり切った。子どもたちと一緒に過ごしたいんだ」


現地4月2日、セルティックスとレイカーズでチャンピオンを経験しているラジョン・ロンドが、ポッドキャスト「オール・ザ・スモーク」に出演し、正式に引退を発表した。ロンドは2021-22シーズン、最後にキャバリアーズでプレーして以降、昨季からプレーしていなかった。

【動画】ロンドのスーパープレー35選をチェック

ポッドキャストはマット・バーンズ(元クリッパーズ)とスティーブン・ジャクソン(元スパーズ)による番組。バーンズから現役を終えたのか?と問われると「もうやり切った。子どもたちと一緒に過ごしたいんだ」と即答。16シーズンのキャリアを振り返ってロンドは、「素晴らしい時間だった。何年もの間、仲間たちと分かち合い、絆を深めて成長することができた。その愛に感謝している。バスケの中で多くを学んだからこそ、今の自分がある。いつも言うけれど、僕のキャリアは夢ではなくて目標だったんだ。大学ではパーティーに行って遊ぶこともあまりなかった。犠牲を払ってでも、人生で到達したいという目標があったんだ」とNBAで過ごした時間は掛け替えのないものだったと表現した。た。



185cm82kgのポイントガードで多彩なテクニックを生かし、ドライブからアシスト、得点を稼げるロンドはケンタッキー大2年生時にアーリーエントリー。2006年NBAドラフトでサンズから1巡目21位指名を受けると直後にトレードでセルティックに移籍。ルーキーイヤーから先発としても起用され、2年目には出場77試合すべてでスターターに。エースのポール・ピアース、新加入となったケビン・ガーネットとのビッグ3で一躍チャンピオン・コンテンダーになるとイースト王者となってNBAファイナルに進出。レイカーズを4勝2敗で下してチャンピオンになった。また4年目の2009-10シーズンにはオールスターにも初選出された(合計4度出場)。

結局、セルティックスでは8シーズン半在籍。2014年途中にマーベリックスに移籍すると、キングス、ブルズ、ペリカンズ、ホークス、クリッパーズ、キャバリアーズでプレー。2019-20シーズン、レイカーズではバブルで開催されたNBAファイナルでヒートを下して自身2度目の優勝を果たしている。レギュラーシーズンでは通算957試合出場、11.8得点、5.5リバウンド、9.6アシストというアベレージ。平均2桁アシストを7シーズンで記録しているというだけでも、いかに素晴らしい司令塔だったかがわかる。



レイカーズでプレーした経験もあってか、ロンドはポッドキャスト内でレブロン・ジェームズ(レイカーズ)について言及。「素晴らしい選手だし、これまで一緒にプレーした中で最高の選手の一人だ。キャリアの中で彼との対戦は常に激しいものだった」と評価している。

■キャリアスタッツ
シーズン チームGGSMPGPPGRPGAPG
2006-07 BOS782523.56.43.73.8
2007-08 BOS777729.910.64.25.1
2008-09 BOS808033.011.95.28.2
2009-10 BOS818136.613.74.49.8
2010-11 BOS686837.210.64.411.2
2011-12 BOS535336.911.94.811.7
2012-13 BOS383837.413.75.611.1
2013-14 BOS303033.311.75.59.8
2014-15 BOS-DAL686829.78.95.57.9
2015-16 SAC727235.211.96.011.7
2016-17 CHI694226.77.85.16.7
2017-18 NOP656326.28.34.08.2
2018-19 LAL462929.89.25.38.0
2019-20 LAL48320.57.13.05.0
2020-21 ATL-LAC45317.15.42.44.4
2021-22 LAL-CLE39117.94.82.84.4
合計 95773329.99.84.57.9
※BOS:セルティックス、DAL:マーベリックス、SAC:キングス、CHI:ブルズ、NOP:ペリカンズ、LAL:レイカーズ、ATL:ホークス、LAC:クリッパーズ、CLE:キャバリアーズ





文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

PICK UP

RELATED