月刊バスケットボール7月号

Bリーグ

2023.11.14

B2ライジングゼファー福岡が10連勝で首位固め——青森ワッツに延長劇的勝利

11月13日の青森ワッツ戦でチームハイの22得点を挙げて勝利に貢献した後、ブライス・ワシントンは両手でハートマークを作って喜びを表現した(写真/©B.LEAGUE)

ライジングゼファー福岡が開幕から快調に勝利を重ねている。1113日に照葉積水ハウスアリーナで行われた青森ワッツ戦でも、オーバータイムになだれ込むハイスコアリングな展開を107-102でモノにし、この時点で10連勝。通算成績を111敗(勝率.917)とし、現在B2最高勝率で西地区首位を維持している。


この日の青森戦では第3Qを終えた時点で65-727点ビハインドだったが、第4Qにブライス・ワシントンを軸に挽回し、93-93でオーバータイムに持ち込んだ。ワシントンは残り48秒の同点3Pショットを含め、このクォーターだけで9得点に4リバウンドと獅子奮迅の活躍。勢いを得た福岡は、オーバータイムの5分間で今度はガードの村上駿斗がフィールドゴール4本すべてを成功させての9得点でチームをけん引し、ホームのファンに勝利を届けることに成功した。村上は100-98の接戦状態だった残り154秒に、ファウルを受けながらレイアップを沈め、アンドワンのフリースローも沈めるビッグプレーを披露。これを皮切りに最後の7得点すべてを一人で奪う殊勲の活躍だった。

ワシントンは試合を通じてゲームハイとなる22得点に8リバウンド、4アシストのオールラウンドな貢献ぶり。新たに加入したビッグマンのパブロ・アギラールが3Pショット8本中4本を成功させて21得点で続き、村上とギャビン・ウェアも17得点ずつを加えている。福岡は谷口光貴の13得点を含め5人が2桁得点を記録した。





クラブ記録の12連勝まであと二つに迫った福岡は、14日にも照葉積水ハウスアリーナで青森相手に第7節のGAME2を戦う。第8節は、17日(金)に同じ会場で行われる熊本ヴォルターズ戦。休みが二日しかないタイトな日程だが、この週末にクラブ新記録を更新する可能性が出てきた。

福岡は平均失点がB2では越谷アルファーズに次ぐ2位の72.4というディフェンシブなチーム。しかしこの試合では、リーグでもトップクラスのオフェンス力を誇る青森を相手に厳しい展開になった。ラモン・ロペス・スアレスHCは「今日は全体を通して青森の3Pショットを止めることが難しかったです。気持ちよく打たせてしまうシーンが多かったので、明日しっかりと改善する必要があると思います」とコメント。特に、ジョーダン・ハミルトンに3Pショット10本中5本を決められて25得点を奪われたことに触れ、GAME2に向けディフェンス面の改善を期した。


タイムアウトで指示を出すラモン・ロペス・スアレスHC(写真/©B.LEAGUE)

強固なディフェンスで接戦を勝ち切る福岡

福岡の今シーズンの強さは、ディフェンス力に加えて接戦をものにするしぶとさにある。ここまでの11勝のうち5点差以内で勝ったのが4試合。どちらに転ぶかわからない勝負を勝ち切り、それを繰り返すことができている。スアレスHCはこの点にも言及し、「これまでの戦いも接戦が多かったのですが、ギリギリになってもしっかり勝つことができているので、試合を重ねるごとに選手のメンタルが強くなっていると実感します」と話している。オーバータイムで勝利を決定づけた村上も、「接戦をしっかりつかんでいるので、チームとしても勝ち癖がついていると思います」と話した。


殊勲の活躍だった村上俊斗(写真/©B.LEAGUE)

ここまでの個人成績を見てみると、平均14.8得点でリーディングスコアラーのワシントンを筆頭に、アギラール(13.6得点)、シューターの谷口(12.3得点)、ウェア(11.5得点)の4人が2桁得点のアベレージ。彼らを軸にチームとして、福岡はリーグ7位の平均81.3得点を記録している。

また、現時点での3P成功率39.9%がリーグトップ。この好成績も間違いなく快進撃の大きな要因だ。この項目ではアギラールが現在リーグトップの47.9%(48本中23本成功)。最も本数的に多い谷口もキャリアハイペースの45.3%(64本中29本成功)と高確率で、彼らを筆頭に40%以上のプレーヤーが5人いる。スアレスHCも心強いに違いない。






ストレッチビッグとして大いに存在感を示しているパブロ・アギラール(写真/©B.LEAGUE)


谷口光貴のこの日までの3P成功率45.5%はキャリアハイペースの高確率だ(写真/©B.LEAGUE)

このほかリバウンドも、リーグ8位の9.2本をつかんでいるワシントンとそれに次ぐ8.7本のアギラールを軸にリーグ6位の平均38.2本。秀でたクイックネスを持つ司令塔の兒玉貴通と、リーグ7位の平均4.3アシストを記録している村上を起点として、オープンルックを作って高確率のショットを放ち、落ちたとしてもフォローアップするビッグマンの奮闘が期待できる。そんなチームの特徴がうかがえるスタッツだ。

スアレスHC10連勝について「とても喜ばしいこと」と話し、「目標にしているプレーオフ、B1昇格までの道のりまでは、厳しい戦いもあると思います。しかし、ぶれずに目の前の試合を一つずつ戦っていきたいです。選手たちのことを誇りに思っています」とチームの奮闘を称えるコメントも残した。バスケットボールではよく、「王座に就くにはディフェンス力が重要」と言われているが、ここまで福岡はその言葉を連想させる戦いぶり。はたしてこれをシーズン通じて継続することができるか。まずは連勝記録もかかる今日の青森戦GAME2から注目だ。



文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: ライジングゼファー福岡 B2リーグ

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