月刊バスケットボール1月号

Wリーグ

2024.03.18

8強選手がWリーグプレーオフに向けて会見、1位富士通・林咲希「優勝を目指す」

3月30日開始のWリーグプレーオフに向けて会見


3月18日、「京王presents Wリーグプレーオフ 2023-2024」記者会見開催が行われ、山本麻衣(トヨタ自動車)、林咲希(富士通)、宮崎早織(ENEOS)、馬瓜エブリン(デンソー)、小池遥(シャンソン)、河村美幸(トヨタ紡織)、白鞘郁里(日立ハイテク)、吉田亜沙美(アイシン)が負けられない戦いに向けて抱負を語った。

【動画】「京王presents Wリーグプレーオフ 2023-2024」記者会見動画を見る

【写真17点】記者会見フォトギャラリーをチェック

昨年10月14日にスタートした23-24レギュラーシーズンは3月17日に終了。上位8チームがプレーオフに進む。トーナメントを左右で分けて説明すると、まず左側では5位・シャンソン化粧品(18勝8敗/勝率.692)と8位・アイシン(12勝14敗/勝率.462)によるセミクォーターファイナル勝者が、クォーターファイナルで4位・トヨタ自動車(22勝4敗/勝率.846)と対戦。勝ったチームがセミファイナルで1位・富士通(23勝3敗/勝率.885)と対戦して勝者が決勝に進出。右側では6位・トヨタ紡織(14勝12敗/勝率.538)、7位・日立ハイテク(14勝12敗/勝率.538)のセミクォーターファイナル勝者がクォーターファイナルで3位・ENEOS(22勝4敗/勝率.846)と対戦。勝ったチームが2位・デンソー(22勝4敗/勝率.846)と対戦し、勝者が決勝に進む。またファイナルとセミファイナルは2勝先勝、それ以下は1勝先勝で行われる。



最終戦まで順位が確定しない大混戦のレギュラーシーズンで1位となった富士通の林咲希は「一瞬一瞬の勝負になると思います。40分間、1試合ずつ自分たちで集中して戦っていきながら、優勝を目指したいなと思います」と優勝を狙うとコメント。レギュラーシーズン2位で、皇后杯では初優勝を果たしたデンソーの馬瓜エブリンは「去年のプレーオフでは、あとちょっとのところで逃してしまうところが多くて自分は客席で見ている立場でしたけど、ルーズボールだったり、リバウンドだったりというところを、泥くさくしっかりものにするとていうところを、私自身も含めてしっかりとみんなに伝えてきて、最後のプレーオフで勝てるように、目の前の一戦一戦に集中して戦いたいと思っています」と一戦ごとに集中したいと語った。

そして昨シーズン、4年ぶり23回目(日本リーグ含む)の優勝を飾り、連覇を狙う3位・ENEOSの宮崎早織は「プレーオフは本当に勢いが大事なので、チーム一丸となって頑張りたいですし、我慢の時間帯が絶対必要になってくるとは思うので、そこをベテラン選手たちがどれだけ我慢して、若い選手たちを気持ちよく楽しくバスケットやってもらうかが今のENEOSにはいいことなのかなと思っています。キャプテンとして、司令塔としてしっかりいい判断ができるように頑張りたいと思います」と語ると、昨年準優勝のトヨタ自動車・山本麻衣は「負けられない戦いだと思うので、全員でチームになって力を出し切りたいなと思います」と力強く語った。

会見ではセミクォーターファイナルで対戦する同士も互いにコメント。吉田亜沙美(アイシン)はシャンソン化粧品について「どこからでも点が取れる選手がいるチームで、どこに的を絞ってディフエンスしていけばいいかっていうのが難しいチームではあると思うので、まずは自分たちのアイシンのディフェンスのルールを徹底することがまず大事になってくると思います」と語ると、小池遥(シャンソン化粧品)は「スピードがあってトランジションも早いし、本当にどこからでも得点ができますし、スリーポイントを乗せてしまうと、勢いが止まらなくなってしまうので、そこは自分たちがスリーポイントをマークして、相手の得意なプレーをやらせないというのが、一つキーになるかなと思います」と語った。さらに小池は警戒する選手の名前に吉田をあげて「バチバチにマッチアップして止めたいなと思います」と語ると、吉田は「私がどれだけ出られるかわかんないですけど、マッチアップした時はボコボコにしたいと思います(笑)」と返して盛り上げた。



続いて白鞘郁里(日立ハイテク)はトヨタ紡織について「個々の力がすごく高いというのと、ルーカスヘッドコーチが何をしてくるのかわからないというところが印象的です。警戒したい選手は。ディマロ ジェシカ ワリエビモ エレ選手でしっかりとアジャストしていきたいなと思います」とコメント。河村美幸(トヨタ紡織)は「直接対決は1勝1敗で終えているので、そこはアジャストして戦っていかなければいけないと思っています。勢いに乗ったら何点取るかわからない攻撃型のチームだと思うんで、自分たちの強みであるディフェンスで頑張ることと、いいディフェンスからいいオフェンスに繋げられたらなと思っています」と語った。
プレーオフは3月30日からスタートする。



『京王 presents Wリーグ プレーオフ2023-2024』大会概要
大会名称:京王presents Wリーグ プレーオフ2023-2024
[日程]
2024年3月30日(土)、31日(日)セミクォーターファイナル・クォーターファイナル
2024年4月6日(土)~8日(月)セミファイナル
2024年4月13日(土)~15日(月)ファイナル
※「Wリーグ プレーオフ2023-2024 セミファイナル」3戦目は2戦先勝方式のため開催なしの場合あり。
[主催]公益財団法人 日本バスケットボール協会(JBA)
一般社団法人 バスケットボール女子日本リーグ(WJBL)
[主管]一般社団法人 バスケットボール女子日本リーグ(WJBL)
[協力]一般財団法人 群馬県バスケットボール協会
[会場]高崎アリーナ(群馬県高崎市)/セミクォーターファイナル、クォーターファイナル
武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ(東京都調布市)/セミファイナル、ファイナル
[試合時間(予定)]<セミクォーターファイナル※1戦先勝>・一般開場 11:00~
・第1試合(13:00〜):シャンソン化粧品(5位) vs アイシン(8位)
・第2試(15:00〜):トヨタ紡織(6位) vs日立ハイテク(7位)
<クォーターファイナル※1戦先勝>一般開場 11:00~
・第1試合(13:00〜):トヨタ自動車(4位) vs セミクォーターファイナル第1試合勝利チーム(5位vs8位)
・第2試合(15:00〜):ENEOS(3位) vs セミクォーターファイナル第2試合勝利チーム(6位vs7位)
<セミファイナル※2戦先勝>富士通(1位)vsクォーターファイナル第1試合勝者、デンソー(2位)vsクォーターファイナル第2試合勝者
<ファイナル※2戦先勝>決定次第発表
[競技方法]トーナメント形式にて開催する。セミクォーターファイナル・クォーターファイナルは1勝先勝方式、セミファイナル・ファイナルは2戦先勝方式で実施。IRS(インスタントリプレーシステム)採用。
[放送・配信]: テレビ放送 NHKBS(セミファイナル・ファイナルのみ生中継)
ネット配信 バスケットLIVE(全試合LIVE配信) https://basketball.mb.softbank.jp/



--{各選手のQ&Aをチェック}--



各選手のQ&Aをチェック


<レギュラーシーズンの振り返り>

■林咲希(富士通)
シーズン通して、最初はチームとしてミスやターンオーバーが多かったりとか、噛み合わなかった部分が結構あったんですけど、 中盤から終盤にかけて練習や試合をこなしていく内に、結構噛み合ってきて、余計なミスがちょっと少なくなってきたところはすごく良くなっているかなと思います。
レギュラーシーズンは1位で終えたんですけど、ここからが自分たちは本当に正念場だと思っているので2週間ぐらい空くので、もう1回チーム一丸となって戦えるように頑張っていきたいと思います。

■馬瓜エブリン(デンソー)
私自身もチームをもっと良い雰囲気にして勝ち切れるチームにしたいと思っていました。そういう意味では1人1人自分の役割だったりと、この変化を楽しんでシーズン過ごせたんじゃないかなという風に思っております。結果として、上位4チームに入れたのは良かったです。星は確かに落としてはしまったんですけど、リーグのレベルが上がっている中で、勝ち星を挙げられたのは良かったです。

■宮崎早織(ENEOS)
ENEOSは私が初めてキャプテンをやらせていただいて、ケガ人が多かったり、苦しい時もありました。けど、まずは若手の成長がすごくて私自身もすごく驚いてるんですけど。ベテラン選手が多い中でも若い選手たちがこうやって頑張ってくれてるのはすごくうれしいなと思いますし、プレーオフに向けてまたしっかり準備していきたいなと思っています。

■山本麻衣(トヨタ自動車)
レギュラーシーズンを通して、チーム全体的に若いんですけど、一試合一試合勝っても負けてもしっかり課題に一緒に取り組むことができて、その中でもトヨタ自動車は今リバウンドを課題に掲げてきたんですけど、そういう部分も後半戦になって意識の部分が改善されてきたので、このままプレーオフでも頑張っていきたいなと思っています。

■小池遥(シャンソン化粧品)
レギュラーシーズンを振り返って、いい時は本当にいいんですけど、悪い時にディフェンスができなかったりとか、ヘッドダウンしてしまうことがあったんですけど、それをいかに早めに断ち切るようにやっていかないといけないと思いますし、そこで自分たちの良さであるディフェンスからブレイクっていうのをプレーオフではしっかり出していきたいなと思っています。

■河村美幸(トヨタ紡織)
今シーズンからルーカス・モンデーロヘッドコーチになって、チームのルールががらっと変わって、選手たちがそこに適用するところから始まった1年間だったので、まずはしっかり8位以内、プレーオフ圏内に入ることがチームとしての今シーズンの目標だったので、取りこぼしてしまった試合も多かったと思うんですけど、まずはしっかり8位以内に入って、プレーオフの勝負というのを目標にしていたので、まずそこに立てたのは良かったと思います。

■白鞘郁里(日立ハイテク)
レギュラーシーズンは内海知秀ヘッドコーチになって4年目になるんですけど、すごく波が激しいというか、いい時と悪い時の波が大きくてなかなかうまくいかなかったんですけど、その中でも接戦をものにできた試合が多かったので、そこは自信を持っていきたいと思います。

■吉田亜沙美(アイシン)
アイシンはまだまだ成長段階のチームで、これからというチームなので、 他のチームとは少し違った形ですけど、開幕戦から最終週まで着実に一歩ずつレベルアップしていますし、一人一人の意識がまとまってきてはいるので、すごくいい雰囲気でもありますし、プレーオフに向けてまたギア上げてやっていきたいなと思。



<プレーオフへの意気込み>

■林咲希(富士通)
一瞬一瞬が本当に勝負、戦いになると思うので、40分間、1試合ずつ自分たちで集中して戦っていきながら、優勝を目指したいなと思います。

■馬瓜エブリン(デンソー)
去年のプレーオフでは、あとちょっとのところで逃してしまうところが多くて自分は客席で見ている立場でしたけど、そのあとルーズボールだったり、リバウンドだったりというところを、泥くさくしっかりものにするとていうところを、私自身も含めてしっかりとみんなに伝えてきて、最後のプレーオフで勝てるように、目の前の一戦一戦に集中して戦いたいと思っています。

■宮崎早織(ENEOS)
プレーオフは本当に勢いが大事なので、チーム一丸となって頑張りたいですし、我慢の時間帯が絶対必要になってくるとは思うので、そこをベテラン選手たちがどれだけ我慢して、若い選手たちを気持ちよく楽しくバスケットやってもらうかが今のENEOSにはいいことなのかなと思っています。キャプテンとして、司令塔としてしっかりいい判断ができるように頑張りたいと思います。

■山本麻衣(トヨタ自動車)
負けられない戦いだと思うので、全員でチームになって力を出し切りたいなと思います。

■小池遥(シャンソン化粧品)
もちろん優勝することはそうなんですけど、負けたら終わりという戦いなので、目の前の試合をシャンソンのバスケットを40分間徹底してやり切りたいなと思います。

■河村美幸(トヨタ紡織)
年明け、坂本(美樹)がケガもありましたが、ポジティブな面としてはアーリーエントリーでディマロ ジェシカ ワリエビモ エレ選手が合流して、チームとしてちょっと不安定な部分があるんですけど、自分も含め年上の選手たちでしっかりとフォローしてきました。プレーオフは勢いがあるチームが勝ち上がると思っているので、それこそ自分より年下の子たちにはいい意味で好き勝手やってもらって、いい勢いでプレーオフ一発勝負、勝ち上がっていければなと思います。

■白鞘郁里(日立ハイテク)
一発勝負なので、スタートをしっかりいい形で行けるようにと、40分間自分たちのペースに持っていけるようにしたいです。それと、悪い流れになった時に、監督の指示だけじゃなくて、選手同士でしっかりコミュニケーションを取って、チームが1つになって戦って、しっかり目標であるベスト4に向けて頑張っていきたいと思います。

■吉田亜沙美(アイシン)
まずは目の前の試合を勝ち切ることにフォーカスしていきたいと思いますし、プレーオフなので全8チームでいいバスケットをして、多くのファンの方にバスケがどれだけ楽しいかを見せていければいいなと思います。また髪型変えていきたいと思うので、ご期待ください。



<自身の今シーズンについて>

■林咲希(富士通)
移籍1年目で、最初は富士通のバスケットなれるのがちょっと大変だったというか、不安もあって試合に臨んでいたところもあったんですけど、この頃は大分フィットしてきて、自分も あんまり考えることなくプレーできているので、プレーオフではもう楽しんでみんなとこうチーム一丸となって戦えるように頑張っていきたいと思います。

■馬瓜エブリン(デンソー)
自分自身は本当に予想を大きく上回るシーズンだったなと思っています。シーズンが始まった当初は本当に試合出られて10分、15分で、どれぐらい力になれるかと思っていたし、それ以上にコンディションをしっかりと戻せたというのはすごく自信になりました。それと自分の経験だったりとか、パッションだったりを優勝するために必要と伝えられたというところがすごくいいシーズンだったなと思います。とてもいい経験をしました。

■宮崎早織(ENEOS)
私たちも新しいヘッドコーチになって、やることが増えて、新しいことばかりだったのと、初めてのキャプテンだったので、すごく大変とは思ったんですけど、すごくコミュニケーションを取ってくれるヘッドコーチなので、すごく楽しくやらせてもらってきました。信頼を置いてもらって試合に出られることは本当にうれしいことだと思います。私の1つのミスで負けてしまうので、一番しっかりしなきゃいけないし、レギュラーシーズンを通してすごい波があったんじゃないかなって思います。1つ1つのミスをプレーオフではしっかりなくしていけたらいいなと思っています。

■山本麻衣(トヨタ自動車)
いい時もあれば悪い時もあって、それはプレーヤーなら誰でもあることだと思うので、その中で自分のやるべきことはやってきたと思います。けど、プレーオフは本当に負けられないと思うので、しっかり自分が暴れてチームを引っ張っていけたらいいなという風に思っています。

■小池遥(シャンソン化粧品)
シーズンを通してあまり良くなかったなと思うんですけど、そのチームが苦しい時にやはり自分が引っ張っていかなきゃいけないと思いますし、鼓舞する力が足りなかったなと思うので、プレーオフはそこを意識してやっていきたいなって思います。

■河村美幸(トヨタ紡織)
ルカHCになって、前のトヨタ自動車で指導してもらっていたコーチだったんですけど、要求していることをまずチームに浸透させるところから始まったシーズンだったので、キャプテンとしてもいかに自分がみんなにわかりやすく伝えるかというのもあったので、結構大変だったんですけど、ヘッドコーチが要求していることを徐々に体現できるようになってきているので、ジェシカ選手がまだ合流してから2ヶ月ぐらいしか経ってなくて、自分が同じポジションとしてフォローしてあげなきゃいけないなというのは、このプレーオフでも思います。そのジェシカ選手がやりやすいように自分がフォローして、プレイオフをいい流れで戦っていけたらなと思っています。

■白鞘郁里(日立ハイテク)
私はケガが多かったシーズンでした。試合に貢献できないことが多く、すごく悔しかったんですけど、短い時間でも自分 の持ち味であるアグレッシブなディフェンスとかを出せたのは良かったと思います。

■吉田亜沙美(アイシン)
久しぶりにWリーグに戻ってきて、コンディションを戻すのがすごく難しかったシーズンになりました。その中でもリーグを通してすごく楽しいなと一番に感じていて。バスケットを通して色々な仲間とまた会えましたし、色々な学びもさせてもらえたのですごく楽しかったですけど、またここから自分のプレーを、戻してやっていければなと思っています。



--{【動画】「京王presents Wリーグプレーオフ 2023-2024」記者会見動画を見る}--










文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: Wリーグ

PICK UP

RELATED