月刊バスケットボール24年3月号

バスケW杯「沖縄のバスケ愛の中でやらせていただいた」――JBA三屋会長が大会を総括

©FIBAWC2023

公益財団法人日本バスケットボール協会が、930日に2023年度定時評議員会・臨時理事会を開催し、その後FIBAバスケットボールワールドカップ2023総括も併せて会見を行った。会見ではまず、三屋裕子会長と渡邊信治事務総長から、臨時理事会決定事項として新役員の発表と2023年度6月期決算報告があり、その後渡邊事務総長に代わって登壇した東野智弥技術委員長とトム・ホーバスHCが、三屋会長とともにワールドカップ沖縄グループステージを総括した。


今回のワールドカップは、史上初めてフィリピン(マニラ)、日本(沖縄)、インドネシア(ジャカルタ)の3ヵ国共催で行われ、日本はアジアから参加した6ヵ国中最上位となってパリオリンピック出場権をつかんだ。ワールドカップで3勝を挙げたのも、ヨーロッパ勢を相手に勝利(対フィンランド戦、98-88)したのも史上初。ホーバスHC就任から2年で、2019年の前回大会における5戦全敗という結果から目を見張るばかりの躍進を遂げた。

大会収支等の数字は今後の発表を待つこととなるが、三屋会長は運営面も含めた総括として、「感覚的には本当にやって良かった」と語り、成功の感触を記者たちと共有した。「日本代表の試合の見方を観客の皆さんが作り上げてくださった。沖縄アリーナ、沖縄の方々が自然発生的に応援のリードをやっていただいていた。その前から赤いJAPANTシャツを着て見に来てくださる方が増えていたし、機運醸成が十分できていたところに、あの試合内容で一気に爆発したのかなと思います」



©FIBAWC2023

沖縄アリーナで開催されたグループステージの全20試合で、125,852名の観客動員ができたことが象徴するように、地元沖縄と全国のファンが集結して生み出したホームコートアドバンテージは、日本代表の快進撃を強力に後押しした。三屋会長は「沖縄県の各自治体の方々と連係しながらやってきて、子どもたちもたくさん来てくれましたし、沖縄が持つバスケに対する愛みたいなものの中でやらせていただいた。あのアリーナが持つホームアドバンテージ満載の中でやれたことが大きい。沖縄でやれてよかったとつくづく思っています」と開催地の労をねぎらい、感謝を言葉にしていた。

ホーバスHC、オリンピックの目標はいまだ保留中

東野技術委員長は、ホーバスHCが大会前から一貫して発していた「Believe(信じる)」という言葉がチームに浸透し、快進撃を生み出したことを高く評価。「厳しい前評判でしたが、私がぶれそうになっても、彼(ホーバスHC)はぶれませんでした」と笑顔で語った。

ホーバスHCは大会前からチーム内でケガが相次ぎ、大きな不安を抱えながら大会に突入したことも振り返りながら、「みんな頑張った。ケガがあってもやるとみんなが言ったんです」とプレーヤーたちの奮闘に敬意を表した。パリオリンピックに向けた目標設定はいまだ保留中。ただし、現在杭州(中国)で開催されているアジア競技大会の代表メンバーたちもすでにパリオリンピック出場に強い意欲を見せているとのことで、「これは最高です。皆がハングリー。これだけのコンペティションがあれば絶対に強くなる」とチーム作りに手応えを感じている様子だ。

オリンピックで対戦するのは世界のトップクラスに名を連ねる強豪チームばかりだが、ホーバスHCはワールドカップで上昇したチームのスタンダードをさらに高めていく意気込みを見せている。「トップレベルに勝ちたいならもっと上げないと。私たちは頑張りますし、私たちだけではなく(全国のファンも含む)全員の力が必要です。パリオリンピックまで一緒に頑張りましょう」とさらなる応援を呼びかけていた。


左からホーバスHC、三屋会長、東野技術委員長

取材・文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: FIBAワールドカップ2023 Akatsuki Japan

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