月刊バスケットボール6月号

五輪世界最終予選に挑む女子日本代表の合宿がスタート、恩塚HC「走り切るシューター軍団を選考」

2月8日から五輪出場権をかけた戦いに挑む


2月8日よりハンガリー・ショプロンで開催されるFIBA女子オリンピック世界最終予選へ向けて1月10日より女子日本代表 (FIBAランク9位)の第5次強化合宿がスタート。そのメディアデーが1月11日に行われ、恩塚亨HCは「走り切るシューター軍団を選考」と語った。

【表】女子日本代表第5次強化合宿メンバー表をチェック

4ヵ所で行われる「FIBA女子オリンピック世界最終予選」、日本はハンガリー開催に振り分けられ、2月8日(日本時間24:30開始予定)にスペイン(同4位)戦、2月9日(日本時間26:00開始予定)にハンガリー(同19位)戦、2月11日(日本時間23:00開始予定)にカナダ(同5位)と対戦。上位3チームがパリ大会への切符を手にする。第5次強化合宿には合計20名を招集。今季、アイシンで復帰を果たした吉田亜沙美、同じくデンソーで復帰を果たした馬瓜エブリン、さらに木村亜美(デンソー)、ウインターカップで大活躍を見せた絈野夏海(岐阜女3年)が招集されている。





開口一番「走り切るシューター軍団を選考した」という言葉を口にした恩塚HCは「スピードを支えるメンバーが揃っている。自分たちのバスケをやれば勝てるものではない。日本の強みを最大限発揮すること。プラスαでチームプレーにコミットできる選手たちが素早く動けて、シュート力があって、戦い抜ける。その強みをいかに出していくか。いかに先手を取ることなど必要なことをやっていきたい」と語り、対戦する3ヵ国について200時間以上かけて分析したことを整理してやっていくと語った。また「吉田選手はコンディションの心配もあったけど、シュート力も上がっているし、シューターへのパスも素晴らしい」「絈野選手は3Pシュートがうまいだけでなく、特別なのはプルアップ、ステップバックで打てるところ」と長所について語ると、1月下旬までには核となるメンバーを決めたいと明かした。



最年長となる吉田は囲み取材の中で、「スタートで出るとは思っていない。出た時に一歩でも二歩でも流れをよくしたい。恩塚さんの考えは、東京医療大時代で知っている(アシスタントコーチを務めていた)。それでも、やってみての難しさもある。他のチームの選手とやるときに、バラバラなところもあるので、探り探りやっていきたい」とコメント。その吉田について髙田真希は「センスがすごいし、学ぶ姿勢が多いし、勝つために集中している。やろうとしているなというのがわかるし、どうすべきか?という質問もされた。阿吽の呼吸の部分について、高い部分でのコミュニケーションを取っているなと感じる」と語っている。





また、唯一高校生での招集となった絈野は「正直信じられない気持ち、うれしい。こんな早くチャンスが来るとは思っていなかった」と笑顔を見せると、「世界の舞台で戦ってメダルを取るっていうのは、本当に簡単なことはない。これまでやってきたことがあって、チーム一丸となって戦ってきた結果だと思う。そこに自分がやっぱ入るとなると、今はまだ全ての面において実力的に足りてないと思う。今回の合宿では高校生で唯一選んでいただいたので、その環境に感謝しながら、やっぱり自分に取り入れることをしっかり取り入れて、自分が世界で戦うためどのようなことをすればいいのかっていうのをこれからしっかり考えてやっていきたい」と学ぶ場にもしたいと表現した。

その絈野が同じシューターとして尊敬していると語るキャプテンの林咲希は「モーションが早いし、どんどん伸びていくと思う。淡々とやる選手という印象。自分も盗めるところは盗みたいし、気持ちの部分についても伝えたい。楽しみだし、負けたくないですね(笑)」と絈野について語った。また2度目となる最終予選について「前回自分が出たOQTは、出場が決まっているものだったので、今回は決めないといけない。絶対負けられない試合になる。負けるとか思っていないし、かといって勝てるとか甘い気持ちもない。皆さん、女子は普通に出られると思ってくれていると思うけど、それ以上のプレーを見せたい」とファンの予想を超えるプレーを見せたいと強調している。

■FIBA女子オリンピック世界最終予選
開催地:ハンガリー ※中国、ベルギー、ブラジルでも開催
日本試合予定:
2月8日(日本時間24:30開始予定)スペイン(同4位)
2月9日(日本時間26:00開始予定)ハンガリー(同19位)
2月11日(日本時間23:00開始予定)カナダ(同5位)



文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: Akatsuki Japan

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