月刊バスケットボール7月号

中学(U15)

2024.01.09

【Jr.ウインターカップ2023-24】強力な個の力を最大化した四日市メリノール学院中#21中村颯斗「全員が1対1をできるからこそ、ボールをシェアをする」



タレント集団が結束し、日替わりでヒーローが誕生


四日市メリノール学院中が、U15カテゴリー最強を証明した。

Jr.ウインターカップ2023-24の男子決勝で、京都精華学園中を破って優勝したことによって、メリノールは昨年8月の香川全中に続いてU15カテゴリーで2つ目のビッグタイトルを獲得。今大会の決勝でも68-48と、京都精華の得点を最小限に抑えてみせた。


【Jr.ウインターカップ2023-24】特設ページ(日程・出場校&選手名鑑・トーナメント表)

【動画】中村颯斗が見せたクロスオーバーからの得点を見る

スタメンの平均身長が186.0cmと高校生顔負けのサイズを誇り、個々の選手が抜群の突破力でそれぞれに得点を重ねる。中学屈指のタレント集団は、決勝戦でもその力を攻防両面で遺憾なく発揮したといっていいだろう。

山﨑修コーチは将来の日本を背負っていく逸材として選手たちを育て、なるべく型にはめずに伸び伸びとプレーできる環境を作ってきた。際立ったエースも作らず、個々の1対1はもちろん、ドライブでズレを作ってからオープンな選手が躊躇なくシュートを放つ──だからこそ、毎試合チームのトップスコアラーが入れ替わるようなバランスの取れた布陣ができあがった。

今大会でも、初戦となった2回戦は#11 櫻井照大(22得点)、3回戦は#61本田蕗以(29得点)、準々決勝は#34白谷柱誠ジャック(22得点)、準決勝は#21 中村颯斗(21得点)と、試合ごとに異なるヒーローが誕生。そして決勝戦は中村の15得点を筆頭にスタメン全員が12得点以上というバランスの良い戦いで大会を締めくくった。

中村は「みんな個人のスキルがとても高いので、1対1で個人で打開して点を取ることができます。そこはありがたい部分です」と、ほとんどの場面で良い意味で自身が100%フル回転する必要がない点を強みとして挙げる。一方で、タレント集団がゆえに「点を取りたいという気持ちがある5人がそろっているので、(能力がある分)それぞれが全部自分でいっちゃうようなところはあります(笑)」とも。

もっとボールが欲しい──彼らも中学生なのだから、そう思うのは当たり前のことだ。

だが、そこでチームのためにそれぞれが徹しているからこそ、メリノールの強さがある。中村は言う。「その試合で乗っている選手にボールを集めたりして、特定の選手が攻めるのではなく、全員が1対1をできるからこそ、全員でボールをシェアして点を取っていこうと。先生がそう言ったわけでもなく、自分たちからやり始めたわけでもなく、コミュニケーション取ってやってきた結果、そうなりました」

個々の力をチームとして最大化するためにはどうしたらいいのか。足し算ではなく、かけ算にするためにはどうしたらいいのか。プレーしながらその答えを模索する中でたどり着いたのが、今のスタイルというわけだ。

そうした戦い方をしてきたことは、全国からより強力なタレントが集うであろう高校カテゴリーにも必ず生きてくるはずだ。中村個人としては武器のシュート力を伸ばしつつ、今後はガードとしてのスキルも磨いていく構えだ。

「バスケット選手だと自分の身長(178cm)は全然小さい方です。今後はシュートだけでは通用しなくなってくると思うので、ガードのスキルも身に付けたり、パスやハンドリングなども身に付けて、ドライブでも点が取れるような選手になっていきたいです。日本代表でも活躍された河村勇輝(横浜BC)選手のような選手を目指していて、小さくても世界の大きい選手との対等にやれるようなスキルを身に付けていきたいです」

U15カテゴリーの頂点を極めた四日市メリノール学院中。卒業していく3年生の次のステージでの活躍、残された1、2年生の来年度の活躍が楽しみでならない。









京王 Jr.ウインターカップ2023-24 
大会正式名称:2023年度第4回全国U15バスケットボール選手権大会/U15 JAPAN BASKETBALL CHAMPIONSHIP 
■開催期日:2024年1月4日(木)〜8日(月・祝)
■会場:武蔵野の森総合スポーツプラザ (東京都調布市西町290-11) 
■出場校:男女各52チーム、計104チーム (予定) 
■大会方式:トーナメント戦によるノックアウト方式 
■放送・配信:試合ライブ配信予定、バスケットLIVE:https://stn.mb.softbank.jp/y1j4h



文/堀内涼(月刊バスケットボール)、写真/JBA

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