第75回全日本大学バスケットボール選手権大会が12月2日に女子部門からいよいよ開幕。国立代々木競技場 第二体育館で行われたグループステージCブロックの一戦で、札幌学院大学と鹿屋体育大学が対戦し、鹿屋体大が92-62で勝利した。

今大会全体の開幕初戦となったこの一戦でスターターを務めたのは、札幌学院が#3福田麗、#6松原莉桜、#7富山佳音、#9稲舩遥香、#32中村彩花の5人。対する鹿屋体大は#15大西莉央、#23宇和唯、#27松本芽依、#28松本みずき、#32金光絢音という顔ぶれでティップオフを迎えた。

試合は札幌学院#9稲舩のドライビングレイアップで始まったが、流れとしては、鹿屋体大がプレッシャーディフェンスから連続得点を奪う展開。鹿屋体大は、第1Q残り約3分半に#28松本（み）がスティールからのブレイクで得点した時点で、20-10と点差を2桁に開く。しかし札幌学院も、#9稲舩が24秒オーバーぎりぎりのタフな3Pショットを決め、第1Q終了間際にも#7富山が右エルボーからプルアップジャンパーを成功させて反撃。最初の10分間は22-15の7点差で食らいついた。

第2Qも開始から3分半は互角。鹿屋体大#15大西が右コーナーからレインボースリーを沈めれば、札幌学院も#32中村がお返しの長距離弾でチームを鼓舞。鹿屋体大の#17高 朋子がローポストからねじ込めば、札幌学院は#9稲舩と#7富山が立て続けに粘り腰のドライビングレイアップを決め、28-22と2ポゼッション差に迫った。このプレーでは#7富山がアンドワンのフリースローも獲得しており、札幌学院側は主導権を引き寄せる大きなチャンスを迎えていた。

ただ、#7富山のフリースローが外れて札幌学院のランが途切れた後、流れは一気に鹿屋体大に傾く。ディフェンスのギアを高めた鹿屋体大は、フルコートプレスで札幌学院のターンオーバーを次々と誘発。攻めては身長177cmのパワーフォワード#32金光や#15大西らを軸としたオフェンスが加速し、前半終了までには点差を49-31と18まで広げていた。

劣勢に立たされた札幌学院も粘る。#21長内弥玖が相手のプレスのすきをついて右コーナーからベースラインドライブをしかけ、ティアドロップで54-37とした第3Q残り約6分半までは、まだまだ射程距離に相手を捕らえていた。しかしそれ以降は、ディフェンスのギアをさらに一段高めた鹿屋体大の前にターンオーバーを連発。鹿屋体大はイージーバスケットを次々と成功させ、最終クォーター開始時点までに73-39として勝負を大方つけてしまった。

最終的に92-62と30点差をつけて勝利した鹿屋体大は、圧倒的な走力とディフェンス力が光る最高のスタート。一方の札幌学院は悔しい黒星となったが、第4Qに一度は88-46と42点差まで突き放されながら、#6松原の3Pショットに始まり最後の約4分間でその差を12点詰める意地をみせた。グループステージはまだ終わっておらず、江戸川大との第2戦につながる良い終わり方はできたのではないだろうか。

大量得点の鹿屋体大は、14得点を挙げた#17高を筆頭に#27松本（芽）（13得点）、#15大西、#32金光（ともに12得点）に11得点の#28松本（み）まで、5人が2桁得点を記録。札幌学院はゲームハイとなる19得点を稼いだ#9稲舩に#7富山が18得点で続く。#32中村彩花は5得点にとどまったものの、リバウンドを10本つかみ大いに気を吐いた。

■月バスWEB／インカレ2023大会特設ページ
https://www.basketball-zine.com/article/detail/114119

■全96試合LIVE/見逃し配信『バスケットLIVE』
https://basketball.mb.softbank.jp/features/8943/

大会名：第75回全日本大学バスケットボール選手権大会（インカレ2023）
主催：公益財団法人日本バスケットボール協会/一般財団法人全日本大学バスケットボール連盟
共催：一般社団法人大学スポーツ協会
特別協賛：三菱電機株式会社
大会期間：2023年12月2日(土)～10日(日)、16日(土)、17日(日)
会場：国立代々木競技場第二体育館（東京都渋谷区神南2-1-1）、大田区総合体育館（東京都大田区東蒲田1-11-1）、エスフォルタアリーナ八王子（東京都八王子市狭間町1453-1）、太田市総合体育館（OPENHOUSEARENAOTA/群馬県太田市飯塚町1059）
参加チーム：男女各40チーム（計80チーム）
配信：バスケットLIVE