月刊バスケットボール8月号

ホーバスHC「W杯はドイツ戦後半がカギとなった」、コーチングカンファレンスでドイツ優勝HCと対談

4つのスタッツをカギと掲げたホーバスHC


1月20日に開催された「第9回JBAコーチカンファレンス」に、男子日本代表のトム・ホーバスHC、昨夏のワールドカップで優勝を果たしたドイツ代表のゴードン・ハーバートHCが登壇、それぞれが講演を行ったあと、特別対談の場が設けられた。

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ホーバスHCはワールドカップをさまざまなスタッツから振り返り、パリ・オリンピックに向けた課題を挙げた。キースタッツとしてシュート確率(eFG%=2pt と3ptを得点により補正した確率)、ターンオーバー(TO%)、フリースロー獲得率(FT Ratio)、オフェンスリバウンド獲得率(ORB%)の4つのファクターを示し、それぞれについて2022年アジアカップ、2021年の東京オリンピック、2019年のワールドカップと比較・検証した。例えば、ワードカップではドイツ戦のeFG%が40.0%と他の試合より大きく下回ったため、大会全体の数字(52.2%)はアジアカップ(57.4%)より下回ったが、東京オリンピック(48.8%)、2019ワールドカップ(42.3%)と比較しても、「悪くない数字」と評価。それでも、オリンピックでは「もう少しシュート確率を上げたいですね。特に3Pです。そうすれば、相手チームの脅威になります」と言及した。




ドイツを優勝に導いたハーバートHC

また、ハーバートHCはドイツを優勝に導くまでのチーム・マネジメントを振り返りつつ、逆境を乗り越えること、対立を乗り越えることでチームが強くなると話し、その過程におけるヘッドコーチのリーダーシップは数値化できるものではないが、チーム・アイデンティティの確立こそ重要なことだと説明。その講演の中で、チームが進んでいく過程には「Defining Moment(その後の方向性に影響する決定的な瞬間)」があると触れていた。

ハーバートHCは対談の中で、「日本チームのDefining Momentは、(ワールドカップグループラウンドの)フィンランド戦でしたか?」とホーバスHCに尋ねる一コマがあったが、「実はあなた方との試合(ドイツ戦)の後半です」と返答。ドイツに53-31と22点差を付けられて迎えた後半について、「後半は勝とう」と気持ちを入れ替えて臨んだ結果、28-32とドイツよりも多い得点を重ねたのだ。「あのまま40点差付けられていたら、変われなかったでしょうね。選手たちが大きなチーム相手に戦えるという自信を持てた瞬間だったんです」と振り返った。





コーチカンファレンス終了後に取材に応じたホーバスHCはパリ・オリンピックに向けて、「(バスケットボールが日本でもっとメジャーになるために)ワールドカップも大きかったですが、オリンピックはもっともっとチャンスがあります。この機会、チャンスがあるのですから、本当に、うちのいいバスケットを見せたい」と抱負を語った。
男子日本代表は2月22日、25日にFIBAアジアカップ2025 予選として、グアム、中国と対戦(@有明コロシアム・東京)するが、そのための強化合宿がパリに向けての再スタートとなる。



文・写真/飯田康二(月刊バスケットボール)

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