月刊バスケットボール6月号

NBA

2024.01.16

グリーンが16試合ぶりに復帰、ウォリアーズ浮上のきっかけになるか

顔面殴打による出場処分処分から復帰


現地1月15日(日本時間16日)、NBAウォリアーズは敵地でグリズリーズと対戦。ディフェンスの要となるドレイモンド・グリーンが16試合ぶりに復帰となったが、107-116で破れた。グリーンはベンチスタートで23分30秒に出場し、7得点7リバウンド4アシストだった。

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昨年11月、ウルブズのルディー・ゴベアにヘッドロックして5試合の出場処分に。さらに復帰直後の12月12日のサンズ戦でユスフ・ヌルキッチに対して顔面を殴ったことでリーグから無期限の出場停止処分を受けていたグリーン。復帰にあたってはカウンセラーやリーグやチーム、選手会の人間と面談。アダム・シルバーコミッショナーはグリーンが引退も考えていたと明かすと「NBA選手に期待される基準に自分の行動を合わせるという決意を示した」として1月3日に復帰を認めていた。しかし、すぐには復帰せず。本日が復帰戦となった。



本日は「MLK Day」(1月の第3月曜日)と呼ばれ、公民権運動の指導者の一人だったマーティン・ルーサー・キング牧師の生誕記念日として祝日になっている日。NBAでは “HORNOR KING”と題して、選手がキング牧師の言葉である「THE TIME IS ALWAYS RIGHT TO DO WHAT IS RIGHT」(正しいことをする時が常に来ているとはどういうことか?)と書かれたTシャツを選手が着用すると発表されていた。ベンチスタートになったグリーンは1Q残り6分10秒、そのTシャツを脱いでコートに入るとブーイングで迎えられる。

しかし、グリーンはファーストプレーでステフィン・カリーのパスを受けてトップから3Pシュートを決めてみせる。このシュートもあってウォリアーズは1Q11-3というランを作ってリードを作ったが、4Q逆にグリズリーズに21-10のランを作られてしまって9点差で敗れた。



今日の敗戦で18勝22敗、パシフィック・ディビジョン最下位、ウエスタン・カンファレンス12位と苦しい位置にいるウォリアーズにとって、グリーンの復帰を一つのきっかけにしたいところ。本日の試合後、グリーンは「クローズアウトが甘く、ローテーションが遅すぎる。全員が自分にプライドを持ち、前の選手を止めようと思うまでは、最低の試合になってしまう」とディフェンスに対してコメントしている。またスティーブ・カーHCはグリーンに対して「私たちは比較的静かなチームだから、彼のリーダーシップは重要。彼は感情的な部分のリーダーであり、我々が必要とする炎とエネルギーをもたらしてくれる」と期待を寄せている。一方で現役選手では最多となる18度の退場処分を経験しているグリーンが、自身をコントロールできるのか?

レギュラーシーズンは残り3ヵ月を切っている。3シーズンぶりにロッタリーチームになるか、それともここからプレーオフやプレーイントーナメント圏内に上がるか。ウォリアーズのここからに注目したい。



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