月刊バスケットボール6月号

女子日本代表パリ五輪出場権獲得!カナダとのデッドヒートを制す[FIBA女子オリンピック世界最終予選2024]

3大会連続となるパリ五輪出場権を獲得


現地2月11日、AKATSUKI JAPAN女子日本代表(FIBAランク9位)はFIBA女子オリンピック世界最終予選2024(OQT、ハンガリー・ショプロン)最終戦で、FIBAワールドカップ2022ベスト4のカナダ(同5位)と対戦。70-67で迎えた4Qも1点差を争う展開になったが、86-82で勝利。リオ大会、東京2020大会に続いて3大会連続となるパリ五輪出場権を獲得した。

【表】女子日本代表チームOQTメンバー表をチェック

日本の先発は前2戦と同じ#32宮崎早織、#23山本麻衣、#27林咲希、#88赤穂ひまわり、#8髙田真希。カナダはバックコートからプレッシャーをかけてくるが、日本は#23山本、#32宮崎がスピードを生かして得点。さらにピックプレーで#8髙田がレイアップと2Pシューで得点を重ねた。一方、カナダはボールを持つとペイントエリアにアタックして得点を重ねてきた。残り4分、#4髙田が2ファウルとなってベンチへ。その後、#27林咲希がカットして#32宮崎からのパスを受けてレイアップを決めるなどいい形も作る日本だが、カナダは#11ナタリー・アチョンワ、#14ケイラ・アレクサンダーらがインサイドですぐに取り返し、20-20で1Qを終える。


立ち上がりからスピードを生かすプレーを見せた#32宮崎早織




2Q初得点は#4川井麻衣のレイアップ。さらに#3馬瓜ステファニー、#30馬瓜エブリンも得点。先に先に決めていくが、カナダも追随する。残り7分、#6ブリジット・カールトンのミドルシュートで28-29とされるが、直後に#32宮崎のスピードを生かして得点。すぐに逆転すると残り6分、#30馬瓜エが日本1本目の3Pシュートを決める。さらにリバウンドで頑張る#88赤穂のレイアップ、#30馬瓜エがもう1本3Pシュートを居抜くなどいい形が続く。それでもカナダが2点を積み重ねてきて1ポゼッション差に。終盤に来ても一進一退の攻防が続いたが、#23山本の2本の3Pシュートもあって50-46で2Qを終えた。#3馬瓜ス、#8髙田は3ファウルとなっている。

3Q序盤、カナダのインサイドを付かれて50-52と逆転を許してしまう。ここからはリードを奪い合う展開に。クォーター中盤、#30馬瓜エがルーズボールを拾ってねじ込み2点リードを奪うと、#23山本が右ウイングで3Pシュートを射抜いて残り4分で63-58とした。それでもカナダは3Pシュートを絡めて得点。追いつかれてしまう。日本は#31平下愛佳、#23山本のフリースローを決めて70-67と1ポゼッション差をつけて4Qを迎えた。

4Q日本は残り8分に#30馬瓜エの3Pシュートで75-69に。しかし、カナダも#6カールトンのミドルシュートなどで詰めての残り6分で日本の75-74に。その後も一進一退の攻防が続き、79-79で迎えた残り3分、#32宮崎のレイアップで2点差に。直後のディフェンスで24秒バイオレーションを奪うと#8髙田がインサイドでねじ込んで残り2分で83-79に。ここでタイムアウトを取ったカナダは#4サミ・ヒルがインサイドにアタック。#8髙田がファウルアウトになり、フリースロー1本も決まって83-80に。このまま残り1分を切ると、#23山本がボールを拾ってレイアップを成功。85-80としたが、カナダは#14アレクサンダーのバスケットカウントで3点差に。残り27.9秒で3点差に。残り16.4秒、#23山本がフリースローを1本決めて86-82。カナダは直後に#4ヒルがレイアップをするが決まらず。さらに残り7秒でカナダボールとなるが、そのまま逃げ切り。3大会連続となるパリ五輪出場権を獲得した。

日本は#30馬瓜エ、#23山本が共に両チームトップの21得点。さらに#32宮崎が16得点をマークした。リバウンドでは23-45と劣勢だった日本だが、ターンオーバーはわずか4(カナダ15)。ファウルが増えてしまった試合となったが、見事“走り勝つシューター軍団”が大事な試合を勝利してみせた。








FIBA女子オリンピック世界最終予選2024」

大会名称:FIBA Women’s Olympic Qualifying Tournament 2024 
(FIBA女子オリンピック世界最終予選2024)
開催期間:2024年2月8日(木)~11日 (日)
開催地:中国、ベルギー、ブラジル、ハンガリー
大会公式サイト(英語):https://www.fiba.basketball/oqtwomen/hungary/2024

■ハンガリー会場試合結果
<2月8日(木)>
現地16:30(日本時間24:30)/日本 86-75 スペイン
現地19:00(日本時間27:00)/カナダ 67-55 ハンガリー

<2月9日(金)>
現地15:30(日本時間23:30)/スペイン 60-55 カナダ
現地18:00(日本時間26:00)/ハンガリー 81-75 日本

<2月11日(日)>
現地15:00(日本時間23:00)/日本 86-82 カナダ
現地17:30(日本時間25:30)/スペイン 73-72 ハンガリー



【放送・配信】
・NHK BS 放送日程(※いずれも日本時間)
2月8日(木) 24:20〜
2月9日(金) 25:45〜
2月11日(日) 22:50〜
https://www.nhk.or.jp/bs/

・DAZN
https://www.dazn.com/
※詳細は、公式情報で確認を

【組み合わせ】
中国開催:プエルトリコ(12位)、中国(2位)、ニュージーランド(23位)、フランス(7位)
ベルギー開催:セネガル(20位)、アメリカ合衆国(1位)、ベルギー(6位)、ナイジェリア(11位)
ブラジル開催:ブラジル(8位)、ドイツ(25位)、セルビア(10位)、オーストラリア(3位)
ハンガリー開催:スペイン(4位)、ハンガリー(19位)、カナダ(5位)、日本(9位)
※ランキングは2023年8月21日更新のもの




文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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