月刊バスケットボール6月号

【ウインターカップ2023】大激戦を制した聖和学園、残り20秒#8内田理香の決勝シュートで広島皆実を下して8強入り

35得点13リバウンドと大活躍した聖和学園#9阿部友愛


大接戦を決めたのはこの試合不調だった聖和学園#8内田


12月25日、「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」女子3回戦で広島皆実(広島1)とインターハイ8強の聖和学園(宮城1)が対戦。中国大会覇者と東北大会女王の戦いは試合終了直前まで競り合う大激戦に。1点差で4Q終盤を迎えると残り20.2秒、#8内田理香がゴール下で決勝点を決め、58-55で勝利。ベスト8進出を決めた。


『ウインターカップ2023』特設ページ(日程・出場校&選手名鑑・トーナメント表)



ティップオフ直後、聖和学園はU18日本代表の#9阿部友愛がレイアップを決めると広島皆実はU18日本代表の#4大上粋奈が決め返す。ディフェンスを武器とするチームとあって早いテンポでの攻防が続く。広島皆実は#6松前結奈が3Pシュート2本を決めて追加点。聖和学園は#9阿部、#4高瀬ゆのかがインサイドで決め、残り5分を切ったところで広島皆実の10-9となる。取られたら取り返すという見ごたえある攻防が続くが、広島皆実が一歩リードで進んでいく。3Pシュートが決まらず、ターンオーバーも出る聖和学園に対して、広島皆実は#16丸野遥菜が3Pシュートを沈めてリードを広げ、18-13で1Qを終えた。

2Q開始直後、広島皆実はNo.6松前が3Pシュートを連発(ここまで4/4)。リードを広げられた聖和学園はセンターNo.8内田に変えてNo.6上野加弥を入れて3ガードにする。これで流れがよくなると、No.5細川真緒がドライブから得点、No.9阿部がチーム初の3Pシュート、そしてレイアップを成功。残り6分で24-24と追いつく。その後、聖和学園はNo.4高瀬、No.9阿部が、広島皆実はNo.4大上が得点し、点差が離れない。残り2分を切ったところで広島皆実はNo.13川口空夏が3Pシュートを成功。聖和学園はゾーン・ディフェンスを攻めあぐねたが、No.4高瀬が力強いポストプレーを見せて得点。広島皆実の33-30でハーフタイムを迎えた。

広島皆実#4大上粋奈

後半に入っても1ポゼッション差以内での攻防が続く。残り6分、聖和学園は#6上野を投入してまたも3ガードにすると流れが変化。残り4分半、その#6上野がチーム2本目の3Pシュートを決めて39-37とリードを奪うと#9阿部も追加点。24秒バイオレーションを奪うなど、攻防で良さが出て43-37とする。得点が止まっていた広島皆実は#6松前がドライブでファウルをもらってフリースローを成功。連続失点を止めると#4大上、#5小西史夏が続いて再び1ポゼッション差に。聖和学園は残り4秒、#8内田がこの試合初得点となる3Pプレーをメイク。48-43として3Qを終えた。

勝負の4Q、広島皆実はNo.6松前が活躍。まずミドルシュートを決めて3点差にするとこの試合5本目となる3Pシュートも決めて48-48と追いつく。ここで聖和学園はみたびNo.6上野をコートに投入する。50-50、一歩も引かない展開で残り5分を切る。広島皆実はNo.6松前のミドルで2点リードを奪うが、聖和学園がNo.5細川がディフェンスを切り裂いてレイアップを決める。残り2分半、聖和学園No.5細川がミドルシュートを決めたが、広島皆実は直後にNo.6松前が6本目の3Pシュートを成功。1点リードで残り1分を切る。


聖和学園#5細川真緒

聖和学園は残り20.2秒、#8内田がゴール下でオープンになると#9阿部からのパスを受けて得点。1点リードを奪う。ここでタイムアウトを取った広島皆実は残り11.6秒、痛恨のターンオーバー。ここからファウルゲームを展開したが、残り2.7秒で聖和学園#4高瀬がフリースローを落ち着いて2本成功させて3点差とすると守り切って58-55で勝利。試合を通して不調だったものの、最後に決勝点を奪った#9内田は大粒の涙を流して喜んだ。

スタッツを見ると聖和学園では2年生エースNo.9阿部が35得点13リバウンドと大活躍。またNo.4高瀬は9点12リバウンドをマークした。広島皆実は6本の3Pシュートを沈めたNo.6松前が27得点、No.4大上が16得点をマークしている。


NBPオンラインショップで2月号を購入
https://shop.nbp.ne.jp/shopdetail/000000002302/m-basketball/page1/recommend/

Amazonで2月号を購入
https://amzn.asia/d/1qZubtO





「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」
(略称:SoftBank ウインターカップ2023 / ソフトバンク ウインターカップ2023)
■開催期日:2023年12月23日(土)~29日(金)
■会場:東京体育館(A,B,C,D,Mコート / 東京都渋谷区千駄ケ谷1-17-1※メイン会場)、武蔵野の森総合スポーツプラザ(E,F,G,Hコート / 東京都調布市西町290-11※サブ会場12月23日のみ)
■出場校:男女各60チーム(計120チーム)



文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: ウインターカップ2023

PICK UP

RELATED