人気上昇のWNBA、新規参入チームの権利はウォリアーズが獲得と発表
ウォリアーズがWNBA新チームの権利獲得
現地10月5日(日本時間6日)、WNBAのキャシー・エゲルバートコミッショナーは、NBAウォリアーズがチーム数拡張による新規参入チームの権利を獲得したと発表した。2025年シーズンからリーグ入りとなり、ウォリアーズと同じチェイス・センターをホームアリーナするという。今回のチーム数拡張は2008年以来となる。
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記者会見で、エゲルバートコミッショナーは「熱狂的バスケファンが多く、女子バスケに対する強い支援の歴史を持つ厚いベイエリア(サンフランシスコ湾の湾岸地域)にWNBAチームが生まれることに興奮しています。ジョー・ラコブ氏やピーター・ガバー氏らが率いるウォリアーズは過去10年間、バスケとビジネス双方で大成功を納めてきました。世界クラスの組織を構築する術を熟知している彼らがWNBAファミリーに加入することは、リーグがさらに成長を遂げる兆しと言えます」と発表。続いてウォリアーズのラコブ会長兼CEOは「ベイエリアには女子バスケにおいて豊かな歴史があり、数年前から新規参入に興味を持っていました。WNBAチームにとって完璧な市場であり、新規参入を実現したことに興奮しています」と喜んでいる。両者が語るとおり、カリフォルニア大やスタンフォード大など名門チームも点在しているベイエリアにはWNBAを受け入れる市場があるということが、今回の決定につながったようだ。なお新規参入チームは今後、2019年までウォリアーズが使用していたオークランドの施設を練習場兼フロントオフィスで使用するという。
WNBAは1997年に設立。スタート時は8チームだったが、チーム数拡張を図って2000〜2002年には最大16チームとなったものの、チーム消滅もあって現在は12チームになっている。今回、拡張を決めた背景には人気上昇も一因としてあるのだろう。先月、WNBAは2023シーズンが過去21年で最もテレビで視聴されたシーズンになったと発表。ABC、CBS、ESPNという全国ネットのテレビ局での視聴率は前年より21%上昇し、デジタルプラットフォームの利用やスポーツベッティング(賭け)の額も過去最高を記録したとしている。
過去には1997〜1998年に萩原美樹子(モナークス、マーキュリー)さん、2008年に大神雄子(マーキュリー、現トヨタ自動車ヘッドコーチ)、2015〜17年に渡嘉敷来夢(ストーム、現ENEOS)、2022年に町田瑠唯(ミスティックス、現富士通)と日本人4選手もWNBAでプレーしている。チーム拡張によって、5人目となる日本人選手も生まれるかもしれない。
文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)
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