月刊バスケットボール12月号

W杯男子日本代表12人の今——国内組ウイング編(馬場雄大、原 修太、比江島 慎、西田優大、吉井裕鷹)

©FIBAWC2023

FIBAバスケットボールワールドカップ2023の日本代表ロスターでウイングとしてプレーした6人のうち、現在国内でプレーしているのは馬場雄大、原 修太、比江島 慎、西田優大、吉井裕鷹の5人。彼ら5人について、115日時点までのデータを参考にそれぞれどんなワールドカップ効果が表れているのか、いないのか、見ていこう。


馬場雄大(長崎ヴェルカ)


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馬場はワールドカップで痛めた肩を保護するテーピングが痛々しい姿のまま、新天地の長崎でコートに戻っている。出場時間が平均2352秒と比較的短めな中での平均13.9得点、3.6リバウンド、2.1アシスト、1.2スティールという数字には、やはり能力の高さを感じずにはいられない。特筆すべきものの一つには70.7%という2Pフィールドゴール成功率の高さもある。トランジションやハーフコートゲームでのリムアタックは、ファンにとっては見応えがあるし、チームにとっては頼りがいがあるに違いない。

馬場は長崎において、リーダーシップを感じさせるコメントも残している。チームのポテンシャルに関する質問に対し、「優勝を狙えるでしょう」と語る姿は、もちろん本音だろうが、そう話すことでチームを鼓舞する意図も伝わってきた。世界の舞台で勝ったことで、内面的にも一段成長できたのではないだろうか。

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原 修太(千葉ジェッツ)


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ワールドカップ後に両足関節三角骨障害と両足関節後方インピンジメント症候群の診断を受けた原は、9月上旬に手術を受け、チームを離脱した状況で開幕を迎えた。戦列復帰は1028日のファイティングイーグルス名古屋戦で、115日時点ではまだまだ万全というにはほど遠い。コンディションを整えながら焦らず中盤戦から終盤戦にかけて本来のパフォーマンスを取り戻してくれることを期待したいところだ。

個人成績では平均6.0得点、2.0リバウンド、1.5アシスト、0.3スティール、0.5ブロックといった数字が並んでいるが、主要な項目すべてに数値が入っていること自体が、手術から2ヵ月経っていない時点では前向きに捉えるべきことではないだろうか。リバウンドに関しては昨シーズン(1.8)を上回っており、身体的な強さを生かして奮闘している姿が浮かぶ数字でもある。





文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

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