月刊バスケットボール6月号

女子日本代表、高さに苦しみハンガリーに惜敗、パリ出場権は最終戦の結果次第に[FIBA女子オリンピック世界最終予選2024]

日本はインサイドでのディフェンスに苦しんだ

リバウンドに苦しみ、ハンガリーに惜敗


現地2月9日、AKATSUKI JAPAN女子日本代表(FIBAランク9位)はFIBA女子オリンピック世界最終予選2024(OQT、ハンガリー・ショプロン)2戦目で、ユーロバスケット2023で4位になった地元ハンガリー(同19位)と対戦。32-32で迎えた後半、リバウンド争いで劣勢になり、ハンガリーに逆転を許すと4Qに入ってもリードを作れず。75-81で敗れてパリ五輪出場権獲得は最終戦にお預けになった。

【表】女子日本代表チームOQTメンバー表をチェック

大会初戦の昨日、スペイン(同4位)に対して86-75と大きな1勝をあげた日本は昨日と同じ#32宮崎早織、#23山本麻衣、#27林咲希、#88赤穂ひまわり、#8髙田真希が先発。試合開始から足を動かしてプレッシャーをかけていくと、ローテーションも上手くいってミスを引き出す。そして#88赤穂のレイアップで先制。さらに#8髙田の3Pシュート、#27林、#88赤穂のシュートで9-0というスタートを切る。ハンガリーに初得点を許すが、すぐに#8髙田が2本目の3Pシュートを沈めて残り6分半で12-2と10点差に。
その後、#12吉田亜沙美、#4川井麻衣、#3馬瓜ステファニー、#30馬瓜エブリン、#31平下愛佳というラインナップに。208cm#44ベルナデット・ハタールに入れて得点するハンガリーに対して、日本は#4川井のレイアップのみに。3点差まで迫られたが、終了間際に#3馬瓜スが3Pプレーを決めるなどで22-13として1Qを終えた。



2Qは互いにディフェンスが目立つ展開となって得点が動かない。残り7分強から#27林が2本の3Pシュートを成功。さらに#32宮崎のレイアップも出て残り5分で30-18とする。バックコートからプレッシャーをかけて時間を削っていく日本だが、ハタールの高さに苦しむと攻防でリズムが悪くなる。約3分半得点がなかった日本は#23山本のフリースローで得点したものの、地元ファンの声援を受けるハンガリーに詰められ、32-32でハーフタイムを迎えた。日本の3Pシュートは16本中4本成功。リバウンドでは15-25と2桁差を付けられた。

後半開始直後は一進一退の攻防が続く。#8髙田のミドルシュート、#88赤穂のレイアップで4点リードするが、ターンオーバーも出てすぐに追いつかれると #4デボラ・ドゥベイにレイアップを決められて41-42と逆転を許す。日本はズレを作れず、オープンでのシュートが打てない。#8髙田、#3馬瓜スのフリースローで追加点を奪うが、1ポゼッションで追いかける状況に。終了間際#32宮崎のレイアップで2点差にしたが、#4ドゥベイに3Pシュートを決められて48-53で4Qへ。

逆転勝ちを狙う日本は4Q、まず#88赤穂のレイアップ、#27林がトップからディープ3Pシュートで追いつくと、#88赤穂がカットすると#32宮崎からパスを受けてリバース・レイアップ。残り8分半で55-53としたが、#44ハタールにインサイドで、#4ドゥベイに3Pシュートを得点されて5点差を付けられる。
ここでタイムアウトを取った日本は、#23山本が3Pシュート2本を沈めるなどで得点源に。何とか詰めようとするが、#18レカ・レリックに3Pシュートを許して残り4分で63-69に。日本は#32宮崎がレイアップ、3Pシュートで得点し、3点差まで迫ると、#23山本のスティールから#8髙田が決めて残り2分半で70-71と迫る。

残り2分、ハンガリーは#4デュベイがインバウンズプレーから決めるが、日本は直後に#32宮崎が3Pプレーで73-73と同点に。しかしハンガリーは#14ドルカ・ユハーシュが3Pシュートを決め、残り1分半で3点差に。相手の攻撃を凌ぐ日本だが、リバウンドが奪えず。残り53.9秒、#18レリックがフリースローを1本決めて4点差に。日本はすぐに#32宮崎がレイアップを決める。さらに相手ターンオーバーから#32宮崎が3Pシュートを放つがこれは決まらず。その後はファウルゲームとなったが、75-81で惜敗。パリ五輪出場権獲得は2月11日日本時間23:00から開始のカナダ(同5位)戦次第となった。

日本は#32宮崎、#23山本がチームトップの15得点。#8髙田が14得点をマーク。2Pシュート成功率は56.25%(18/32)、3Pシュート成功率は32.14%(9/28)をマークしたが、リバウンドは23-43と20本差に。セカンドチャンスで19得点(日本2点)を奪われてしまった。

■記者会見
宮崎早織選手「負けて悔しいですけど、まだ明後日の試合が残っているので、しっかり切り替えて明後日に向けて、頑張りたいと思います」

恩塚亨HC「アウェイの非常にタフな状況の中、最後まで戦い抜いてくれたと思っています。途中オフェンスが停滞した時間帯にディフェンスも少し緩くなり、流れを持っていかれてしまった。それが敗因だと思っています。選手たちは勝利に値する力を持っています。次の試合、勝利に導けるように努力します」






FIBA女子オリンピック世界最終予選2024」

大会名称:FIBA Women’s Olympic Qualifying Tournament 2024 
(FIBA女子オリンピック世界最終予選2024)
開催期間:2024年2月8日(木)~11日 (日)
開催地:中国、ベルギー、ブラジル、ハンガリー
大会公式サイト(英語):https://www.fiba.basketball/oqtwomen/hungary/2024

■ハンガリー会場試合予定
<2月8日(木)>
現地16:30(日本時間24:30)開始予定)/日本(同9位)86-75スペイン(同4位)
現地19:00(日本時間27:00)開始予定)/カナダ(同5位)67-55ハンガリー(同19位)

<2月9日(金)>
現地15:30(日本時間23:30)開始予定/スペイン60-55カナダ
現地18:00(日本時間26:00)開始予定/日本 75-81 ハンガリー

<2月11日(日)>
現地15:00(日本時間23:00)開始予定/日本対カナダ
現地17:30(日本時間25:30)開始予定/スペイン対ハンガリー



【放送・配信】
・NHK BS 放送日程(※いずれも日本時間)
2月8日(木) 24:20〜
2月9日(金) 25:45〜
2月11日(日) 22:50〜
https://www.nhk.or.jp/bs/

・DAZN
https://www.dazn.com/
※詳細は、公式情報で確認を

【組み合わせ】
中国開催:プエルトリコ(12位)、中国(2位)、ニュージーランド(23位)、フランス(7位)
ベルギー開催:セネガル(20位)、アメリカ合衆国(1位)、ベルギー(6位)、ナイジェリア(11位)
ブラジル開催:ブラジル(8位)、ドイツ(25位)、セルビア(10位)、オーストラリア(3位)
ハンガリー開催:スペイン(4位)、ハンガリー(19位)、カナダ(5位)、日本(9位)
※ランキングは2023年8月21日更新のもの




文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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