月刊バスケットボール8月号

NBA

2023.11.08

ピペンのNBAデビュー戦から36年、初戦からジョーダンとのコンビも披露

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NBAデビュー戦から能力の高さを見せたピペン


現地11月7日は、スコッティー・ピペン(元ブルズ)がNBAデビューを果たした記念すべき日である。1987-88シーズン開幕戦となったシカゴでのシクサーズ戦、ルーキーのピペンはベンチから出場して10得点、4アシスト、2スティール、4ターンオーバーというスタッツを残した。

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12人兄弟の末っ子としてアーカンソー州ハンバーグで生まれたピペンは、子供時代はさほど良い選手ではなかったという。それでも高校4年生になってポイントガードとして活躍すると、彼のコーチの口利きで奨学金による進学が可能なセントラル・アーカンソー大に入学することに。すると2年生時に花開き、身長も201cm(NBAでは203cm)まで伸びると4年生時には平均23.6得点、10.0リバウンドをマーク。NAIAオール・アメリカン・チームにも選出される活躍を見せた。それでも無名大の選手の活躍は話題にもならなかったというが、NBAのスカウト部長の目に留まって各チームに紹介されることに。そして1987年NBAドラフト1巡目5位でスーパーソニックスから指名を受けるのだが、その才能に惚れ込んだブルズのジェリー・クラウズGMが同日トレードを実施してチームに引き入れることになる。



ちなみに同年のドラフトでは、1位指名は“ジ・アドミラル”デビッド・ロビンソン(元スパーズ)。7位指名のケビン・ジョンソン(元サンズ)、ピペンのチームメイトになる10位指名のホーレス・グラント(元ブルズ)、11位指のレジー・ミラー(元ペイサーズ)、12位指名のマグジー・ボーグス(元ホーネッツ)、18位指名のマーク・ジャクソン(元ニックス)が指名されるなど、なかなかに豊作と言える年である。

シクサーズとのデビュー戦。ピペンは彼らしいオールラウンドな活躍を見せる。キャリア初得点は、マイケル・ジョーダンからのアシストだった。同じくデビュー戦となったグラントがチャールズ・バークリーからスティールに成功すると、ボールをフロントコートにいるジョーダンへ。そのジョーダンからのパスを受けて、ピペンはリバース・レイアップを成功させる。加えてピペンはバークリーのパスをスティールして、そのまま速攻を仕掛けてダンクを決めると、オフェンス・リバウンドに走り込んでプットバックを決めてシカゴ・スタジアムの観客を喜ばせている。さらにジョーダンやデイブ・コーザインにアシストをマークするなど、攻防に渡って貢献してチームは109-94で勝利。将来の活躍を彷彿とさせるデビュー戦だったと言っていいだろう。

ルーキーシーズンは79試合に出場して、7.9得点、3.8リバウンド、2.1アシストのアベレージを残したピペンは、2年目からスターターに抜擢。プレイタイムは平均30分をゆうに超えていって、ジョーダンと強力コンビを形成。プレーオフではピストンズに3年連続で敗れる結果となったが、ピペンにとってリーグ4年目の1990-91シーズン、イースト王者になると、NBAファイナルではレイカーズを4勝1敗で下してリーグ制覇を達成。ここからスリーピート(3連覇)を達成すると、1995-96シーズンからリピート・スリーピートを達成。6度の優勝を味わうことになった。



現役17シーズンの中でオールスターに7度選ばれ(MVP1度)、オールNBAチームには7度、オールディフェンシブ・チームに10度選出。NBA75周年記念チームに選ばれ、2010年に殿堂入りを果たしたピペン。もちろん、ジョーダンやマジック・ジョンソン、ラリー・バードらと参加し、世界的なNBAブームを巻き起こすことになった1992年バルセロナ五輪代表「ドリーム・チーム」でも金メダル奪取に貢献したことも記さなければならない。

キャリア・アベレージは16.1得点、6.4リバウンド、5.2アシストでトリプル・ダブルは17回。ピペンは203cmにしてボールハンドラーとなれ、必要な時に必要なプレーができるオールラウンド・プレーヤーだった。レブロン・ジェームズ(レイカーズ)をはじめ、今でこそ何でもできるという選手は多いが、ピペンはその道を切り開いてきた1人だったと言っていいだろう。

■NBAキャリアスタッツ





文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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