月刊バスケットボール6月号

NCAA

2023.11.14

WUBS2023で代々木第二を沸かせたケニオン・ジャイルズ(ラドフォード大)がビッグサウス・カンファレンス週間最優秀選手賞を受賞

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今年8月に開催されたワールド・ユニバーシティ・バスケットボール・シリーズ(正式名=Sun Chlorella presents World University Basketball Series 2023、以下WUBS2023と記述)で国立競技場代々木第二体育館を沸かせたラドフォード大のガード、ケニオン・ジャイルズが、同大所属のビッグサウス・カンファレンスの週間最優秀選手賞を受賞したことが、11月13日に明らかになった。


ジャイルズは山崎一渉が所属するラドフォード大の2年生で、山﨑とは同級生。山﨑がWUBS開幕直前に右ひざの前十字靭帯断裂、内側側副靭帯と半月板損傷という重傷を負い戦列を離れることになった際には、あまりの不運に同情して涙したほど山﨑と仲が良い。WUBSでは3試合で平均18.7得点、4.3リバウンド、3.3アシスト、2.0スティールとオールラウンドな数字を残すとともに、クイックネスやしぶとさを十二分に感じさせる躍動的なプレーぶりで連日ファンの歓声を浴びていた。ラドフォード大はこの大会で、チャイニーズ・タイペイの国立政治大に敗れたものの、3位の座を勝ち取って帰国した。





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ラドフォード大の2023-24シーズンは北米時間1030日に行われたロアヌーク・カレッジとのエキジビションにおける89-72の勝利で幕を開けている。116日(北米時間)のノンカンファレンス・シーズン開幕戦では、全米ランキング19位の強豪でマイケル・ジョーダンなどスーパースターの母校として知られるノースキャロライナ大とアウェイで対戦。70-86で敗れたもの前半は41-46ほぼ互角に食い下がる健闘を見せた。その後北米時間12日までに二つの勝利を重ね、現時点では21敗だ。

ジャイルズはロアヌーク・カレッジ戦で22得点、4リバウンド、3アシストにスティールとブロックを一つずつ記録する上場の試運転だった。公式戦初戦だったノースキャロライナ大とのビッグゲームでは、キャロライナブルーに染まるチャペルヒルの大観衆に囲まれた中で、開始早々に3Pショットを沈めて度胸の据わったところを見せつけるなど18得点、2リバウンド、1アシストの活躍。ここまで公式戦3試合でチームハイの平均17.7得点、同じくチームハイの3.0アシストに2.0リバウンド、1.3スティールを記録し、オールラウンドなパフォーマンスでチームをけん引している。66-62で初勝利を挙げた北米時間10日のマーシャル大戦では、キャリアハイの22得点で勝利に貢献した。

昨シーズンは週間最優秀フレッシュマン賞を4度受賞したジャイルズだが、週間最優秀選手賞は今回が初受賞。プレーヤーとしての格を一段挙げる輝かしい勲章と言えるだろう。

「海外でプロとして活躍するのが夢」とも話していたジャイルズだが、このまま活躍を積み上げていけば、まだまだ先の話とはいえいつかBリーグでプレーする機会もあるかもしれない。“先物買い”の有望株として注目してみてはどうだろう。





WUBS2023公式サイト
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文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

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